日本美術紹介の新しい試み!六本木のサントリー美術館で展覧会「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」
更新日:2019/04/29
美術鑑賞では、作品の背景や作者の思いに対する左脳的感動と、直感的に心が動かされる右脳的感動という2種類の感動が考えられる。六本木のサントリー美術館では、デザイナー・佐藤オオキ氏が率いるデザインオフィス nendo と共同で企画・展示を行う展覧会「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」を開催。同じ作品に対して、2つの異なる鑑賞方法を提案する。あなたは左脳派?それとも、右脳派?
日本美術の名品27点を2つの展示空間の真ん中にセット
六本木の東京ミッドタウン内ガレリア3階にあるサントリー美術館では、2019年4月27日(土)から6月2日(日)まで展覧会「information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美」を開催する。
こちらの展覧会では、「information(インフォメーション:左脳的感動)」と「inspiration(インスピレーション:右脳的感動)」のそれぞれの側面から作品を鑑賞できるように、展示空間を分割。このコンセプトのもとで、サントリー美術館が所蔵する日本美術のコレクション約3000件から選びぬいた27点を、2つの展示空間の間に置く。
例えば、安土桃山時代から江戸初期にかけて活躍した芸術家・本阿弥光悦の手による「赤楽茶碗」は、丸く豊かに張ったその形から「熟柿(じゅくし)」と名付けられている。どんな作品かは知らなくても、そのほっこりしたフォルムに癒される右脳派は多そう。
左のスケッチは「inspiration」ゾーンの展示をイメージしたスケッチで、鑑賞方法のヒントにもなっている。
江戸時代に作られた煙草盆は、真ちゅう製の火屋(ひや:フタのこと)が付いた火入れ(ひいれ:灰の中に炭を入れたもので煙草に火をつける道具)を天板に落とし込んでセットしている。内側の低い段には灰落(はいおとし:灰皿のようなもの)を備え、側面の板には煙管(キセル)を懸ける場所も完備。
さらに紫檀の素地に金蒔絵で描かれた華やかな菊の花が美しく、機能性と装飾性を兼ねたアイテムと言える。もし、煙草盆を見たことがなくても、独特の形状や豪華な絵付けに心を揺さぶられる人はいるはず。
会場では作品を真ん中にして、inspirationゾーンでは感覚的な鑑賞、Informationゾーンでは解説つきの鑑賞を提案。好きなゾーンから自由に鑑賞してみて。
展覧会に合わせてオフィシャルブック(2800円)も登場する。オリジナルアイテムとして、トートバッグ、クリアファイル、缶バッヂなども販売予定。
右脳と右脳で、2倍楽しめる展覧会。たまにはこんな鑑賞スタイルもいいかも。
イベントDATA
- イベント名
- サントリー芸術財団50周年 nendo × Suntory Museum of Art| information or inspiration? 左脳と右脳でたのしむ日本の美
- 開催場所
- サントリー美術館
- 会期
- 2019/4/27(土)~6/2(日)
- 開館時間
- 10:00~18:00(金・土は10:00~20:00)
※4/28(日)~5/2(木・休)、5/5(日・祝)は20:00まで開館。
※5/25(土)は六本木アートナイトのため24:00まで開館。
※いずれも入館は閉館の30分前まで
- 休館日
- 会期中無休
- 入館料
- 一般1300円、大学・高校生1000円、中学生以下無料
- 割引
- <100円割引>
・ウェブサイト限定割引券提示
・スマートフォンサイトの割引券画面提示
・あとろ割:国立新美術館、森美術館の企画展チケット提示
・20名以上の団体
※他の割引との併用は不可
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