便秘は、毎日の生活習慣、腸や骨盤底の働きの異常、全身の病気、薬などさまざまな原因が考えられるため、改善方法もひとつではないのが難しいところ。
ただどんな人でも、偏食や不適切なダイエットにより食物繊維の摂取量が不足すると、便が少なくなり便秘になりやすくなるそう。そのほか、体を動かす機会が減って腸の動きが鈍くなるのもNG。理想的な排便には、便の材料となる食物繊維をしっかり食べること、体を動かすことを心がけて。「食物繊維はサプリメントで摂ることも効果的です。運動といっても、散歩や買い物で歩く距離を伸ばすような、確実に毎日続けられることから始めるのがよいでしょう」と、石川先生はアドバイスしている。
また上に挙げたように、女性は月経の際便秘になりやすくなるため、水分をしっかり補給して消化によいものを食べるなどの工夫もしてみよう。
注意したいのは、特定の薬の副作用や、大腸がん、ホルモンの病気や神経の病気が原因となっている便秘。便秘以外の体調不良を感じているなら、ひとりで悩まず病院で相談を。
教えてくれた人
石川昌利さん
いしかわ内科・内視鏡クリニック院長。2000年、奈良県立医科大学医学部を卒業後、医真会八尾総合病院に勤務。同医長、部長を経て、2019年9月にいしかわ内科・内視鏡クリニックを開院。日本内科学会総合内科専門医、日本消化器病学会専門医、内視鏡学会専門医、日本がん治療認定医機構 がん治療認定医など。
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WRITING/ATSUKO HABU