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2020年にNISAをスタートするなら今がラストチャンス!?理由やポイントについてFPがわかりやすく解説

更新日:2020/10/04

今年こそNISAを始めようと思いつつ、なにも手をつけていない・・・。そんな人もいるのでは? 実は2020年の非課税枠を利用しようと思うなら、今がラストチャンスって知ってた? 思い立ったが吉日。口座開設から始めるために、ファイナンシャルプランナーの氏家祥美さんに、改めてNISAについて解説してもらいました。

改めておさらい。NISAとはどんな制度?

改めておさらい。NISAとはどんな制度?

まず改めてNISAとはどんな制度なの?
「NISA(ニーサ)は、個人投資家のための非課税優遇制度です。NISAには大きく分けて3つの種類があり、一般NISA、つみたてNISA、ジュニアNISAに分けられます。この3つの中から、どれかひとつの口座を選ぶことになります。

このうち、一般NISAは、1年あたり120万円の非課税投資枠が設けられ、最大5年間拠出が可能。そのため最大600万円まで非課税で投資できることになります。投資対象は、株式、投資信託、ETF、REITなど。値上がり益や配当金を得た場合、一般の証券口座では利益に対して20%の税金がかかりますが、NISA口座の場合にはこれらの税金が非課税となります」と氏家さん。

では一般NISAとつみたてNISAの違いは?
「つみたてNISAは1年あたり40万円まで、最長20年間拠出できる制度で、これから資産形成をしていく人に向いている制度です。それに対して、一般NISAは、すでに一定以上のまとまった預貯金がある人や、年間の新規貯蓄額が120万円超ある家庭に向いていると考えられます。

5年間の非課税投資期間が終了した後は、新たな資金の拠出はできませんが、新たな非課税投資枠へ投資を引き継ぐ『ロールオーバー』が可能です」(氏家さん)

今から動くのが年内ラストチャンスの理由とは?

今から動くのが年内ラストチャンスの理由とは?

それでは2020年の非課税枠を利用しようと思うなら、今がラストチャンスの理由とは?
「一般NISAの場合、非課税枠への拠出限度額は年間120万円×5年間となっています。ここでいう『年間』とは、1月1日から12月31日までを1年間としています。そのため、2020年分の非課税枠を使うには、2020年の年末までに買い付けを終える必要があるのです」と氏家さん。

ではどうして年末ではなくて今から動かないといけないの?
「知っておいてほしいのが、NISAで投資信託を買うまでには結構時間がかかるということ。NISAを始めるには、最初に、選んだ金融機関で『証券口座』と『NISA口座』を開きます。すでに証券口座を持っている人も、NISA口座を開く必要があります。『NISA口座は1人1口座しか作れない』というルールがあり、税務署の審査も入ります。証券会社や混雑状況にもよりますが、口座開設には2週間から4週間程度がかかると思っておきましょう」(氏家さん)

開設まで1カ月もかかることがあるということは、頭に入れておきたい。では、開設後はどんな手続きが必要なの?
「NISA口座が無事に開設できたら、続いて口座にお金を振込みます。口座にお金が入っていないと、注文ができないので気をつけましょう。

投資信託を買う場合、まず購入の申込みをします。基準価額を参考に申込をしますが、正式な購入価格は、申込みの翌日以降に決まります。その後、代金の決済をして投資信託の受け渡しが行われますが、申込み日から受け渡し日まで4営業日から9営業日程度かかります。この日数は選んだ投資信託ごとに異なります」(氏家さん)

2024年からの制度改正でNISAは2階建てに

2024年からの制度改正でNISAは2階建てに

そのほかNISAに関して知っておいたほうがよいことは?
「NISAは令和2年の税制改正により制度改正が行われ、新規の口座開設が2023年までのところ5年間の延長が決まりました。

2024年からの新制度では、NISAが2段階に生まれ変わります。1階部分の投資枠は年間20万円で、リスクを抑えた積立投資専用の枠となります。投資対象としては、つみたてNISAと同様です。2階部分の投資枠は年間102万円で、こちらは上場株式などへも投資可能です。原則として1階部分の積立投資を行った人だけが、2階部分の非課税枠も利用できることになります。

なお、2023年までにNISA口座を開いた人は、1階の積立部分は不要になります。
5年間の非課税投資期間が終わった後は、一定要件を満たした場合、1階部分についてはつみたてNISAに移管できるようになります」(氏家さん)

教えてくれた人

氏家祥美(うじいえよしみ)さん

ハートマネー代表。
ファイナンシャルプランナー・キャリアコンサルタント。家計の見直し相談や講演活動を通じて、お金の基礎知識を伝えている。お金だけじゃない『幸福度の高い家計づくり』を総合的にサポートしている。zoomなどを使ったオンラインでの家計相談も受付中。

OZmall公式Instagramでも連載中!

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【マネー特集】働く女性のお金のハナシ

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先行き不透明な時代、多様化するライフスタイル。お金に関して、漠然とした不安は感じるけれど、分からないことだらけ。みんなどうしてるの? 気になるけれど、聞きづらい。情報も多すぎて、どれが私に合っている話なのか、見分けもつかない。そこでOZmallが女性たちに、これから先も“私らしく”過ごしていくために必要なお金の新常識を提案します。

※記事は2020年10月4日(日)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります