電動歯ブラシの特性は超高速の微振動で、短時間でお口のケアを終えられるのが売り。1分間で2~3万回振動させるというのは、人の手では絶対に成しえないこと。また、各メーカーがアピールしているとおり、歯の汚れを除去する能力は確かだそう。
ただし手動の歯ブラシで効果的にブラッシングを行うことができれば、もっと理想的に清掃ができるというのが先生の談。メーカーの推奨方法で電動歯ブラシを使用する場合、歯の一面あたり数秒間に1000回以上の振動を受けることになり、歯や歯肉への負担が大きくなりすぎる可能性があるのだとか。一方で手動の歯ブラシは力のコントロールがしやすく、磨き過ぎを防げるメリットがある。
一般的にも、電動歯ブラシを歯に当てるときの強さについては注意が必要といわれているけれど、どんなにやさしく歯ブラシを持っても、長期的な連続使用を続けるうちに歯が削られたり、歯肉が傷ついたりするリスクがあることは覚えておいた方がよさそう。電動歯ブラシと手動歯ブラシ、それぞれの得手不得手をきちんと把握して上手く使い分けてみて。
教えてくれた人
大岡洋さん
大岡歯科医院院長。1997年 東京歯科大学卒業。2002年ハーバード大学歯学部・公衆衛生学部大学院(予防歯科学専攻)修了、日本人歯科医師として初めて予防歯科で理学修士を取得。現在、東京歯科大学非常勤講師、および国際歯科学士会(ICD)の理事を務める。著書に『「歯みがき」するから歯は抜ける』(現代書林)。
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WRITING/ATSUKO HABU