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Q.朝起きると口元や枕によだれが。よだれの癖を治すことはできる?

更新日:2020/09/03

人に相談しにくいデリケートなお悩みについて、医師や歯科医など専門家からの的確なアドバイスを聞いていく「夜の保健室」。今回はよだれの癖について、臨床心理士の山本さんにメンタルヘルスの観点から教えてもらいました。

朝起きると口元や枕によだれが。よだれの癖を治すことはできる?

睡眠時によだれが出る原因は、口の筋肉がゆるんでいたり、寝ているときの顔の角度によって口が開きっぱなしになっていること、または口呼吸の習慣になっている可能性が考えられる。心身の疲れや寝酒などによって倒れ込むように就寝する生活習慣や、枕の高さが合わないなどの就寝環境も影響しているそう。

臨床心理学的には、ストレスによって交感神経が優位になっているときには口呼吸になりやすい特徴があり、就寝前のリラクゼーションタイムを設けたり、眠りの質を下げる寝酒の習慣を変えたりすることで口呼吸を改善できるケースもある。

また、単純に口を閉じる筋肉を鍛えるのも有効。食事のときによく噛むようにしたり、「あいうえべ体操(※)」を練習してみてはいかが? よだれの原因となる口呼吸には、知らず知らずのうちにウィルスなどが体内に侵入しやすくなるリスクもあるのでぜひ注意したい。枕の高さを変えてみたりして、できることから改善していこう。

※みらいクリニック(福岡市)の内科医、今井一彰先生が提唱した口の体操のこと。方法は、【1】「あー」と大きく口を開ける 【2】「いー」としっかりと口を横に広げる 【3】「うー」と口を前に突き出す 【4】「べー」と舌を突き出して下に伸ばす 【5】1~4を1セットとして、1日30セットを目安に毎日練習する方法

教えてくれた人

山本貢司さん

田園調布カウンセリングオフィス所長。臨床心理士、公認心理師。銀行を退職後、横浜国立大学大学院にて臨床心理学を修め、脳神経外科・心療内科にて心理カウンセリングを担当する。2007年に臨床心理士を取得。脳神経外科・心療内科の非常勤として数年間勤務した後、2013年に田園調布カウンセリングオフィスを開設。心理学専門書の翻訳協力多数。

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WRITING/ATSUKO HABU

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります