欧米ではもはや当たり前!?“第三の生理用品”とも呼ばれる月経カップ【新しい生理用品と向き合う】
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欧米ではもはや当たり前!?“第三の生理用品”とも呼ばれる月経カップ【新しい生理用品と向き合う】

更新日:2021/03/09

“第三の生理用品”として話題を集めている月経カップ。生理中特有のにおいやムレが気にならないなどメリットが多い一方で、直接膣の中に装着して使うということもあって、不安に感じる人も多いよう。そこで今回は、アメリカ生まれの月経カップ「エヴァカップ」を販売する株式会社インテグロの代表取締役・神林美帆さんに月経カップについて教えていただきました。

カラダにも地球にも優しい!月経カップの魅力とは

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月経カップとは、医療用のシリコンや樹脂で作られたカップ状の生理用品で、タンポンと同じように膣内に装着してカップ内に経血をためるもの。洗って繰り返し使うことができるほか、経血が空気に触れないので臭いが気にならず、ナプキンによるかぶれやかゆみなどのトラブルの心配が少ない。
「新しい生理用品だと思われていますが、最初に月経カップが発売されたのは約80年前で、世界初の生理用品ともいわれています。ただ、その頃はまだ品質もよくなく、第二次世界大戦をきっかけに生産中止になり、その後で発売された便利な使い捨ての生理用品が主流になりました。その間も研究や改良が進んで、耐久性や安全性が高い月経カップが作られるようになりました」と神林さん。

ゴミが出ないから地球環境にやさしく、正しくお手入れすれば10年近く使えるため、お財布に優しい点も月経カップの魅力。装着感がほとんどないから、生理中も快適に生活できるとして、現在では欧米を中心に、世界40カ国で使われているという。

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オズモールのアンケート調査では「使ったことがある」と回答した人は0.5%と、日本ではまだまだ認知度が低い月経カップ。神林さんに、みんなの気になる疑問に答えていただきました。

Q.月経カップの使い方を教えてください

「清潔な手で月経カップを折りたたみ、タンポンと同じように膣内に装着します。正しく装着できると中でカップが開き、膣に密着するので漏れる心配もありません。取り出すときは、お腹に少し力を入れて“いきむ”ようにするとスムーズです。カップのステムを引っぱるのではなく、カップ底部をへこませて腟との密着を解除させてから取り出します。経血がたまったら中身を捨てて、水洗いか、低刺激性のウエットティッシュなどで拭いてから再度装着します」

Q.多い日や、寝ているときにも使えますか?

「月経カップは最大12時間まで安全に使えるといわれているので、多い日や就寝中など、長時間お手洗いに行けないときにもおすすめです! ただ、経血量には個人差があるので、使いはじめた頃はおりものシートを併用したり、早めに取り出して、自分の経血量をチェックするといいでしょう」

Q. 1回の生理につき、何個用意しておけばよいでしょうか?

「洗ってからすぐに使えるので、基本的には1個あれば大丈夫です!」

Q.膣内に直接入れるものなので、ちょっと不安です。痛みはありませんか?

「腟の向きは図のように、お尻に向かって斜め後ろです。正しい方向に挿入できれば痛みや装着感、違和感はほぼありません。タンポンを使ったことがある方は、挿入する角度に慣れているので、比較的スムーズだと思いますよ」

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Q.お手入れ方法を教えてください

「無香料、低刺激性のせっけんで水洗いするだけ、といたってシンプルです。それ以外は、使う前と、生理期間が終わってから煮沸消毒して保管しておくだけでOK。むしろ、アルコールやセスキ炭酸ソーダで消毒したり、つけ置きしてしまうとシリコンが傷んでしまいます。生理期間以外は、コットンポーチなどに入れて通気性のいい場所で保管します」

Q.買い替えるタイミングの目安はありますか?

「医療用シリコンはもともと耐久性が強いものではありますが、例えばひび割れていたり、洗ってもにおいやべたつきが気になる場合は買い替えるのがベター。使うたびに目で見てチェックすると安心です」

「月経カップを使うと、自分の経血量や体の構造、生理中の身体の変化など、改めて気が付くことがたくさんあると思います。自分のカラダと向き合いながら、生理期間を楽しく快適に過ごしてもらえたら」と神林さん。

月経カップは、温泉やプール、ジムなどでも使えるほか、旅行や子育て中にも便利。また、防災バッグに入れておくのもおすすめだそう。生理の期間をもっと快適に過ごすために、一歩踏み出してみませんか?

教えてくれた人

神林美帆さん

自身が初めて月経カップを使ったときの感動を、もっと多くの女性にも届けるために「エヴァカップ」や吸収型サニタリーショーツ「エヴァウエア」などの輸入販売をスタート。日本ではまだなじみのない月経カップを安心して使ってもらえるよう、使い方セミナーなど、ユーザーサポートも行っている。

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WRITING/MINORI KASAI

※記事は2021年3月9日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります