子犬のおやつはいつから?生後2カ月や3カ月から与えていい?

しつけやご褒美のため、おやつをあげたい飼い主さんも多いはず。子犬の場合、飼い主さんとのコミュニケーションにもなるものの、いつからどれくらい与えていいのか、不安に思う人も多いのでは。特に子犬は、与えるおやつのサイズやフードとのバランスも重要。そこで今回は、子犬のおやつの選び方や与え方をご紹介。生後2カ月や3カ月での注意点や、手作りできるのかといった疑問にも答えるので参考にして。

更新日:2023/06/12

お話を聞いたのは・・・

「chicoどうぶつ診療所」獣医師 林美彩さん

酪農学園大学獣医学部卒業。大学卒業後、自身が代替療法と出会ったことで、動物の体に優しい治療法や食事・環境の見直し、飼い主の心のケアの大切さ等を伝えていくため、2018年に『chicoどうぶつ診療所』を開業。往診を中心に、精力的に診療を続けている。

<著書>
獣医師が考案した 長生き犬ごはん」(世界文化社)2019/12/18
獣医師が考案した 長生き猫ごはん」(世界文化社)2020/11/13
『獣医師が考案した一汁一菜長生き犬ごはん こだわりの安心レシピ&作り置きOK!』(世界文化社)2022/1/26

<公式サイト・SNS>
chicoどうぶつ診療所HP
Instagram:@chico_ah_323
Amebro:https://ameblo.jp/tinkerbell19850323/

1.犬のおやつの役割とは?子犬にも必要?

1-1.おやつは、空腹時のストレス軽減やしつけに活用しよう

子犬期のおやつの役割は、主にふたつ。空腹時に感じるイライラを減らすことと、しつけのモチベーションにすること。
基本的には総合栄養食のフードから栄養を摂るので、おやつには栄養補給という意味合いは少ない。だんだん食事の間隔が空いてくるので、空腹によるストレスを減らしたり、胃酸過多での嘔吐を避けるためにおやつが効果的。

また、子犬になにか覚えてほしいときや我慢してほしいときにも、おやつは有効。満足感や喜びを得ることにつながるので、指示通りにできたらご褒美を活用してみて。飼い主自身がおやつを与える意味をしっかり理解し、おやつを使いこなして愛犬とのコミュニケーションを活性化させよう。

1-2.必ず与えなくてはいけないものではないので焦らないで

子犬の時期は、まだまだ食事から栄養が必要な時期。フードをしっかり食べているなら、おやつを食べる必要はないもの。ドッグフードは既に必要な栄養のバランスがいいので、栄養不足の心配をしなくても大丈夫。

あげすぎは、栄養過多や栄養の偏りを引き起こすこともあるので注意して。もし与える場合は、おやつがメインになってしまわないよう気をつけよう。
特に子犬の時期は、体や内臓の成長に合ったおやつを選ぶことが大切。愛犬の健康的な成長のためにおやつをあげるポイントをチェックしよう。

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2.子犬におすすめのおやつのあげ方

さまざまな種類のおやつがあるなかで、愛犬に合うものを選ぶにはどうすればいいのだろう。具体的なチェックポイントを確認してみよう。

2-1.子犬にはいつからおやつをあげる?おすすめの種類は?

子犬の体はまだまだ未熟。おやつが体の負担になったり思わぬトラブルにつながったりしないよう、対象月齢をチェックしよう。

生後2カ月

徐々に離乳食からドライフードに移行する時期。しかし、この時期の子犬は内蔵や消化器官が未発達で、一度に多くの量を食べることができず、ご飯の回数も多い。

体をどんどん作っていく時期なので、栄養価の高いドッグフードを食べることが重要で、まだおやつを与える必要はない。トレーニングやしつけのために与えることはあっても、それ以外は基本的に不要と考えて。

市販のおやつも、生後3カ月からという表示になっているものが多い。離乳完了前に与えてしまうと、のどを詰まらせてしまうほか、おやつのおいしさを覚えてしまいフードを食べなくなるリスクもあるので注意して。

生後3カ月

生後3カ月以降は、ご飯の回数が減るので、次の食事までに空腹になってしまうことも。ストレスが溜まったり、空腹によって自律神経が乱れて吐いたりすることもあるので、そんな子犬には少量のおやつをあげてみよう。

内臓はまだ発達段階のため、おやつで消化器官を傷つけないように配慮し、まずはサイズが小さくやわらかめのものから始めてみて。最初のうちは、いつも食べているドッグフードをミルクやお水でやわらかくしたものでもOK。

市販のものなら、簡単に噛み砕けて、体内での消化が簡単なものを選ぼう。おすすめはクッキーやボーロなど。子犬が食べやすい硬さや形状、大きさになっているかチェックしてみて。

生後5~6カ月以降

この時期であれば、市販の子犬向けおやつを食べても大丈夫。犬用のガムや歯磨き用の硬めなおやつにもチャレンジしてみよう。

乳歯から永久歯への生え変わりの時期でもあるので、歯茎の違和感や噛みたい気持ちを解消できるような、噛みごたえのあるおやつがおすすめ。家具などの硬いものをかじってしまうよりは、噛んでもよいおもちゃやおやつを与えたほうが、飼い主さんにとってもよいはず。そのため生え変わり時期である5~6か月程度から与えてOK。
しかし硬すぎるおやつに夢中になって、歯が削れたり欠けたりしてしまわないよう、月齢表示は必ず守って。

また、犬は歯垢が溜まりやすく、歯周病のリスクも高い。歯磨きを嫌がる犬も多いので、自然と口の中の汚れが落ちて、手軽にデンタルケアできるおやつを活用しよう。
ただし、歯磨き用のおやつは大きめなものが多いけど、丸呑みしてしまうリスクもあるので小さくして与えてみて。自分の所有物に対して自己主張が激しく、取られまいとして飲み込んでしまう犬や、食欲旺盛な犬は特に注意。

2-2.おやつをあげるタイミングで子犬との信頼関係を築こう

おやつを上手に活用することで、トレーニングが成功しやすくなる、社会性を育てられるといったメリットも。あげるタイミングを押さえておこう。

ご褒美効果でトレーニングもスムーズに

日頃の生活に必要な「待て」「おすわり」などのしつけや、トイレトレーニングを教えたいときにもおやつを活用しよう。指示通りにできたら、言葉でたくさん褒めておやつを与えるのがコツ。「うまくできるとおやつがもらえる」ということを子犬が理解すると、トレーニングへのモチベーションアップにつながる。

だんだん指示がうまくこなせるようになってきたら、ご褒美をあげる回数は減らし、言葉だけでたくさん褒めるようにしてみて。毎回ご褒美をあげ続けていると、おやつをもらうことが当たり前になり、「おやつがないなら言うことを聞かない」となってしまう場合があるので注意しよう。最終的には、言葉で褒めるだけで落ち着くような段階に持っていくことが理想的。

また、トレーニングの重要度に合わせておやつの使い分けをすることも有効。大事なトレーニングがうまくいったらとっておきのものを与えるなど、おやつをランク分けして使い分けてみて。

社会性を育てるきっかけにも

お留守番の前後や、静かにしてほしいときにおやつをあげることで、生活リズムやルールを身につけやすくなる。初めて会う人からもらうと好印象になり、人馴れへの近道に。家に来客があるときや、知らない場所に行くときには、おやつを準備しておこう。

子犬の時期は、ワクチン接種や健康診断で動物病院を受診することも多いもの。注射など苦手なことをがんばったときにおやつをあげると、病院嫌いを回避しやすくなる。

2-3.おやつの量はできるだけ少なめに

子犬はおやつの量ではなく、食べたこと自体によって満足感を得るとされる。成犬は1日のカロリー摂取量の10%程度が目安とされているが、子犬のうちはできるだけ少量を与えて。パッケージに記載されている適正摂取量を参考にしよう。

回数は特に制限はないものの、総量は気にしてみて。摂取カロリーがオーバーしてしまうと、肥満の原因にもなりやすい。食事の前のおやつは、ドッグフードへの食いつきが悪くなってしまう可能性があるため、できるだけ避けよう。

また、大きいおやつをそのままあげないこともポイント。喉のつまり防止にもなるうえ、小分けにして回数を増やすほうが満足度アップにもつながる。

3.子犬におやつをあげるときの注意点

おやつが子犬の月齢や体質に合っていないと、内臓の粘膜を傷つけたり消化不良を引き起こしたりしてしまうことも。パッケージや成分表示だけだとわからないので、食べる様子を慎重に観察してみて。

初めてあげるおやつは、少量から与えるのがコツ。アレルギーの可能性も頭に入れつつ、様子を見ながら量や種類を増やしてみて。なにか症状が出た場合は、すぐに動物病院を受診しよう。
事前にアレルギー食材がわかっている場合には、その食材が含まれていないおやつを与えるようにして。お散歩でほかの飼い主さんからおやつをもらう場合も、相手にアレルギーがあることを伝えるなどの配慮も必要。

また、子犬がおやつを食べるときは、飼い主はできるだけそばにいてあげることが重要。ちょっとした様子の変化に気づけたり、食事中に事故を起こさないよう見守ったりできる。

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4.子犬のおやつに関するQ&A

市販のおやつを与えるより手作りしたほうがいい?

市販のものも手作りのものも、メリットとデメリットがあるので、どちらがいいという答えはありません。飼い主さんのライフスタイルに合わせて、無理をせず選んでみてください。

手作りのおやつは少し手間がかかりますが、産地や作り方も飼い主さんが把握できるので、安心安全なものにこだわりたい人におすすめ。自分たちの食材から取り分けるので、安価に作れるのもメリットです。

家で簡単に作れるものなら、ささみをオーブンで乾燥させたささみジャーキーがおすすめです。低脂肪高タンパクで、カロリーも抑えることができますよ。

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どんな栄養が入っていた方がいい?

脳の発育に役立つDHAや免疫力の維持に欠かせないβ-グルカンがおすすめです。おなかの調子を整える食物繊維や、体のコンディションを保つビタミンC、ビタミンE、鉄分、亜鉛、タンパク質などもいいでしょう。とは言え、子犬期はすべての栄養素をまんべんなく摂ることが重要です。

また、さらに子犬の健康に気を使いたいなら無添加のものもおすすめ。着色料や保存料が使われていない子犬用おやつもあります。

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子犬がアレルギーになりやすい食材は?

タンパク質や炭水化物を過剰に摂取すると、アレルギーが発症しやすいと言われています。特に牛、鶏、小麦、とうもろこし、大豆などには注意してください。

アレルギーの症状としては、皮膚のかゆみや脱毛、外耳炎、下痢や嘔吐などの消化器症状があります。心配な人は、動物病院でもアレルギー検査を受けられるので、相談してみましょう。

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シニア用のおやつを子犬にあげても大丈夫?

硬さや大きさ、形状が子犬にとっては食べにくい場合があります。消化器官への負担や喉つまりのリスクを考えると、控えるのが無難です。また、カロリーも子犬用のものより高いので、ご飯の量を調整する必要も出てきます。

全年齢のものであれば、小さくしたり柔らかくしたりすることで食べられる場合もあります。説明書きやメーカーへの問い合わせを参考にしてみてください。

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※記事は2023年6月12日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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