不思議の国のアリス展@そごう美術館 《わたしを起こしてしまったのね》《大きくなったアリス》  PC
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貴重な原作者の絵をはじめ、アリスをめぐるアートがずらり!横浜のそごう美術館で「不思議の国のアリス展」

更新日:2019/08/27

初出版から150年以上が経ち、累計で発行部数は1億部とも言われる世界的なベストセラー「不思議の国のアリス」。2019年9月21日(土)から11月17日(日)まで、横浜のそごう美術館ではこの名作にまつわる国内外のアーティストの作品を紹介する初の企画展「不思議の国のアリス展」を開催する。今回は、日本初公開となる原作者ルイス・キャロルが描いた貴重な直筆画(横浜会場のみ)も登場。名作の世界を多彩なアートで楽しんで。

不思議の国のアリス展@そごう美術館 ルイス・キャロル 《「涙の池」のスケッチ》
ルイス・キャロル 《「涙の池」のスケッチ》 1862 –1864年 ペン/紙 (C)The Governing Body of Christ Church, Oxford

少女のおねだりから始まった名作の、誕生にまつわる展示も

原作者のルイス・キャロルは英国・オックスフォード大学の数学講師で、詩や物語も書いていたそう。

1862年のある夏、大学の学寮長の娘であるアリス・リデルからお話をせがまれたキャロルは、その場でアリスを主人公にしたお話を創作。この話を気に入ったアリスに「今日のお話を本に書いて」とねだられ、自筆の挿絵が入った本を作ってプレゼントしたのが物語誕生のきっかけに。第1章となる「始まりの話 ―アリスの誕生」では、この当時描かれた貴重なキャロルの直筆画(横浜会場のみ)も展示される。

お話がおもしろいと周囲から出版を勧められたキャロルは、当時の人気画家ジョン・テニエルに挿絵を依頼。この時のテニエルの挿絵が、私たちもよく知っているアリスのイメージを決定づけることになる。会場には、テニエルの描いた下絵や初刊の本なども展示されるので、名作の出発点にふれてみよう。

不思議の国のアリス展@そごう美術館《ハンプティ・ダンプティ》 《コーカス競走》
左/ジョン・ヴァーノン・ロード 《ハンプティ・ダンプティ》 2011年 ペン、インク、コラージュ、水彩/紙 (C)John Vernon Lord 右/チャールズ・サントーレ 《コーカス競走》 2014 –2017年 水彩/紙 (C)2017 Charles Santore

世界で活躍する絵本作家が描いた魅力あふれるキャラクター

ルイス・キャロルが創作したお話は、「不思議の国のアリス」と「鏡の国のアリス」のふたつ。

いずれもジョン・テニエルが挿絵を描いていて、時計を持ったシロウサギやいたずら好きのチェシャネコ、卵の姿をしたハンプティ・ダンプティなど、個性あふれるキャラクターたちはどれも魅力的。彼らはアリスを助けたり、困らせたり、怒らせたりするけれど、ストーリーを盛り上げる大切な役割を果たしている。

第2章の「アリスの物語 ―不思議の国への招待」では、イギリス出身の絵本作家ジョン・ヴァーノン・ロードやアメリカ出身の挿絵画家チャールズ・サントーレなど、絵本作家や挿絵作家として世界で活躍する7名のアーティストの作品を集めて、アリスの物語の世界をたどる。

描かれたキャラクターたちを見て新しい魅力に気付くのはもちろん、物語を詳しく知らなくてもその世界に引き込まれるはず。

不思議の国のアリス展@そごう美術館 清川あさみ 《涙の池》
清川あさみ 《涙の池》 2013年 ミクスト・メディア (C)AsamiKiyokawa

写真や絵画など多彩なアートの表現で物語の魅力を再発見

第3章「アートの国 ―世界が愛する永遠のアリス」では、絵本の世界のアーティストにとどまらず、過去から現在までさまざまな分野で表現された「アリス」作品を紹介。

例えば、ロシアの写真家ウラジミール・クラヴィヨ=テレプネフのちょっとノスタルジックなモノクロ写真「大きくなったアリス」や、現代美術のアーティスト草間彌生のシルクスクリーン作品「毒きのこ」、写真に刺しゅうを施すアートなどで人気の清川あさみが手がける立体アート「涙の池」など、数々のクリエイターによるアリスの物語の独特な世界観に没入できるアートが並ぶ。

なかには、この展覧会のために作られた新作も。代表作「はらぺこあおむし」で知られるエリック・カールは、新作「チェシャねこいもむし」を出品。 アーティストへのオマージュを込めたという作品は、絵本の挿絵の色味を参考に制作されたという。

時代を超えて愛され続けるアリスの物語の魅力を、国内外のアート作品から感じ取って。

不思議の国のアリス展@そごう美術館 展覧会グッズ
「Fire-king スタッキングマグ」1個 3800円(税別)

人気ブランドのコラボや限定販売のオリジナルグッズも登場

会場には、展覧会限定のオリジナルを含む、バラエティ豊かな展覧会グッズも揃う。注目は、世界中にコレクターがいるアメリカのU.Sプレイング・カード社の人気トランプブランド「BICYCLE(バイスクル)」とのコラボアイテム「BICYCLE トランプ」(1200円、税別)。ジョーカーの絵はジョン・テニエルのイラストで、アリスの世界観がここでも堪能できる。

このほか、アメリカ発祥の人気ガラス食器ブランド「ファイヤーキング」とのコラボでは、「不思議の国のアリス展」ロゴ入りの限定デザインで「Fire-king スタッキングマグ」(3800円/1個、税別)を販売。2タイプあるので、彼や女友達とお揃いで持つのもいいかも。

展覧会の後はアリスにちなんだグッズをお土産にして、アートの余韻を満喫しよう。

不思議の国のアリス展 ポスター

イベントDATA

イベント名
不思議の国のアリス展
開催場所
そごう美術館(横浜駅東口 そごう横浜店 6階)
会期
2019/9/21(土)~11/17(日)
開館時間
10:00~20:00(入館は閉館の30分前まで)
※最終日11/17(日)10:00~17:00(入館は16:30まで)
休館日
会期中無休
入館料(前売)
大人1500円(1300円)、大学・高校生800円(600円)、中学生以下無料
「特別先行前売券」3000円、ハードロックカフェ オリジナルピンバッジ付き、数量限定
電話番号
一般お問合せ 045-465-5515 そごう美術館直通
ホームページ
不思議の国のアリス展 公式ホームページ
そごう美術館 エントランス画像(正面)

DATA

スポット名
そごう美術館(横浜駅東口 そごう横浜店 6階)
電話番号
0454655515 0454655515 そごう美術館直通
住所
神奈川県横浜市西区高島2-18-1 Map
交通アクセス
「横浜駅」東口より徒歩5分
ホームページ
そごう美術館 公式ホームページ

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WRITING/ YOSHIDA (はちどり)

※記事は2019年8月27日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります