20代のダイエットはエネルギーの巡りを促すことを重視して
20代は気力も体力も充実していて、ダイエットの成果が現れやすい年代。運動によるダイエットも食事制限によるダイエットも成功しやすいけれど、だからこそ注意しなければならないのが、結果を追いすぎて無理なダイエットに走ってしまうこと。いくら体力があるとはいえ、穀類や肉類などを過度にカットしてしまうと、月経トラブルや冷え、不妊などを招いてしまうのだそう。決して無理はせず、栄養バランスのいい食事を意識して健康的にダイエットをすることが、30代以降の健康と美容のためにも重要なポイントなのだとか。
「本来、20代は規則正しい生活を送っていれば代謝がいい状態になるのですが、仕事や人間関係などのストレスが多く、その影響でエネルギーの巡りが悪くなって太りやすくなる傾向があります。そのため、20代のダイエットはエネルギーの巡りをよくしてストレスをためないことを意識するといいでしょう」(岸さん)
エネルギーの巡りをよくするためには、筋肉をよく伸ばす運動が効果的。ストレッチを習慣的に行うと、痩せやすい体質に改善しやすい。食事面では、ネギ、シソ、セロリ、タマネギ、ハーブ類、かんきつ類などをよく取ると、エネルギーの巡りがよくなってストレス太りを防ぐことができるはず。
30代は血行促進と冷え対策がダイエットの必須条件に
30代になると徐々に血行が悪くなりはじめ、その影響で体内に余分な老廃物がたまって太りやすくなってしまう。特におなかや腰回りに脂肪がつきやすくなり、ダイエットをしてもなかなか痩せられない・・・ということも。30代のダイエットを成功させるためには、血行促進が欠かせない条件になるのだそう。
「血行を悪くする原因で最も多いのは冷えなので、ダイエットをするならまずは冷えの解消をめざしましょう。入浴はシャワーだけですませずに湯船につかって体を温め、ショウガ、タマネギ、ニラ、ニンニク、スパイス類など、体を温める食材をよく取り入れることがポイントです」(岸さん)
運動面では、足腰をよく動かすことが血行促進につながるので、ウォーキングや軽めのジョギング、足腰を中心にしたストレッチなどが効果的。
一方、注意したいのは水を大量に飲むダイエットや、生野菜をたくさん食べるダイエット、穀類をカットするダイエットなど。これらは体を冷やしてしまうので、冷えが強い場合は不向きと言えそう。
40代以降は質のいい睡眠と規則正しい食生活で代謝の低下を防ぐ
40代はホルモンバランスが乱れやすくなるため、さまざまな不調が現れやすくなってくる。そうした不調が心身ともに複雑にからみ合って、太りやすく痩せにくい状態になってしまうケースが多いのだそう。そのため40代のダイエットは、ホルモンバランスを整えることを重視して。
「ホルモンバランスを整えるには、規則正しい生活を送ることが大切。まずは質のいい睡眠を取るようにしましょう。夜11時にはベッドに入り、6~7時間の睡眠を取ることをめざしてください。食事は三食をきちんと取り、できれば夕食は19時までにすませられると理想的。こうした健康的な生活リズムを守ることがホルモンバランスの乱れを防ぎ、代謝の低下を抑えることにもつながります」(岸さん)
そして50代になると、体内の水分代謝が低下してしまうために、余分な水分が体内にたまって水太りになりやすいのだとか。そのため、ダイエットは水分代謝を促すことがカギになると、岸さん。玄米、豆類、キノコ類、根菜類などは水分代謝を高めるので、毎日の食事に積極的に取り入れるのがおすすめ。また、食事の量を減らすことよりも、よくかんで食べることを意識して。
運動面では40代以降の場合、激しい運動によるダイエットはエネルギーの消耗につながり、代謝の低下を招きやすいのだそう。ヨガや太極拳など、体をゆっくり動かす運動でダイエットをしてみて。
このように、年齢に応じて太る原因が変化していくことを理解しておけば、体の状態にぴったり合ったダイエット法を選べるようになるはず。
教えてくれた人
岸直美さん
漢方専門店「ニホンドウ漢方ブティック薬日本堂 青山店」薬剤師・漢方相談員。漢方薬から和漢ブレンドティ、スキンケアまで、からだの内外からのトータルケアを提案している。同店地下1階には「薬膳レストラン10ZEN青山店」があり、おいしくヘルシーな薬膳料理が楽しめる。
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WRITING/TOMOKO OTSUBO