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新NISAの口座はどう作る?初めての人は、早めに今から手続きの準備を!

更新日:2023/10/22

2024年から始まる新NISAについて、あちこちで話題になっているのを耳にすることが多いはず。制度の内容はいろいろと聞く機会があるけれども、始めるための手続きはわからない人も多いのでは? そこで、新NISAを2024年のスタート時から使いたい場合の準備について、ファイナンシャルプランナーの佐藤さんが解説。

これから新NISAで投資を始める人のための口座開設3ステップ

これから初めて投資を始めるには、
1.証券口座を開設する金融機関を選ぶ
2.開設の手続きをする
3.入金する
の3つのステップが必要。

「まずは、証券口座を開設する金融機関の選択です。銀行でも口座を開設できますが、商品ラインナップが豊富な証券会社での開設がおすすめです。証券会社には、店舗にある対面証券と店舗のないネット証券の大きく2つがあります。このうち、より商品の種類が豊富で、なおかつ手数料が安いネット証券が一般的に使いやすいです。

次に口座開設の手続きですが、まずは証券会社のホームページから口座開設に必要な情報を入力します。チャットやコールセンターなどでサポートを受けることのできる証券会社もあるので、わからなくなったら利用してみるといいでしょう。入力をするとIDとパスワードが発行されますので、忘れないように保管しましょう。

最後に入金手続きです。入金はATMや銀行振込でできますが、反映に多少時間がかかります。証券会社と提携している銀行であれば、インターネットバンキングでリアルタイムに入金できる場合があります。なお、入出金には手数料がかかる場合もあるので、証券会社のホームページで事前に確認しておきましょう」(佐藤さん)

複数の金融機関でNISA口座の開設はできない点に気をつけて

複数の金融機関でNISA口座の開設はできない点に気をつけて

手続きをするときに注意した方がいいことはある?

「まずは、本人確認書類と合わせてマイナンバーも必要になることです。入力前にこれらの書類を手元に用意してください。次に、NISA口座は一般の証券口座と別の証券口座なので、2つの口座を同時に申し込みすることが必要です。口座開設の際に、NISA口座も一緒に開設する欄を忘れずにチェックしましょう。

なお、NISA口座は1つの金融機関でしか開設できません。他の金融機関でNISA口座を作ったことがある方は、金融機関の変更手続きが先に必要です。まずは現行のNISA口座を持っている金融機関に連絡をして、変更に必要な書面を送ってもらいます。その後、その書面を使って、NISA口座をこれから利用したい金融機関で口座開設の手続きをします。複数の金融機関での手続きが必要で、時間もかかります。金融機関ごとに手続きの違いがある場合もあるので、あらかじめサイトやコールセンター等で進め方を確認しておきましょう」(佐藤さん)

手続きはいつまでにしたらいい?

「NISA口座の開設には、税務署の審査が必要になるため、通常の口座開設より時間がかかります。年末ギリギリでの手続きでは2024年の始めに間に合わない可能性があるので、余裕をもって今から手続きするのがおすすめです。

2023年内に手続きをしたら、現行NISAの開設手続きにはなります。ただ、2024年から始まる新NISAの口座は、現行NISA口座を持っていれば自動的に開設されます。そして、口座開設は無料で行うことができます。
中には、まだ買いたい商品や投資する金額も決まっていない方もいるかと思います。そのような方でも、実際に投資を始めたいと思ったときにスムーズに投資を始められるように、あらかじめ作っておくのがおすすめです」(佐藤さん)

NISA口座を持っていて来年から金融機関を変えたい方は変更手続きが必要

NISA口座を持っていて来年から金融機関を変えたい方は変更手続きが必要

すでにNISA口座を持っている人はどうしたらいい?

「現在のNISA口座を持っている金融機関で新NISA口座を開設したい場合は、自動的に口座開設が行われますので、新たな手続きは不要です。一方、新NISAを現行のNISA口座を持っているところとは別の金融機関に変えたい方は、前述の変更手続きが必要です。この場合も、もちろん余裕をもって手続きをすることが必要です」(佐藤さん)

金融機関を変更したら今のNISA口座はなくなってしまう?

「現行のNISA口座は来年以降も継続して非課税で利用できます。例えば、2023年につみたてNISAで40万円分の投資信託を購入している場合、20年後の2042年まで非課税で持つことができます。これは、新NISAから金融機関を変更した人であっても、そうでない人であっても同じです。ですので、現行NISAは2023年が終わるまでにできる限り利用して、新NISAはまた新しい非課税枠で2024年から新規の投資ができますので、安心してください」(佐藤さん)

教えてくれた人

佐藤彰(さとうあきら)さん

佐藤彰コーチングFP事務所代表。
ファイナンシャルプランナー。証券会社の人材育成部門を経て独立。金融商品や保険を販売しない独立系FPとして活動。FP以外に米国のコーチ資格を持っており、お金だけでなく、こころにも配慮した対応を大事にしている。個人の方向けの相談・セミナー業務に加え学生向けの金融教育および企業研修にも取り組む。2023年1月に『“こわい”がなくなる投資1年生の教科書――マネトレ投資法で始める資産形成』を出版。

【マネー特集】新・ライフスタイルのお金と暮らし

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※記事は2023年10月22日(日)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります