東洋医学で健康キープ!鍼灸師がおすすめする免疫力アップのためのセルフケア
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東洋医学で健康キープ!鍼灸師がおすすめする免疫力アップのためのセルフケア

更新日:2024/02/16

健康のありがたみが身にしみて感じられる今日この頃。ウイルス対策や体調管理には「免疫力」が大切という話をよく聞くけれど、いったいなにをどのようにがんばればいいの? そこで今回は、鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師の3つの国家資格を持つ飯田耕平さんに、東洋医学の知見からひも解く免疫力アップの方法について聞いてみました。

邪気がたまると免疫力が下がる!?今すぐ始められる邪気対策をチェック

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免疫学は現代の西洋医学による比較的新しい考え方で、じつは東洋医学には免疫という概念がない。東洋医学では、「気血水(きけつすい)という3つのエネルギーが体内体外をバランスよく巡っていれば、外邪を寄せ付けない健康な状態である」と考えられている。

飯田さんによると、人に悪さをするウイルスや菌などは「外邪」として解釈することができるそう。東洋医学のアプローチでは、首の後ろの「風門(ふうもん)」というツボや、手首足首などを冷やさないようにすることで、この外邪を遠ざけることができるのだとか。

また、外邪を寄せ付けないためは「内邪を防ぐことも大切」と飯田さん。内邪とは、寝不足や暴飲暴食、運動不足など、自分に原因のある不摂生のことで、外邪の原因のほとんどは内邪が関係しているそう。
まずは『深呼吸』『運動』『入浴』を心がけるのがおすすめです」と飯田さん。

「血行促進」や「体温上昇」が免疫力アップに有効といわれている理由とは?

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また、血行が良くなったり、体温が上昇したりすると、血液の中の免疫機能をつかさどる白血球が体のすみずみまで行きわたるようになり、免疫力を底上げすることができると飯田さん。白血球は自律神経の働きと密接にかかわっており、自律神経が乱れて副交感神経に傾くと、ウィルスが侵入しやすくなったりアレルギーが出やすくなってしまうそう。一方、交感神経に傾くと、炎症や化膿、組織の破壊などが起こりやすくなってしまうというから、白血球のバランス調整力が健康の維持に大きく影響していることがわかる。

また、体温が低くなると雑菌が繁殖しやすくなると言われ、雑菌を追い出す作業で免疫力を消耗してしまうと今度はウイルスの侵入を防げなくなるという悪循環に。体温を上げて雑菌の繁殖を抑え、血流をよくしておくことで、免疫力の本来の力をキープしたいもの。

「体温を上げるためにいちばんよい方法は運動です」と飯田さん。ウォーキングやスクワットなどで下半身の大きな筋肉を動かせば、短時間で確実に体温を上げることができる。また、入浴によって体温を上げるためには、「体温よりやや熱めの温度の湯船に首まで」「連続して20分以上」浸かるのがおすすめなんだそう。汗をかいてきたら体の深部までしっかり温まったサインなので意識してみて。

鍼灸師直伝!お灸やツボ押しで免疫力を上げる方法

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家で過ごす時間が長くなっている今、自宅でできるアクティビティにも関心が高まっている。お灸やツボ押しなどのセルフケアでも免疫力をアップさせられるか聞いてみたところ、「十分可能です」との嬉しい回答が。

お灸がはじめての人には、薬局で購入できる「せんねん灸のレギュラー」のほか、シールタイプで扱いやすい「太陽灸」という商品もおすすめだそう。首の後ろ、肩の上、腰の上などに貼っておけば、外邪の侵入を防ぐことができるうえ、肩こりも緩和できて一石二鳥。
「お灸を手に入れるのが難しいときは、爪楊枝を使ったツボ刺激を試してみてください。手足の爪の横に爪楊枝などを当てて揉むように刺激すると、白血球の動きが活発になって免疫力アップに効果的です」(飯田さん)

そのほか、常温のお水や白湯をこまめに飲んだり、味噌汁などで発酵食品を摂取したり、また、靴下を履いて足首を冷えからガードするなどの工夫もよいのだとか。
さらに「免疫力アップにはストレス管理も大切です」と飯田さん。おうち時間が長くなり、気分がふさいだりモヤモヤしたりするときには、少し外に出て体を動かしたり、好きなことに没頭してリフレッシュする時間をつくってみて。

教えてくれた人

パナケア赤坂院
飯田耕平さん

鍼師、灸師、按摩マッサージ指圧師。豊島区の大橋内科クリニックで10年間、鍼灸治療に携わった後、癒しの森指圧鍼灸院などを経て現在に至る。得意分野は、自律神経のバランスを整える全身的な治療と、局所の痛みを取る局所治療とを併用した2本立ての鍼灸治療。現在、2児の父。

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WRITING/ATSUKO HABU

※記事は2024年2月16日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります