民藝、オズモール、長野県飯山市、温井村づくり委員会、わら細工

雪国の温かな手仕事。福をもたらす縁起のいい「わら細工」/長野県・飯山市「鶴と亀ストラップ」

更新日:2022/04/20

ローカルに暮らすあの人が教えてくれる、町で生まれた手仕事もの(=民藝ちゃん)の話。今回は長野県・飯山市の温井村づくり委員会が手掛ける冬の手仕事「わら細工」を紹介。長野県飯山市出身・在住、イラストレターやライターとして活動するくわはらえりこさんが、民藝ちゃんにまつわるローカルの物語をお届けします。

雪国に息づくわら細工による縁起のいいストラップ

たっぷり実った稲穂がゆれる、手のひらサイズの愛らしい鶴と亀。「わら」を用いて作られたこのストラップには、ばあちゃんたちの長寿パワーが詰まっていると言っても過言ではない。

長野県飯山市の温井(ぬくい)地区。1年のうち約3分の1が雪で覆われるこの豪雪地帯こそが、今回紹介するストラップの生産地だ。古くから冬の手仕事とされてきた「わら細工」を発展させ、地域のお土産品として鶴や亀などのストラップを作ることになったのがはじまり。作っているのは、温井に住む70代から80代の農家のばあちゃんたちが中心。自分の田んぼで育った稲わらを秋に刈って、冬に編んでいる。「ま、魔法の手・・・?」と思ってしまうくらい、ばあちゃんたちはすいすいと簡単そうにわらを編むが、見よう見まねでやってみても、これがまったくうまくいかない。農業を通じて、稲わらに親しんでいるばあちゃんたちだからこそできる熟練の技なのだ。

暮らしに寄り添うお守りのように部屋に飾るのはもちろん、地元飯山ではクリスマスツリーのオーナメントに使うアイデアも。素朴ながらも細やかな仕上がりのストラップからは、厳しい豪雪にも負けず、たくましく生きるばあちゃんたちの手の温もりまでも伝わってくることだろう。

文・くわはらえりこ

民藝ちゃんDATA

■教えてくれた人/くわはらえりこさん
長野県飯山市出身・在住。フリーランスとしてイラスト、ライティングを行う。株式会社Huuuuのオフィス「窓/ MADO」のコミュニティオーガナイザーとしても活動中

■作った人/温井村づくり委員会
「お年寄りには生きがいを、若者には未来を」をモットーに掲げ、地域活性化のために活動中。2012年からわら細工ストラップの制作を始め、現在4名で商品を手がける

■買えるところ/道の駅「花の駅千曲川」
TEL.0269-62-1887
住所/長野県飯山市大字常盤7425
営業時間/9:00~17:00
定休日/第2木(冬季は木定休)

PHOTO/MANABU SANO
※メトロミニッツ2022年5月号「わたしの町の民藝ちゃん」より転載

※記事は2022年4月20日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります