『明日、どこへ歩いてく?』Vol.009 Photographer JAMES OZAWAさん/シドニー

『明日、どこへ歩いてく?』Vol.008

【火曜 16:00 更新】
古くヨーロッパには、「靴は行きたいところに連れて行ってくれる」ということわざがあります。
オズモールを作るクリエイターの原点となる、地元の大切な場所を、お気に入りの靴とともに教えてもらいました。
地元で暮らし、大切にする原点。その土地への思い――。読者のみなさんと、シェアしていきます。
第9回は、フォトグラファー・ジェイムス オザワさんの故郷「シドニー」のお話です

更新日:2016/09/27

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懐かしいような、新天地のような。
この春、シドニーに帰ってきました。

僕はシドニーの出身なのですが、物心がつく前(6歳くらい) に日本に移住して以来、10年に一度くらいのペースでしか帰ることが叶っていませんでした。
なので一口に故郷とは言っても、いわゆる地元に対するものとはまた少し違った強い望郷の想いのようなものを常に感じている、僕にとっては不思議な土地です。
懐かしいような、新天地のような・・・。

冒頭の海・Bondi Beach(ボンダイ ビーチ)は、僕がシティの学校に通っていた頃によく行っていた場所です。
この国の人は海や芝生の上で時間を過ごすことがとても多いので、
仕事の休憩時間や学校の合間でも、太陽を浴びながらご飯を食べたり昼寝したり出来るところがたくさんあります。(代々木公園あたりにBondi Cafeという店がありますが、このビーチのことでしょうね!)

なんとなく、都会なのにのんびりと懐かしい気持ちになれる場所です。



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ビーチのそばの
大好きなミートパイ屋さん

この日はオーストラリアのジャンクフード、ミートパイを食べに行きました。あまりにも定番なので至るところで、コンビニのホットフードなんかとしても売られているのですが(からあげクンのような形で)、ここ Sylvia & Frans Upper Crust はとにかく別格。

写真のものはこれまた定番のBeef Mince Pie (ビーフミンスパイ、要は牛ひき肉のパイです)なのですが、もはやジャンクフードとは呼べないおいしさ、愛情がこもっています。このドロッとした肉が実はくせになるんですよ。

パイは他にもたくさん種類があって、どれも漏れなくおいしいです。テーブルも店前に2つしかないこの小さなお店はシドニーの北部のビーチ近く、シティからは決してアクセスが良いとは言えないところにあるのですが、いつ行ってもテイクアウェイの人波が途絶えません。愛されているんでしょうね!


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ぼーっとしながら、ひらめいたりして。
大切な、恵みのある場所

この国ではどんなお店も大抵は5時に閉店、週末なんて休みのところばかりなので、遊び場といえば必然的に海を中心に自然の中だったりします。

シティから少し離れると、ミートパイのお店があるエリア・Collaroy Beach(コラロイ ビーチ)に出ます。
このあたりまでくると人気も少し減って、さらにゆったりした時間が流れています。

僕はこういう雰囲気の方が好きで、特に目的を持って遊びに行く場所というわけではないのですが、
ぼーっと時間を過ごしていると頭が勝手に整理されていくというか、
ポッと何かひらめいたりすることがあって、自分にとっては大切な自然の恵みのある場所(時間)です。


自分自身この国に来るのはかなり久しぶりで、今まで離れていた分を取り返すごとく車に乗って移動しているのですが、しかし広い!!
気を抜くと恐怖を感じるくらいに眼前に広がる自然と大地、その中でただひたすら車で延々かっ飛ばす。

「まっすぐな道でさみしい」
どこかで目にした種田山頭火の一句、ひしひしと心に響く今日このごろです。


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キレイな靴よりも、好きなたたずまいの1足

行き交う人びとはいつ濡れてもいいように足もとはサンダル、というのが圧倒的に多い光景なのですが、僕はスケボーにも乗れて、いつ捨てても悔しくないお値段のVANSを履いて繰り出します。
(そもそも、ここ15年くらいほぼVANSしか履いていないです。。)

ちなみに写真の靴は一時期リミテッドで売られていたものらしいのですが、定番の白!のつもりでいつも通り新調したので、そのことに気がついた時にはもうボロボロでした。


自分が履くにも、他人が履いているのを見るにも、僕はキレイな靴にあまり魅力を感じることがなくて、むしろ靴そのものが「これだけ歩いてきましたぜぇ」を物語っていると、ふと目を奪われたりします。写真の靴はなかなか好みの状態ですね(笑)。


【 I LOVE MY TOWN & PLACE! 】シドニー

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ジェイムスさん曰く「都会の真ん中にいようが少し歩けば海が広がっていて、バスに飛び乗ればほんの10~15分でビーチに飛び込めます!」

※リンク先は、ミートパイ屋さん「Sylvia & Frans Upper Crust」

【PROFILE】 Photographer JAMES OZAWAさん

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オーストラリア、シドニー生まれ。日本育ち。結城 剛太、山屋 学の二人に師事。ライフスタイル・フード・メンズ/レディースファッション(特にレディース)の分野で主にエディトリアルを中心に活動中。2016年5月よりシドニー在住。ミートパイをこよなく愛する。

※記事は2016年9月27日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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