【人気のロシアンブルー向けキャットフードおすすめ7選】特徴にあったフードの与え方も紹介

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ロシアンブルーは細身ながらも筋肉質で、つややかな毛並みが特徴。大切な愛猫に与えるキャットフードは品質にこだわりたい、身体によいものを与えたいと思う人も多いはず。しかしキャットフードの種類は多く、フード選びに困ってしまうことも。そこで今回は、編集部おすすめのロシアンブルー向けキャットフード7選をご紹介。「chicoどうぶつ診療所」獣医師、林美彩さんに聞いたフードの選び方も解説しているのでチェックして。

更新日:2023/12/01

お話を聞いたのは・・・

「chicoどうぶつ診療所」獣医師 林美彩さん

酪農学園大学獣医学部卒業。大学卒業後、自身が代替療法と出会ったことで、動物の体に優しい治療法や食事・環境の見直し、飼い主の心のケアの大切さ等を伝えていくため、2017年に『chicoどうぶつ診療所』を開業。往診を中心に、精力的に診療を続けている。

<著書>
獣医師が考案した 長生き犬ごはん」(世界文化社)2019/12/18
獣医師が考案した 長生き猫ごはん」(世界文化社)2020/11/13
『獣医師が考案した一汁一菜長生き犬ごはん こだわりの安心レシピ&作り置きOK!』(世界文化社)2022/1/26

<公式サイト・SNS>
chicoどうぶつ診療所HP
Instagram:@chico_ah_323
Ameba:https://ameblo.jp/tinkerbell19850323/

1.ロシアンブルーはどんな猫?

ロシアンブルーは、全身の被毛が単色のブルーで、エメラルドさながらの深いグリーンの瞳が特徴。スリムかつ筋肉質な体型で、短毛種でありながらも豊かな被毛を持つ。

性格は聡明で、そばに寄り添う忠実さと繊細さを兼ね備えた個体が多い。

2.ロシアンブルー向けキャットフードの選び方

ロシアンブルーに適したキャットフードを選ぶためのヒントを解説。ポイント別に解説するので、順に見ていこう。

栄養素に注目

栄養素を確認するべきことは言うまでもないが、いくつかのポイントがある。

動物性たんぱく質が豊富に含まれているキャットフード

ロシアンブルーを含む猫は完全肉食動物で、動物性たんぱく質を分解する力が非常高い。常にエネルギーとして活用するためにも、積極的に摂取しよう。ロシアンブルーの筋肉質な体型するためにも、動物性たんぱく質がぴったり。筋肉だけではなく臓器、被毛、皮膚、血液などを構成する基本的な栄養素なので、猫の身体づくりと生命維持には欠かせない。

また、猫の必須栄養素ともいえるタウリンやアラキドン酸は、肉や魚などの動物性たんぱく質でなければ摂取することができないので、積極的に摂取して。

適度に脂質が含まれている

脂質は猫にとって動物性たんぱく質と並ぶ大切な栄養素のひとつ。動物性たんぱく質や炭水化物の約2倍以上のエネルギーになるといわれている脂質は、わずかでも効率よくエネルギー要求量を満たすことができる。

また脂質は、ビタミンA、D、E、Kなどの脂溶性ビタミンの吸収を促してロシアンブルーの被毛や皮膚のすこやかな健康を保ち、細菌感染や皮膚病をバリアする働きをサポートする。

ロシアンブルーのなめらかな毛づやをキープするためにも、最低でも脂質が9%以上のキャットフードを与えよう。あまりに高脂質だと肥満になってしまうので、与えすぎには気を付けて。

身体の悩みをサポートできるフードを選ぶ

次にチェックしたいのは、愛猫の身体の悩みをサポートできるかどうか。次の項目を参考に、フードごとの特徴をチェックしてみよう。

体重のコントロール

ロシアンブルーの平均体重は、成猫のオスで4~5.5kg、成猫のメスで2.5~4kgが一般的といわれている。5kgをオーバーすると肥満気味に、6kgからは肥満になってしまうことに。

食べることが大好きでもあるロシアンブルーは、過食や運動不足によって肥満になりやすい体質。肥満気味な愛猫には、低カロリーなフードを選ぼう。

低カロリーといっても、満腹感を与えて過食を防ぐ効果も期待できる脂質が適度に含まれているのが理想。またおやつを与える場合には、フードの量を減らすといった工夫を取り入れて。愛猫が必要とするエネルギー量を正しく把握しながら、1日の摂取カロリーに気を配ろう。

毛玉ケアのサポート

猫は毛づくろいの際に、毛玉を飲み込んでしまいがち。被毛が胃に溜まり続けると毛玉になり、便秘や食欲不振などの症状を引き起こす原因になる「毛球症」を発症するリスクも。食物繊維が含まれているキャットフードで、飲み込んでしまった毛玉の排出をサポートしてあげよう。

ロシアンブルーは短毛種ではあるものの、被毛がオーバーコート(上毛)とアンダーコート(下毛)の二重構造をしている。春と秋にやってくる換毛期には、アンダーコートが抜け落ち、大量の抜け毛が発生してしまう。換毛期シーズンだけでも、一時的に毛玉ケアのできるキャットフードを選んでみては。

グレインフリーのキャットフードでアレルギーを予防

米(玄米)、小麦、ビートパルプ、とうもろこしなどの穀類は、猫にとってアレルゲンになる可能性があるため、グレインフリー(穀類不使用)のキャットフードがおすすめ。完全肉食動物である猫は穀類を消化することが難しく、内臓に負担がかかりやすい。また、フードに穀類が含まれていると炭水化物の摂取量が多くなってしまい、猫に必要な栄養素が多い動物性たんぱく質の含有量が低くなってしまう。

愛猫がキャットフードを食べて嘔吐や下痢をしたり、消化不良に感じたりする要素があれば、穀類を使用していないグレインフリーフードに切り替えて。

3.人気のロシアンブルーにおすすめキャットフード7選

ここでは編集部おすすめのロシアンブルー向けキャットフードをご紹介。愛猫の健康を保ち、おいしく食べれるフードをチョイスしてみて。

※この記事の監修者がおすすめする商品ではありません

レティシアン

モグニャンキャットフード

5038円/1.5kg

ヒューマングレードの原材料を使用。グレインフリーだから消化吸収しやすく体にやさしい

ヒューマングレードの上質な原材料を使用したキャットフード。白身魚にりんごやさつまいも、ジャガイモをブレンドすることで、グレインフリー設計に。不溶性食物繊維である穀物が排除されているから、消化吸収しやすく体にやさしい。

着色料や香料は不使用。自然食材を使用しているから、余計な臭いや味がつかず、素材本来のうまみを堪能できる。

1袋あたり1.5kgと大容量。何度も買い物に行く手間が省けるから、忙しい人や時間がない時にもおすすめ。袋の口にはシッパーが付いており、食品の香りや品質をキープできるのも嬉しいポイント。

機能総合栄養食
対象年齢全年齢
主原料白身魚、タピオカ、ジャガイモ、エンドウ豆タンパク、ビール酵母ほか
タイプドライフード
100gあたりのカロリー379kcal
原産国イギリス
その他FEDIAF、ヒューマングレード、グレインフリー、着色料フリー、香料フリー

レティシアン

カナガンキャットフード チキン

5038円/1.5kg

原材料の60%以上がお肉やお魚という高たんぱくレシピ。タウリンやオメガ3脂肪酸配合で栄養補給もかなう

放し飼いでのびのびと育った高品質な生肉のチキンと高たんぱくな乾燥チキンを主原料にしたキャットフード。原材料の60%以上がたんぱく質で作られているのが特徴。袋を開けたときに広がるお肉の芳醇な香りが、猫の食欲増進をサポートしてくれる。

「DHA」や「オメガ3脂肪酸」を豊富に含むサーモンエキスや、「ビタミン」「食物繊維」が摂れる野菜、「ミネラル」たっぷりの海藻もブレンド。健康維持に欠かせない栄養素も1回の食事で手軽に摂取できる。

欧州ペットフード工業会連合(FEDIAF)の厳しい基準をクリアした工場で製造されているのも魅力のひとつ。原材料の選定からキャットフードの製造までしっかりと管理されているから、品質や衛生面が気になる人におすすめ。

機能総合栄養食
対象年齢全年齢
主原料乾燥チキン、チキン生肉、サツマイモ、ジャガイモ、チキンオイルほか
タイプドライフード
100gあたりのカロリー405kcal
原産国イギリス
その他グレインフリー、着色料フリー、香料フリー、タウリン配合

ラシーネ

ロシアン・ブルー

1454円/600g

毛並みを整えるヒアルロン酸配合。獣医師監修の本格派キャットフード

細身で筋肉質な体に合わせた低脂肪設計のキャットフード。牛肉粉やチキンミールを使用したドライフードにかつお節やまぐろ節をミックス。お肉もお魚も感じられる贅沢な味わいが魅力。

また、ヒアルロン酸や食物繊維を配合しているのも特徴のひとつ。ヒアルロン酸はロシアンブルーの輝くような毛並みの維持に、食物繊維は毛玉の吐き戻し防止に役立つと言われている。

着色料が不使用で、原産国が日本なのも嬉しいポイント。海外製のキャットフードに不安を感じる方や、添加物の少ない食品を与えたいひとにおすすめ。

機能総合栄養食
対象年齢全年齢
主原料穀類(トウモロコシ、コーングルテンミール、小麦粉、パン粉)、肉類(牛肉粉、チキンミール、豚肉粉)、魚介類(フィッシュミール、フィッシュパウダー、カツオブシ、マグロブシ、マリンコラーゲン)、油脂類(植物性油脂、動物性油脂)、脱脂大豆ほか
タイプドライフード
100gあたりのカロリー350kcal
原産国日本
その他着色料フリー、食物繊維、L‐カルニチン配合、ペットフード公正取引協議会

ロイヤルカナン

ライト ウェイト ケア

1067円/400g

33%脂肪オフの低脂肪設計。減量したい猫やカロリーが気になるときに好適

ロイヤルカナンのライトウェイトケアは、しっかりと栄養管理されているのが特徴。鶏肉や七面鳥の肉をメインに使用しているから低カロリー。ロシアンブルーのような筋肉質の猫や体重が気になるときにおすすめ。

消化率90%以上と言われる「超高消化性植物性タンパク」も配合。食べ物が腸管内に留まりにくいから、排便の臭いや軟便の予防効果も期待できる。

さらに、代謝のサポートによいとされる「L-カルニチン」や、泌尿器の健康維持に必要な「ミネラル」も摂取可能。栄養バランスの良さが魅力のキャットフード。

機能総合栄養食
対象年齢生後12ヵ月齢以上
主原料肉類(鶏、七面鳥)、植物性繊維、超高消化性植物性タンパク、コーン、コーングルテンほか
タイプドライフード
100gあたりのカロリー335 kcal
原産国-
その他-

シーバ

アミューズ 贅沢シーフードスープ 蟹かま サーモン添え

996円/40g×12個(Amazon)

魚介の旨みが溶け出すスープの贅沢な味わいで、猫本来の食欲をそそる

サーモンやまぐろといった魚類を主原料に、蟹かまや野菜を加えじっくりと煮込んだ贅沢な一品。コクと旨みを感じられる芳醇な味わいが、猫本来の食欲をそそり健康的な食生活に導く。

味わい深いスープに浸ったウェットフードだから、飲み込みやすく消化にもやさしい。ドライフードが苦手な場合や成猫になったばかりの時期にもぴったり。

1袋は40gと小さめサイズで、使い切りの袋タイプなのも魅力のひとつ。食事の鮮度や衛生面が気になる人でも気軽に与えられる。

機能スープ
対象年齢成猫
主原料?魚類(かつお、サーモン等)、蟹かま、野菜類(にんじん)、かつお節、増粘安定剤(加工デンプン、増粘多糖類)ほか
タイプウエットフード
100gあたりのカロリー37.5kcal(1袋40gあたり15kcal)
原産国タイ
その他-

シーバ

リッチ ごちそうフレーク 贅沢ミックスシリーズ お魚にかつお節添え

996円/35g×12個(Amazon)

素材本来のおいしさを味わえる一品。特別な食事を楽しみたいときにおすすめ

シーバのリッチシリーズはいつもの食事を少し贅沢にしたいときにぴったり。厳選された素材そのままの旨みを活かした味付けと、大きめに裂かれたフレークが猫の食いつきを促す。

かつおの魚肉を主原料としており、プロテイン量は10%。また、1袋(35g)あたり20kcalと低カロリーなのも嬉しいポイント。脂肪が少なく筋肉質のロシアンブルーに適したキャットフード。

トロっとしたジュレでコーティングされているから水分量は87%と高め。飲み水だけで十分な水分を補給できない猫でも、食事を通して腎臓や尿路の健康維持をサポートできる。

機能-
対象年齢成猫
主原料魚類(かつお等)、かつお節、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)ほか
タイプウエットフード
100gあたりのカロリー-
原産国タイ
その他-

シーバ

リッチ ごちそうフレーク 贅沢ミックスシリーズ お魚にささみ添え

996円/35g×12個

魚介とチキンをブレンドした芳醇な香りが魅力な、たんぱく質たっぷりのキャットフード

シーバリッチのお魚にささみ添えは、かつおやかつお節といった魚類にささみ肉をブレンドしているのが特徴。複数の種類のたんぱく質を一度に摂取できるから、少ない食事でも健康維持がかなう。

1日1袋を目安にシーバデュオと一緒に与えてみて。ウェットフードとドライフードが合わさることで、食感やのどごしが良くなり猫の食欲増進もサポートできる。

シーバリッチの贅沢ミックスシリーズ成猫用は全部で8種類。えび入りやサーモン入りなどさまざまな味が展開されているから、キャットフードの味に飽きやすい猫や贅沢な食事もっと楽しみたいときにおすすめ。

機能-
対象年齢成猫
主原料魚類(かつお等)、ささみ、かつお節、増粘多糖類、調味料(アミノ酸等)ほか
タイプウエットフード
100gあたりのカロリー約57kcal(1袋40gあたり15kcal)
原産国タイ
その他-

4.ライフステージ別キャットフードの与え方

ライフステージによって、ロシアンブルーに与えるべき餌の量や回数は異なる。愛猫の健康のためにも、ここで詳しく確認しておこう。

仔猫(~1歳まで)のロシアンブルー

仔猫の期間はおおよそ生後12カ月までのあいだで、「哺乳期」「離乳期」「成長期」の3つに分けられる。それぞれの時期に適したキャットフードの与え方を紹介するので、ぜひチェックして。

哺乳期(~生後3週間ごろ)の食事

基本的にこの時期の食事内容は、ロシアンブルーを含めどの猫種でも同じ。

生後1カ月ごろまでは仔猫用ミルクを与えよう。哺乳期には、仔猫用ミルクを1日につき複数回に分けて与えて。

離乳期(~生後8週間ごろ)の食事

乳歯が生えはじめたら離乳食デビューの合図。仔猫用ミルクのほか、ペースト状やムース状の離乳食を与えよう。

まだ乳歯が完全に生え揃っていないので、ドライフードは仔猫用ミルクやぬるま湯でふやかすなどの工夫を。

成長期(生後8週間ごろ~1歳)の食事

生後2カ月ごろからは離乳食を卒業し、ゆっくりとキャットフードに切り替えるとき。仔猫のロシアンブルーはたくさんのエネルギー量を消費するため、体重に応じてキャットフードの量も多めに調整したいところ。

ただし、小さな仔猫はまだ消化器も発達しきらず、大量に食べることはできないので、食事は数回に分けて与えるとよい。成長期には、仔猫用ミルクから仔猫用キャットフードに切り替え、1日につき3回~5回に分けて与えよう。

また、この時期にさまざまな種類(ドライフードやウェットフード)のキャットフードを試しておくと、好き嫌いの少ない猫に育ちやすい。

成猫(1~7歳まで)のロシアンブルー

成猫の期間は1~7歳までのあいだで、ロシアンブルーは生後1歳で成猫になる。ロシアンブルー以外にも、多くの猫種が約1年間という時間を経て成長していくので、健康な身体づくりには最も重要といえる時期。

成長期(1~4歳ごろ)の食事

成猫になると消化器が発達するので、1度の食事で食べられる量が増える。また、仔猫のころに必要としていたたくさんのエネルギー量も落ち着きを見せはじめるので、だんだんと食事の回数を減らしても大丈夫。成長期には、成猫用キャットフードを1日につき2~3回に分けて与えてあげよう。

維持期に注意したいのは、愛猫が肥満体質になっていないかということ。仔猫から成猫になるにつれて身体が大きくなっていくため、成長と肥満の見分けがつきにくい。理想的な標準体型は、触ると肋骨が感じられ、上から見たときに肋骨のうしろの腰がくびれている状態。もし肋骨や背骨に安易に触れられなくなり、上から見たときにも肋骨のうしろに腰のくびれがなく、歩くと脇腹の脂肪が揺れてしまう状態だと肥満のサイン。

肥満は万病のもとであり、太ってしまってから減量しようとしてもうまくいかないことが多いので、日頃から健康的なボディをキープできるように意識したい。

維持期(4~6歳ごろ)の食事

成長期が終わってから迎える維持期になると、ロシアンブルーの骨格も完成し、体重の増加が落ち着く。成猫用キャットフードを1日につき2~3回に分けて与えるのが目安だが、愛猫の食事量に合わせて調整して。

老猫(7歳以降~)のロシアンブルー

7歳以上になると老猫に区分されることが多い。

ロシアンブルーが7歳を過ぎて高齢に差しかかると、運動量の減少をはじめ、内臓機能の衰えや生命を維持する基礎代謝量の低下とともに必要なカロリー量も減っていく。低脂肪や低カロリー設計のキャットフードで体重を管理しよう。迷った場合は、オールステージ(全年齢)用キャットフードか、シニア猫用キャットフードと記載されているキャットフードを選ぶとよい。

老猫期は一度の摂取量も減るので、キャットフードを1日につき1~4回に小分けで与えるようにして。15歳以上の老猫は老化にともなって食欲の変化も見られやすくなるので、時間を決めてしまうより、自由に好きなタイミングで食事ができる環境に整えておくとストレスになりにくい。

また、高齢がゆえに脳の働きが弱まってくると、次第にロシアンブルー自ら最適な食事量をコントロールすることが難しくなるケースも。愛猫にとってベストな食事量であるかを常に心がけるのが大切といえる。

妊娠期、授乳期のロシアンブルー

妊娠中の期間は胎児に栄養を送り、授乳中の期間は母乳を仔猫に与える必要があるため、通常より多くのエネルギー量を摂り入れたいところ。妊娠期と授乳期、いずれも普段の約2倍ものエネルギー量を必要とする。

効率よく栄養を摂取できるように、高脂質で高カロリーなキャットフードに切り替え、食事量を調整してあげよう。

妊娠期の食事

猫の妊娠期間は約2カ月間で、そのあいだに必要とするエネルギー要求量は妊娠後期に向かうにつれて徐々に増加。妊娠40日目あたりにもなるとお腹の張りがピークを迎え、活動量も減っていく。

とくに妊娠後期は子宮に圧迫され、キャットフードの消化に時間がかかることがある。少量でもしっかりと栄養の摂れる、消化吸収に優れた動物性たんぱく質が豊富なキャットフードを与えたい。

ただし栄養を摂りたいからといって、妊娠初期にたくさんのキャットフードを与えてしまうと、母猫が肥満ぎみになり出産が難しくなるケースも。キャットフードの量を増やすなら、妊娠後期からが望ましい。

授乳期の食事

授乳期の母猫は仔猫に母乳を与えなければいけないため、キャットフードは自由に食べられるようにしておくのがポイント。母猫の食べたいタイミングでキャットフードを食べてもらおう。

授乳期には母猫の体重が減少するケースもあるけれど、それは必要とするカロリー量が十分に足りていないから。母猫の体格や体重を観察しながら、キャットフードの量を調整して。

避妊、去勢手術後のロシアンブルー

猫は避妊、去勢手術前と同じカロリー量のキャットフードを食べていると肥満になることが多いので、食事にも気を配りたい。この時期におすすめしたいキャットフードの与え方を説明するので、参考にしてみて。

メスの避妊手術後の食事

避妊手術後のロシアンブルーには、一定量のキャットフードを与えて美しい体型キープをめざして。

主にこれまで生殖に費やしていたエネルギーを使用しなくなることによって基礎代謝量が低下すると同時に、食欲を抑制させる作用のあるエストロゲンの分泌量も減少し、食欲が増加する。

避妊手術前と同じ食事内容だと、摂取エネルギーが消費エネルギーを上回ることになり、太りやすくなる。1歳までは身体づくりに専念したいので、必ずしも避妊手術後に低カロリーなキャットフードに切り替える必要はない。ただし愛猫の体重が増加していく場合には、避妊猫用に展開されているキャットフードにチェンジしよう。

オールステージ用キャットフードを与える場合には、避妊手術前に与えていたキャットフードの90%の分量に調整するのがおすすめ。

オスの去勢手術後の食事

去勢手術後のロシアンブルーは避妊手術後と同じく食欲が増加するので、肥満のリスクが高まる。

さらに去勢手術を行うことによって生殖器が小さくなり、尿道が狭くなる。肥満傾向に陥ると脂肪が尿道を圧迫し、尿路結石症のリスクがアップ。去勢手術後は、肥満と下部尿路ケアに配慮したキャットフードを選ぶのがおすすめ。

5.ロシアンブルー向けキャットフードに関するQ&A

最後に、ロシアンブルーのフードに関するQ&Aを紹介。「chicoどうぶつ診療所」獣医師 林美彩先生に回答してもらったので、ぜひ参考にしてみて。

ドライフードとウェットフードの違いは?

全体の質量に対する水分量が10%以下のドライフードは、保存性の高さが特徴です。栄養バランスにも優れているので、簡単に健康維持ができます。

一方、水分量を80%と多く含むウェットフードは、食事から十分な水分量が摂取できる点がメリットです。ほかにもウェットフードは嗜好性が高く、猫の食欲をかき立ててくれる面もあります。柔らかい形状をしているので、まだ歯の弱い仔猫や加齢とともに食が細くなった老猫も食べやすいでしょう。

ドライフードとウェットフードにはそれぞれの利点があるため、両方を併用した食事スタイル「ミックスフィーディング」を試してみるのもおすすめです。

ロシアンブルーにおすすめなおやつは?

水分補給ができるおやつや、ダイエットの邪魔をしない低カロリーなおやつがおすすめです。爪のお手入れシーンや苦手な病院への通院シーンなどのタイミングで、ご褒美として活用するのを推奨しています。

おやつの与え過ぎは肥満につながるので、キャットフードの量を調整しながら、くれぐれもカロリーオーバーしないようにおやつタイムを楽しんでください。

ロシアンブルーがキャットフードを食べないときは?

キャットフードを食べないときの理由として、偏食をはじめ、環境や気温の変化、運動不足で空腹状態ではないことなどが考えられます。食いつきが悪くなった場合には、キャットフードの味や形状を変えてみるか、アレンジするのがおすすめです。

複数のドライフードとウェットフードを併用し、ロシアンブルーの好みを探ってみるのもいいでしょう。ほかにも、キャットフードを少し温めることで香りが引き立ち食欲を刺激させられるので、嗅覚が衰えはじめた老猫のロシアンブルーにはぜひ試してみてください。

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※記事は2023年12月1日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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