冷たい飲みものや食べものの取りすぎはむくみの原因に
むくみの原因にはいろいろあるけれど、夏のむくみは“胃腸の不調”が原因となる場合が多いのだと、成田さん。
「東洋医学では、胃腸には食べたものから水分や栄養などを作り出し、ほかの臓器へと巡らせる働きがあると考えられています。この胃腸の働きによって水分代謝は正常に行われるのですが、胃腸の調子が悪くなると水分をほかの臓器に巡らせる力が弱くなり、水分が腹部に滞ってしまうのです。滞った水分は重たいため下半身にたまり、足がむくみがちに。特に夏は冷たい飲みものや食べものを多く取りがちなので、胃腸を冷やし、水分代謝が悪くなってむくみやすいのです」(成田さん)
ビールなどの冷たい飲みもの、冷たいスイーツや冷たい料理、生野菜、生魚などの取りすぎは、胃腸を冷やしてしまうのだそう。夏はつい多く取りがちなものばかりだけれど、むくみが気になるときは控えめにして、加熱した料理やホットの飲みものをよく取るようにしよう。
夏が旬のトウモロコシや冬瓜でむくみを改善しよう
夏のむくみを改善するには、胃腸の水分代謝をサポートする食材を積極的に取りたいところ。代表的な食材は大豆や小豆などの豆類で、さらにこの季節ならではの味覚であるトウモロコシや冬瓜(とうがん)もおすすめ。
「トウモロコシはそのまま焼いたりゆでたりして食べるほか、炊き込みごはんにしてもいいでしょう。冬瓜はスープや味噌汁の具に取り入れるとおいしくいただけます」(成田さん)
トウモロコシはコーン茶などで取り入れることもできるほか、ひげにも高い利尿作用があるため、トウモロコシのひげ茶もむくみ対策に最適。
「水分代謝を高めるお茶はほかにもハトムギ茶や小豆茶などがあります。ホットで飲むといいでしょう」(成田さん)
水分排出を促す「足心(そくしん)」「太谿(たいけい)」のツボ押しを
むくみ対策には、ツボ押しも効果的。特に足のむくみが気になるときは、「足心(そくしん)」のツボを押してみて。足裏の中心、土踏まずの中央部に両手の親指を重ねてあて、小さく円を描くように10秒間押しもみ、10回繰り返そう。ドライヤーでツボの周囲を温めてから押すと、よりよいのだそう。
「足心を刺激すると体内の水分量を調整する働きが整い、余分な水分が排出されやすくなってむくみの改善につながります」(成田さん)
また、内くるぶしとアキレス腱の間のくぼみにある「太谿(たいけい)」も、余分な水分の排出を促すことができるツボ。親指をあてて6秒押しもみ、6~10回繰り返そう。足の冷えや疲れの緩和も期待できるはず。
素足の季節だからこそ、足のむくみはスッキリと解消したいもの。食生活の見直しと足のツボで水分排出ケアを実践してみて。
教えてくれた人
成田かおるさん
漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。
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WRITING/TOMOKO OTSUBO