ほっくり栗の和菓子5選。全国の老舗が贈る、時代を超えて愛される銘菓ずらり

ほっくり栗の和菓子5選。全国の老舗が贈る、時代を超えて愛される銘菓ずらり

更新日:2022/09/27

秋の代表する味覚「栗」。ほっくりおいしい栗を使った和菓子は、この時季の手土産にも喜ばれる品。ここでは、全国にある栗の銘菓の中から、おいしいものを知り尽くした百貨店のバイヤーさんが選ぶ5品をピックアップ。時代を超えて愛される銘菓の魅力、こだわりをたっぷりとご紹介します。

【1】恵那栗工房 良平堂「栗福柿」(432円)

恵那栗工房 良平堂「栗福柿」(432円)

栗と柿の自然な甘さが感じられる贅沢スイーツ

1946年に岐阜県恵那市で創業した栗和菓子専門店「恵那栗工房 良平堂(えなくりこうぼう りょうへいどう)」の贈答用として多く用いられているのが、「栗福柿(くりふくがき)」。干し柿の中に和栗の栗きんとんが入ったちょっと珍しいスイーツ。2013年から6年連続で伊勢神宮に奉納した縁起の品で、「日本ギフト大賞2019年」を受賞したことでも話題に。

干し柿は、名産地でもある長野県高森町市田産のものを使用。肉厚で弾力のある干し柿と、「良平堂」の名物でもある栗きんとんがコラボレーション。蒸し、皮むき、裏ごし、炊き上げ、成型と、すべて手作業で作られた栗きんとんは素朴で優しい味わい。それを包み込む干柿は、昔ながらの天日干しなどを用いて自然で上品な甘さを引き出している。

価格/432円
容量/1個
消費期限/製造日より7日
主に購入できる施設・フロア/GINZA SIX B2F

推薦者コメント

「干し柿の中に、和栗と氷砂糖のみで炊き上げた栗きんとんが入った、シンプルでありながら組み合わせが珍しい和菓子です。干し柿のねっとりとした甘み、風味豊かな栗の甘みが相性抜群です」(GINZA SIX リーシング担当・山田絵梨さん)

【2】虎屋ういろ「栗ういろ」(600円 ※12/1~700円)

虎屋ういろ「栗ういろ」(600円※12/1~700円)

栗が丸ごと入った伊勢名物の生ういろ

三重県伊勢で大正12(1923)年に創業した「虎屋ういろ」。生ういろの専門店で、関東で店舗があるのは、東武百貨店 池袋本店のみ。通年、12種類の生ういろが揃う中で、いちばん人気がこの「栗ういろ」。

ういろと言えば、米粉と小麦粉を混ぜ、蒸して固めたもの。こちらの生ういろは、米粉を使わず、小麦粉のみを使用。また、防腐剤を使用せず、昔ながらの手作業で、素材本来の味を引き出している。北海道産の小豆を使用したシンプルなこしあんと栗は相性抜群。大粒の栗が並んだういろは目にも楽しく、栗の食感や甘みを満喫できる。

長さ約19cm、縦・横約4cmで販売しているため、好みのサイズにカットしながらいただけるのも贈答用として喜ばれる理由。

価格/600円 ※12/1~700円
容量/1本(約19cm)
消費期限/販売日の翌日
主に購入できる施設・フロア/東武百貨店 池袋本店 B1F 4番地

推薦者コメント

「自家製のこし餡はなめらかな食感とほどよい甘さが絶妙な味わい。中に並べられている栗も甘露煮にして入れてあるので、甘みと食感がこし餡とよく合ってとてもおいしいです」(東武百貨店 池袋本店・根本真帆さん)

【3】小布施堂「ライオン栗あん最中」(1080円)

小布施堂「ライオン栗あん最中」(1080円)

日本橋三越本店限定!笑顔がこぼれる栗あん最中

栗の郷として知られる長野県小布施町で、明治期から栗あんをたっぷり使った「栗鹿ノ子」や「栗羊羹」など栗菓子を製造している「小布施堂(おぶせどう)」。愛らしいビジュアルが目を引く「ライオン栗あん最中」は、日本橋三越本店の小布施堂でしか出会えない限定品。

三越のシンボル、ライオン像をモチーフにした最中種に、好みの量の栗あんを挟みながら味わう栗あん最中は、世代を問わず手土産に喜ばれる品。ライオン型の最中が、正面と後ろ姿を模っているユニークさも魅力のひとつ。

自社工場で丁寧に仕込んだ栗あんは、豊かな栗の風味となめらかな口当たりが特徴。最中のパリパリとした食感や香ばしさが、より栗のおいしさを引き立てる。

価格/1080円
容量/最中2組、栗あん80g(缶入り)
消費期限/製造日より90日
主に購入できる施設・フロア/日本橋三越本店 本館B1F 和菓子

推薦者コメント

「自分で最中にあんを詰めながら楽しむセットのため、ご友人やご家族、お子様と盛り上がること間違いなし。もちろん、栗のコク、甘み、香りをお楽しみいただける1品です」(日本橋三越本店 和洋菓子アシスタントバイヤー・池田貴彰さん)

【4】松月堂「栗苞(くりづつみ)」(1965円)

松月堂「栗苞(くりづつみ)」(1966円)
※パッケージが変更になる場合があります。

葛の衣をまとった喉ごしなめらかな栗きんとん

岐阜県中津川市で、明治の創業以来、伝統的な菓子技法を継承している菓子司「松月堂」。中でも長年愛されているのが、栗きんとんを葛で包み込んだ「栗苞」。

産地から入荷する新鮮な栗の実に砂糖を加え、大釜でじっくり、ほっくりと炊きあげ、一つひとつ茶巾しぼりに仕上げた「栗きんとん」は、中津川を代表する銘菓。栗本来の風味やコクを逃さないように、本葛を加えた衣で包んだ創作栗菓子がこちら。

プルン&もっちりとしいて喉ごしなめらか。上品な甘さ、ひと口でも食べられるサイズ感など贈答品や手土産にぴったり。濃いめに淹れた煎茶やほうじ茶などと一緒にどうぞ。

価格/1966円
容量/6個入り
賞味期限/製造日より10日
主に購入できる施設・フロア/松屋銀座 B1F

推薦者コメント

「本葛を加えた衣で包むことで、のど越しのなめらかさを体感できます。常温でもおいしく楽しめますが、爽やかに、冷やしてから召し上がるのがおすすめで、栗の香りをしっかりと感じられるのが魅力です」(松屋銀座 バイヤー・小泉 翔さん)

【5】松葉屋「月よみ山路」(751円)

松葉屋「月よみ山路」(751円)

どこを切っても栗が登場!竹皮に包まれた栗むし羊羹

1852年創業、石川県小松市の「松葉屋」は、江戸の末、嘉永五年に加賀の名刹那谷寺の門前にて、寺侍那谷吉兵衛が羊羹を商ったのが始まり。「月よみ山路」と名付けられた栗むし羊羹は、職人が一つひとつ丹精込め手作りしている。

ほのかな竹の香りが漂う「松葉屋」の看板商品。葛を加え蒸しあげた餡はもちもちとした食感で、ほどよい甘さが口の中に広がる。どこから切っても大きな栗が登場する喜び。ほっこりとくずれた栗の香ばしさも楽しい。羊羹を切る小さなナイフが付いている心遣いも嬉しい。素材、形、色、香りが絶妙に溶けった「伝統の味」は大切な人への贈り物に。

西武池袋本店の地下1F「諸国銘菓 卯花墻」に毎週月、金曜日に入荷。

価格/751円
容量/1本(約18cm)
消費期限/製造日より10日
主に購入できる施設・フロア/西武池袋本店 B1F諸国銘菓 卯花墻

推薦者コメント

「栗がたっぷり入ってどこを切ってもごろごろと栗が顔を出すのが嬉しい限り。濃い目にいれた日本茶と一緒にいただくと、いつの間にか一本食べてしまいそうになることも。栗好きには見逃せない逸品です」(西武池袋本店 食品部スタッフ・田中鞠乃さん)

WRITING/NAOMI TERAKAWA PHOTO/KAZUHITO MIURA

※記事は2022年9月27日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります