乳首のかゆみの原因の多くは、皮膚の炎症によるもの。肌に合わない下着やボディソープ、汗や汚れの放置は炎症の原因になる。大切なのは、やはり下着の選び方。肌なじみがよくサイズが合っているだけでなく、通気性のよい素材を選ぶようにしよう。
一方で、乾燥が原因でかゆみが出る場合もある。乳首の周辺が乾燥しているようであれば、ワセリンなど低刺激の保湿剤を塗って様子を見てみて。
そのほかにも、乳腺が女性ホルモンの影響を受けることで、生理前や妊娠中にかゆみを感じることもあるそう。これは生理的なもので、かゆみから気をそらすことができればいつの間にか自然に改善してしまうもの。逆に、かゆいからといってかいてしまうと、どんどんかゆみが増して結果的に炎症を起こしてしまうこともあるから気をつけたい。
「乳首のかゆみの多くは一過性のものですが、症状が改善しない場合は、病的なものである可能性があります」と、南先生。乳首に湿疹やただれがあるなら「パジェット病(Paget病)」というガンの一種のこともある。若い人にはほとんど見られないということだけれど、気がかりな症状があるときや、家族から相談されたときなどは専門医に相談しよう。
教えてくれた人
南 真実子さん
大阪美容クリニック院長。大阪医科大学医学部卒業後、大阪医科大学産婦人科、済生会吹田病院産婦人科などを経て2017年より大阪美容クリニックにて院長。日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、母体保護法指定医ほか。
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WRITING/ATSUKO HABU