各時代を代表する西洋美術の名品130点が一挙来日!
展覧会では、ルネサンスから20世紀初頭まで、約400年にわたるヨーロッパとハンガリーの絵画、素描、彫刻の名品130点が一堂に会する。
1906年に開館したブダペスト国立西洋美術館は現在、エジプトやギリシャ・ロ一マの古代作品と、中世末期から18世紀末までのヨーロッパとハンガリーの美術品を収蔵。一方、ハンガリー・ナショナル・ギャラリーは1957年に開設され、19世紀以降のハンガリー美術の収蔵や世界各国の美術の展示を行っている。両館の作品がまとまって来日するのは、実に25年ぶりとか。
会場は、「I. ルネサンスから18世紀まで」「II. 19世紀・20世紀初頭」の2部構成で、時代順・テーマ別に作品を展示。たとえば16世紀では、ドイツ・ルネサンスを代表する画家ルカス・クラーナハ(父)の作品や、ヴェネツィア・ルネサンス最大の巨匠であるティツィアーノの作品などが見どころのひとつ。
誰もが知る印象派の巨匠、モネやルノワールの作品も
もちろん、美術ファンだけでなく誰もが知っている巨匠の作品も登場する。印象派を代表するクロード・モネの《トゥルーヴィルの防波堤、干潮》は、1870年6月に結婚し、ハネムーンで訪れたフランス北西部・ノルマンディーの海岸沿いの街の風景。
この街では夏の数カ月を過ごし、浜辺の風景を数多く描いたそう。空と海の境界線をぼかしたり、ヨットの帆の明るいピンク色を効果的に見せたり、モネが印象派の描き方を模索しているような初期の様子が伝わってくる。
もう1人の印象派の巨匠オーギュスト・ルノワールの《少女の胸像》は、自由な筆遣いや繊細な色彩感覚が、彼の後期の作風を物語る作品。ルノワールならではの熟練の手腕を堪能できる。
見る機会の少ないハンガリー近代美術の名作35点が来日
今回の展覧会では、日本ではなかなか目にすることのできないハンガリー近代美術を代表する画家たちの名作が35点も出品されるので、その魅力を発見するチャンスと言えそう。
ハンガリー近代絵画の展開に大きな役割を果たしたシニェイ・メルシェ・パールの《紫のドレスの婦人》は、今日ハンガリーで最も愛されている名画。また、風景画の改革者と称されたマルコー・カーロイ(父)の作品は、イタリアやアメリカでも人気を得ていたという。
ハンガリー世紀末美術のなかでも傑出した画家ヴァサリ・ヤーノシュの《黄金時代》は、本人がデザインしたアール・ヌーヴォー様式の額の装飾とともに楽しんで。
パリを拠点に国際的に活躍したムンカーチ・ミハーイの肖像画や、象徴主義の異才チョントヴァーリ・コストカ・ティヴァダルの描く神秘的なテーマの幻想的な作品なども、チェックしておきたい。
「ハンガリーのナビ」と称されたナビ派の大家リップル=ローナイ・ヨージェフは、10年以上パリに暮らすなかで、ナビ派のアーティストたちと活動するようになって、平面的・装飾的なスタイルを身につけたそう。
ハンガリーにゆかりある近代絵画の名品を通して、約400年にわたる西洋の美術史を体感しよう。
イベントDATA
- イベント名
- 日本・ハンガリー外交関係開設150周年記念 ブダペスト国立西洋美術館 & ハンガリー・ナショナル・ギャラリー所蔵 ブダペスト―ヨーロッパとハンガリーの美術400年
- 開催場所
- 国立新美術館 企画展示室1E
- 会期
- 2019/12/4(水)~2020/3/16(月)
- 開館時間
- 10:00~18:00(毎週金・土曜日は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
- 休館日
- 毎週火曜、年末年始2019/12/24(火)~2020/1/7(火)
※ただし、2020/2/11(火・祝)は開館、2/12(水)は休館
- 入館料(前売)
- 一般1700円(1500円)、大学生1100円(900円)、高校生700円(500円)、中学生以下は入場無料
- 関連イベント
- 記念講演会「19世紀・20世紀のハンガリー美術」
日時:2019/12/4(水) 14:00~15:30(開場13:30)
会場:国立新美術館 3階講堂
講師:ゲルゲイ・マリアン(ハンガリー・ナショナル・ギャラリー 絵画部門長) プレスニヴィ・エディト(ハンガリー・ナショナル・ギャラリー 博物館学研究主任)
ハンガリー語による講演(逐次通訳あり)
定員:260名(先着順)
料金:聴講無料、ただし本展の観覧券(半券可)が必要
※ 内容や日時は変更になる場合あり
- ※ページ内画像の無断転載禁止
- 電話番号
- 0357778600 0357778600 ハローダイヤル
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WRITING/ YOSHIDA (はちどり)