キャベツが効果的!?春の陽気の影響による不調の対処法
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キャベツが効果的!?春の陽気の影響による不調の対処法

更新日:2020/09/03

寒さもだんだんと薄れ、春の陽気が勢いを増す今日このごろ。しかし半面、この春の陽気が心身に影響を与え、体調の変化をもたらしやすい時期でもあるのだとか。そんなこの季節の体調管理法について、漢方に詳しい薬剤師・カガエ カンポウ ブティック漢方カウンセラーの上之原静佳さんにアドバイスしてもらおう。

上半身へと体内の熱が上昇する季節

上半身へと体内の熱が上昇する季節

毎年4月20日頃は、旧暦で「穀雨(こくう)」と呼ばれる時期。“気温が上昇し、地上の穀物に恵みの雨をもたらす季節”のことであり、春の陽気が強くなることを意味している。

「人間の体は、自然界と同じように変化をしているため、春の陽気が強くなるこの時期は体内でも熱が強くなります。熱は下から上へと上昇する性質があるため、この時期は上半身へと熱気が昇りやすくなるのです」と、上之原さん。
熱は上昇気流を生み、上方の空気を揺り動かすもの。体内でも同様に、上半身の空気がゆらぎやすくなり、それがめまいなどにつながってしまうのだそう。
「このような春の陽気の影響による体内の熱の上昇は、心身をゆるめて発散することで対処することができます」(上之原さん)

春は心身をゆるめる生活習慣を意識して

春は心身をゆるめる生活習慣を意識して

心身をゆるめるためにまず心がけたいのは、早起きをすること。東洋医学では、始まりの季節である春は最も生命力にあふれた時期とされ、さらに時間帯では朝が最も生命力にあふれているとされる。つまり、春の朝は1年で最も生命力にあふれているタイミングと言えそう。早起きをし、できれば散歩をして朝日を浴び、生命力をたっぷりと取り込んで。

「朝に軽いストレッチや深呼吸などを行うことも、心身をゆるめる効果が期待できます。あまり激しい運動はせずに、リラックスして体を動かしましょう」(上之原さん)
また、体内の熱が上半身に集まりがちなため、下半身が冷えやすいのもこの時期の傾向。厚手のタイツから薄手のストッキングへと服装が薄着になる季節だけれど、急に薄着になりすぎて下半身を冷やさないように注意して。特に、足首が出る服装はもうしばらく先にしたほうがよさそう。

キャベツなどの甘い食材が心身をゆるめて不調予防に

キャベツなどの甘い食材が心身をゆるめて不調予防に

食事面では、甘味のある食材を取るのが効果的。といっても、砂糖を使ったスイーツなどではなく、キャベツ、ニンジン、ヤマイモ、カブ、ゆり根、ナツメなど、自然本来の甘みを持つ食材を選んで。なかでも、胃腸の働きを助けるキャベツは特におすすめなので、栄養を余さずたっぷり取れるスープにして食べてみて。

【キャベツとアサリのスープ】
<材料:2人分>
アサリ(砂出しずみ) 10粒/キャベツ 2枚/三つ葉 小1束/絹ごし豆腐 1/2丁/卵 1個/酒 大さじ1/塩 小さじ1/2

<作り方>
(1)アサリはよく洗い、キャベツと三つ葉はざく切りにする。
(2)鍋にアサリ、水500ml、酒を入れて中火にかける。
(3)沸騰してアサリの口が開いたら、絹ごし豆腐をスプーンで一口大にすくって鍋に加える。
(4)豆腐が十分に煮えたらキャベツを加え、火が通ったら塩で味をととのえる。
(5)割りほぐした卵を回し入れ、三つ葉を加えて火を止める。

GWを健康な心と体で迎えるためにも、この時期は心身をゆるめて体調を整えておこう。

教えてくれた人

上之原静佳さん

薬剤師、「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」漢方カウンセラー。漢方と香りを融合した漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック」にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティーケアを提案。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

※記事は2020年9月3日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります