ジョルジュ・ルオー展@パナソニック汐留ミュージアム  《キリストとの親しき集い》
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汐留で特別展「ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」20世紀最大の宗教画家の傑作が集結!

更新日:2018/09/17

パナソニック 汐留ミュージアムでは、開館15周年の特別展として「ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ」を、2018年9月29日(土)から12月9日(日)まで開催。日本でも有数のルオー・コレクションを持つ美術館に、今回はカトリック教会の総本山であるヴァチカンや故郷のパリからも、ルオーの傑作が集結する。宗教をテーマに数多くの名作を描いた画家の、美しい愛のメッセージを堪能して。

《キリストとの親しき集い》1952年 油彩 個人蔵(ルオー財団協力)

ジョルジュ・ルオー展@パナソニック汐留ミュージアム  サラ+ヴェロニカ
左/《サラ》1956年 油彩 ジョルジュ・ルオー財団蔵 右/《ヴェロニカ》1945年頃 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵 Photo (C) Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF

キリストの「聖顔」や滋愛に満ちた微笑みの「聖なる人物」

敬虔なキリスト教徒だったルオーは「聖なる芸術」をテーマに伝統的な画題を扱っているけれど、色彩や形状などに関してはとてもユニークで革新的。展覧会では、国内外から集めた油彩、水彩、版画、資料など約90点を通して、ルオーの表現のなかにある「聖なる芸術」の意味と、現代性(モデルニテ)をあらためてひも解いてゆく。

第1章では、構想から15年をかけて制作された版画集「ミセレーレ(意味:憐れみたまえ)」の版画作品を軸に、下絵や未採用の作品、類作なども展示。この版画集には「聖顔」「母子像」「受難のキリスト」など、聖なる芸術のテーマが集約されている。

第2章は、キリストの顔を真正面から描く「聖顔」と、ルオーが関心を寄せた「聖なる人物」にスポットを当てる。左の作品《サラ》は最後の作品のひとつ。また、右の作品《ヴェロニカ》は、十字架を背負って歩くキリストの汗を彼女がぬぐうと布にキリストの顔のあとが残ったという「ヴェロニカの聖顔布伝説」から。どちらの女性も、滋愛に満ちた微笑みを浮かべているのが印象的。

ジョルジュ・ルオー展@パナソニック汐留ミュージアム  受難+聖心
左/《受難 (エッケ・ホモ)》1947-49年 油彩 ポンピドゥー・センター パリ国立近代美術館蔵 Photo (C) Centre Pompidou, MNAM-CCI, Dist.RMN-Grand Palais /image Centre Pompidou,MNAM-CCI / distributed by AMF 右/《聖心》1951年 七宝 ヴァチカン美術館蔵 Photo (C) Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei

キリストの「受難」などルオーの原画をもとにした工芸品も

第3章は、ルオーが作品の中で繰り返し描いた、キリストのパッション(苦難)がテーマ。この章では、1927年頃から構想された版画集「受難」を中心に紹介する。

後年の大作である油彩の《受難(エッケ・ホモ)》は、磔(はりつけ)の刑を告げられたキリストが、イバラの冠をかぶせられて鞭打たれ、それでも目を閉じて静かに受け入れる姿。傷つきながらも荘厳な雰囲気をたたえたキリストの姿は、ステンドグラスの原画にもなっている。

ステンドグラスのほかにも、ルオーの原画に基づいて制作された七宝細工やタペストリーなどの工芸作品を紹介。《聖心》は「聖なる心臓」を描いた七宝作品で、スイス国境に近いノートル=ダム・デ・ヴォワロン隠修院の装飾に使われていたもの。聖職者や修道院の工房と、ルオーが深く関わっていたことがよく分かる。

また、この章では、1930年代以降にルオーの油彩画が絵の具を「削り取る」手法から「積み重ねる」手法に移って行った、マチエール(画肌)の変化にも注目して展示を行う。

ジョルジュ・ルオー展@パナソニック汐留ミュージアム  《秋 または ナザレット》
《秋 または ナザレット》1948年 油彩 ヴァチカン美術館蔵 Photo (C) Governatorato S.C.V. - Direzione dei Musei

自然への愛を賛美し、神秘的な光に包まれる「聖書の風景」

ルオーの手法が変化していった1930年代以降、制作の中心は風景を描いた作品へと移行。第4章となる「聖書の風景」では、風景の中にキリストの姿が暗示され、神秘的な色彩に彩られた風景画を展示する。

ヴァチカン美術館所蔵の作品《秋 または ナザレット》は、キリストが幼少時代を過ごしたナザレット(ナザレ)を描いたもので、光の中に集う家族の雰囲気は温かく、愛にあふれているように感じられる。

今回は開館15周年にちなんで、会期中の5のつく平日に、展覧会特製の「クリスマスカード」を先着200名にプレゼントする企画も登場。また、10月26日(金)と11月16日(金)は20時まで開館時間を延長し、18時以降の入館者には当日限定のプレゼントも用意されるそう。

クリスマスシーズンに先駆けて、この秋はルオーが革新的な表現で描いた美しい宗教画を、存分に楽しんで。

ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ@パナソニック汐留ミュージアム   ポスター

イベントDATA

イベント名
開館15周年 特別展 ジョルジュ・ルオー 聖なる芸術とモデルニテ
開催場所
パナソニック 汐留ミュージアム
会期
2018/9/29(土)~12/9(日)
開館時間
10:00~18:00(入館は17:30まで)
10/26(金)と11/16(金)は20:00まで(入館は19:30まで)
休館日
水曜日(但し11/21・28、12/5は開館)
入館料
一般 1000円、65歳以上 900円、大学生 700円、中・高校生 500円 小学生以下無料 
ホームページ
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パナソニック 汐留ミュージアム

電話番号
0357778600 0357778600 ハローダイヤル
住所
東京都港区東新橋1-5-1 パナソニック 東京汐留ビル4F Map
交通アクセス
都営大江戸線「汐留駅」3・4出口より徒歩5分、東京メトロ銀座線「新橋駅」2出口より徒歩6分、JR「新橋駅」烏森口・汐留口・銀座口より徒歩8分、都営浅草線・新交通ゆりかもめ「新橋駅」より徒歩6分

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※記事は2018年9月17日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります