壮大な自然とともに楽しむアート。「北アルプス国際芸術祭2020?2021」が11/21(日)まで開催中

壮大な自然とともに楽しむアート。「北アルプス国際芸術祭2020?2021」が11/21(日)まで開催中

更新日:2021/10/20

北アルプスの雄大な山々に抱かれた、長野県大町市を舞台に繰り広げられる「北アルプス国際芸術祭2020?2021」。水・木・土・空をコンセプトに、圧倒的な自然との共生により生まれたアート作品が楽しめる。東京駅から北陸新幹線と特急バス「雷鳥ライナー」で約2時間30分。美しい森や水辺に心も潤う、日帰りアート旅へ。秋の高原で1日中自然とアートに触れて、リフレッシュしよう

マーリア・ヴィルッカラ「何が起こって 何が起こるか」 Photo by Tsuyoshi Hongo

アートとともに北アルプスの豊かな大自然を体感。心も晴れるアート旅
目「信濃大町実景舎」 Photo by Tsuyoshi Hongo

アートと地球が織りなすダイナミックなプログラム

北アルプスの大自然を背景に、2017年にスタートした「北アルプス国際芸術祭」。コロナ禍での1年延期を経て開催される今回の第2回展には、アジア・ヨーロッパ・中南米・アフリカなど11の国と地域から36組のアーティストが参加し、アート作品37点(内パフォーマンス3点)を展開する。またミナ ペルホネンのデザイナー・皆川明さんをビジュアル・ディレクターに迎えた、かわいいメインビジュアルも評判に。

「アーティストたちは2019年に作品の場所を実際に訪れて、信濃大町の土地と歴史、文化から様々なインスピレーションを得て新たな作品を創り出しました。多様な作品をこれから紅葉や冠雪など季節の移ろいとともに楽しんでいただきたいです」(北アルプス国際芸術祭の広報担当者)。

国営公園の森の中にガラスと真鍮の作品が現れたり、湖のほとりに水と人とをつなぐスペースが誕生したり。自然と人とがつながり、生まれた、奇跡のプログラムを楽しもう。

松本秋則「アキノリウム in OMACHI」Photo by Tsuyoshi Hongo
松本秋則「アキノリウム in OMACHI」 Photo by Tsuyoshi Hongo

舞台は美しい湖畔と酒の博物館。この地に根付く伝説や歴史が表現された2作品をピックアップ

中綱湖畔に現れたのは、マーリア・ヴィルッカラ「何が起こって 何が起こるか」。彼女は人々の暮らしの中で息づいてきた記憶や伝説を受け入れる作法で知られるフィンランドの作家。今回は地震で湖に流された寺院の鐘の音が今も聞こえてくるという伝説があり、また江戸時代に海陸の物質を運ぶために使われた「塩の道」が通る中綱湖を舞台に、水と塩をテーマとした2つのコテージや湖に浮かぶ舟など、過去と未来を交差させる作品を展開する。

松本秋則「アキノリウム in OMACHI」は、昔の酒づくりに使われた大きな酒樽や道具が並ぶ「旧酒の博物館」が舞台。雪の中の杉林、水が滴る池といった原風景を表現する。風の流れを捉えて響く竹音など、どこか懐かしく不思議な空間の中で、一期一会の世界が体験できる。

蠣崎誓「種の旅」 Photo by Tsuyoshi Hongo
蠣崎誓「種の旅」 Photo by Tsuyoshi Hongo

街を散策しながら楽しみたい、市街地エリアに点在するアート

旅の前後には信濃大町駅周辺に展示される、市街地エリアの作品めぐりを。蠣崎誓「種の旅」は、信濃大町の森で、信濃大町の人たちによって集められた種や植物で作られた、まるで1枚の絨毯のような作品。日常にある植物、種、小さな粒たちが、動物や風、人の手によって運ばれ、めぐり続ける。そんな感覚を体感できる。展示終了後、種は希望者に配布され、育っていく予定。

ニコラ・ダロ「クリスタルハウス」は信濃大町の「塩の道」をモチーフに、機械仕掛けのフィギュアで構成されるサウンドインスタレーション。雨音を海岸の波の音に変え振動するレインスティック(雨の棒)、雷鳥のように夏冬で交互に色を変える2組の鳥などのユニークな装置とともに、会場の蔵全体が大きなミュージックボックスに。

観光周遊バス「ぐるりん号」のボンネットバスと皆川明さんがさんが手がけたオフィシャルグッズ
上/観光周遊バス「ぐるりん号」のうち、日時指定で運行しているボンネットバス 下/「北アルプス国際芸術祭2020?2021」オフィシャルグッズ。ピンブローチ各880円、タンブラー各3520円

広域に渡る作品の鑑賞はツアーバスや観光周遊バスが便利。かわいいオフィシャルグッズをお土産に

作品の展示は広域に渡るため、レンタカーやバスを利用してめぐるのがおすすめ。たくさんのオフィシャルバスが運行しているので、見たい作品の場所へ立ち寄るバスをチョイスしよう。

例えばオフィシャルツアーバス「カモシカコース」(土日祝のみ運行。大人1人9500円/昼食込。事前予約が必要)は、マーリア・ヴィルッカラ「何が起こって 何が起こるか」や松本秋則「アキノリウム in OMACHI」など10カ所のアートスポットをめぐり、地元食材を盛り込んだおこひる公堂のお弁当付き。自分のペースでめぐりたいなら、1日5?6便運行している観光周遊バス「ぐるりん号」(1日乗り放題大人500円)を利用して。

お土産にはビジュアルディレクターの皆川明さんが手がけたオフィシャルグッズがおすすめ。芸術祭のコンセプトである水・木・土・空が描かれたアイテムは、まるでミナ ぺルホネンのテキスタイルのようなキュートさ! カットソーやトートバッグなどが揃うから、お気に入りを連れ帰ろう。

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北アルプス国際芸術祭2020?2021

開催場所
長野県大町市
開催日程
2021/10/2(土)?11/21(日)
開催時間
10:00~17:00
料金
作品鑑賞パスポート/一般3000円
※10/23(土)開催のパフォーマンス「月夜のファウスト -独り芝居バージョン-」への参加は一般前売3000円(当日3500円・パスポート割引3300円)の別途料金が必要です
※11/7(日)開催のパフォーマンス「ELECTRONICOS FANTASTICOS! 電磁森林劇場」への参加は一般前売2000円(当日2500円・パスポート割引2300円)の別途料金が必要です
アクセス
東京駅より北陸新幹線で「長野駅」まで約1時間20分、「信濃大町駅」まで特急バス・雷鳥ライナーで約1時間
ホームページ
北アルプス国際芸術祭2020?2021

WRITING/EMIKO OKAZAKI

※記事は2021年10月20日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります