カフェブームを牽引!清澄白河の代表的カフェ6選|オセアニアスタイルのカフェやパイオニア的存在のロースターほか

カフェブームを牽引!清澄白河の代表的カフェ6選|オセアニアスタイルのカフェやパイオニア的存在のロースターほか

更新日:2023/02/21

国内外のカフェが集まるカフェの街、清澄白河。下町風情が残るこの街には個性的なカフェがあちこちに点在。そこで今回は、元ラガーマンがオープンしたオセアニアスタイルのカフェや、サードウェーブコーヒーを牽引したカフェ、清澄白河がコーヒータウンとなるきっかけとなったロースターなど、カフェの街としてのイメージを浮き彫りにした名店を6つご紹介! 日常に潜む静かな特別。カフェで過ごすそんな時間をぜひ楽しんで。

壮大な空間で味わう、極上のパンとコーヒー

清澄白河 代表カフェ iki Roastery&Eatery
上/サクサクの繊細な層がはらりとこぼれるクロワッサン(340円)。フラットホワイト(600円)のミルキーさとよく合う。ジャンドゥーヤキャラメルオレンジ(500円)はコーヒーの風味が引き立つ濃厚な味わい 下/ショーケースにはパンやサンドイッチ、キッシュなどの惣菜がずらり。テイクアウトもできる

iki Roastery&Eatery(イキ ロースタリー&イータリー)

ゆったりとした隅田川の眺めが広がるエリアに、オセアニアスタイルのカフェ「iki ESPRESSO」の系列店「ikiRoastery&Eatery」が2022年8月誕生した。白い壁と黒い屋根の合掌造りの建築。内部は圧倒されるほど天井が高く、木のぬくもりも心地いい。築80年ほどの倉庫を、店主の原瀬輝久さんをはじめたった3人で改装したものだというから驚く。

ここは店名の通り、焙煎所を備えた“eatery(飲食)”。コーヒーとともに主役を張るのがパンだ。フランスのバゲットコンクールで準優勝に輝いた宮島順子さんが毎朝焼きあげるバゲットやクロワッサン、ニュージーランド風のパイに、惣菜類も充実している。「ゆくゆくはディナー営業や、カジュアルな生演奏イベントも定着させたい」と原瀬さん。その根底にあるのは、愛するニュージーランドの豊かなカフェ文化を伝えたいとの想いだ。

DATA

住所/東京都江東区常盤1-4-7 
営業時間/8:00~17:00(L.O.16:00)土・日・祝日~18:00(L.O.17:00) 
定休日/水曜 
アクセス/清澄白河駅より徒歩7分

ローカルな暮らしの中にしっかりと根付くカフェ

清澄白河 代表カフェ iki ESPRESSO
左下/ショーケースには、焼き菓子やサンドイッチなども豊富でつい目移り。ビーガン対応のものも揃える 右下/中深煎りの「ikiブレンド」はボディがありつつ飲みやすい

iki ESPRESSO(イキ エスプレッソ)

カフェ大国のニュージーランドでは、独自のカフェ文化が発展しているという。原瀬さんは、ラグビー選手として渡った現地でコーヒー技術を習得し、長年暮らして日常に根付くカフェのあり方を吸収。ニュージーランドのロースタリーの日本出店のために帰国し、独立して2016年に開いたのが「iki ESPRESSO」だ。

「ニュージーランドでは、カフェはコーヒーを飲むだけではなく、食事したり、会話を楽しみに来たりする、地域の日常に欠かせない場所。清澄白河はローカルな下町だから、そんなあり方が受け入れられると思って」。フラットホワイトなどオセアニアスタイルのコーヒーとともにフードも充実しているのは、「生活に根付くには、おいしい食事は欠かせないから」。コーヒー片手に談笑する人、ひとりごはんの人、ペット連れの人。いつも開かれたエントランスが象徴するように、多様な日常を迎え入れてくれる。

DATA

住所/東京都江東区常盤2-2-12 
営業時間/8:00~17:00(L.O.16:00)土・日・祝日~18:00(L.O.17:00) 
定休日/不定 
アクセス/清澄白河駅より徒歩5分

開放感あふれる空間で街の日常を楽しむ

清澄白河 代表カフェ ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ
上/コーヒーとのペアリングを考えたペストリーは自社キッチンで手作り。できたてがおいしいシナモンクリームワッフル(770円)は、2種類の豆から選べるカフェラテ(748円)と一緒に 下/この開放感は都内ではかなり貴重。奥にはトレーニングラボが併設されている

ブルーボトルコーヒー 清澄白河フラッグシップカフェ

高い建物が少なく、空が広く見える。大きな公園や美術館が近く、住民同士のコミュニティがある。今から8年前、サードウェーブコーヒーの牽引役と言われるブルーボトルコーヒーが日本1号店の場所として清澄白河を選んだのは、この街のリラックスした空気が創業地であるカリフォルニア州・オークランドと似ていたからだという。

その後、より日常に寄り添ったコーヒーショップをめざしてリニューアルした店内は、淡い“清澄グレー”と木目で統一され、シンプルながらも温かみのある雰囲気。平日や早朝は近隣のお客さんが中心で、カウンターでなじみのバリスタと会話を楽しんだり、ソファで読書をしたりと、肩の力を抜いて思い思いのひとときを過ごしている。こうした穏やかな時間の流れこそ、清澄白河の魅力。シングルオリジンならではのフルーティな1杯をお供に、この街の飾らない日常を味わってみよう。

DATA

住所/東京都江東区平野1-4-8 
営業時間/8:00~19:00 
定休日/なし 
アクセス/清澄白河駅より徒歩8分

老若男女に愛されるコーヒーの街のパイオニア

清澄白河 代表カフェ The Cream of the Crop Coffee  清澄白河ロースター
上/当時日本に数台しかなかったアメリカ製焙煎機を置ける場所を探していたところ、出会ったのがかつて木材倉庫だったこの建物。2層吹き抜けのインダストリアルな空間はまさに焙煎工場といった雰囲気 左下/すっきりフルーティな味わいのエチオピア(520円)と、バターの風味豊かなフィナンシェ(280円) 右下/店内奥にはパリの老舗紅茶専門店「BETJEMAN&BARTON」のギャラリーを併設

The Cream of the Crop Coffee 清澄白河ロースター

川沿いの道を歩いていると、コーヒーの香りがふわりと漂ってきた。誘われるように中に入れば、吹き抜けの空間で焙煎機が音を立てて回っている。2012年、高品質なスペシャルティコーヒーを提供するこの店がいち早くここに焙煎所を構えたことは、清澄白河がコーヒータウンとなるきっかけになったと言っても過言ではないだろう。

木材倉庫を改装した店舗には、さんぽ途中のおじいちゃんから子連れのママ、美術館帰りの若者まで、さまざまな人がやってくる。多彩なニーズに応えられるよう、豆は浅煎りから深煎りまで幅広い品揃え。焙煎士がみずから接客をすることも多く、会話のなかから一人ひとりの好みに応じた豆を提案しているそう。座席は焙煎機の周りにラフに置かれた椅子だけ。まるで焚き火を囲むように、肩を寄せ合いコーヒーを味わう時間もこの店の魅力だ。

DATA

住所/東京都江東区白河4-5-4 
営業時間/10:00~18:00 
定休日/月曜(祝日の場合は翌休) 
アクセス/清澄白河駅より徒歩10分

親しみやすい味わいが地域との絆もはぐくんで

清澄白河 代表カフェ Allpress Espresso Tokyo Roastery & Cafe
上/シングルエスプレッソにきめ細かいスチームミルクを注いだフラットホワイト。定番のオールプレス・ブレンドの甘みが広がる 左下/店奥のロースタリーで全国に卸すコーヒーを焙煎。多いときで週に600kgも! 右下/元木材倉庫を一度解体し、梁などを再利用して復元している

Allpress Espresso Tokyo Roastery & Cafe

ニュージーランドのコーヒーロースター「Allpress Espresso」の日本初店舗が清澄白河に生まれたのは2014年のこと。この街で初めての海外発カフェであり、清澄白河をコーヒーの聖地にした立役者のひとつだ。木材倉庫を活用した巨大な建築もランドマークとなった。

開店から9年近く経つこの店を訪れて驚くのは地元客の多さだ。お年寄りがコーヒーを飲みつつ新聞を広げたり、幼稚園帰りの親子が訪れたり。その光景は、地域とのつながりを大切にしてきた姿勢の証。巨大な熱風式焙煎機が作り出す独自のコーヒーの味わいも愛される要因だ。「エスプレッソをメインとしつつ、軽やかでバランスのいい、毎日飲んでも飽きない味に仕上げています」と広報の平良さん。先駆的存在ながら、あくまで気取りなく親しみやすいからこそ、この地にしっかりと根付いているのだろう。

DATA

住所/東京都江東区平野3-7-2 
営業時間/9:00~17:00 土・日・祝日10:00~18:00 
定休日/なし 
アクセス/清澄白河駅より徒歩9分

1杯のコーヒーでつながる清澄白河の寄合所 

清澄白河 代表カフェ ARiSE COFFEE ROASTERS
上/日本ではここでしか手に入らない、ベトナム・ランビアン産の希少な豆で淹れたドリップコーヒー(500円) 左下/平野交差点の角に立つお店はこの界隈のランドマークでもある 右下/アフリカから中南米、東南アジアまで幅広い品揃え。ここ数年は特にアジアの豆にフォーカスしている

ARiSE COFFEE ROASTERS(アライズ コーヒー ロースターズ)

カウンターに立つ店主の林大樹さんが、交差点を行き交うなじみ客に手を上げて会釈をする。6坪ほどの店内ではコーヒーを片手に、近所のお年寄りと海外からのツーリストが和やかにおしゃべりを楽しんでいる。コーヒー産地に独自のネットワークを持ち、日本では流通のほとんどない希少なスペシャルティコーヒーを扱う店だが、その雰囲気はまるで町の寄合所のよう。「もともと〝老後の前倒し〟のつもりでお店を始めたんですよ。だからこのくらいのゆるい雰囲気がちょうどいいんです」と笑う林さん。とはいえ、コーヒーへの想いは誰よりも強い。焙煎した豆は常時15種類以上を取り揃え、常連客には好みに合った銘柄を提案。初めての人にはまず定番のドミニカをすすめて、それを基準に好みを探っていくそう。開店から2023年で10年。コーヒー通も初心者も分け隔てなく迎えてくれる、その懐の深さが清澄白河らしい。

DATA

住所/東京都江東区平野1-13-8 
営業時間/10:00~17:00 
定休日/月曜 
アクセス/清澄白河駅より徒歩6分 

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※オズマガジン2023年3月号「清澄白河カフェめぐり」の記事を一部転載
※掲載店舗などの情報は、取材時と変更になっている場合もあります。最新の情報は公式HPにてご確認ください

オズマガジン2023年3月号は「清澄白河カフェめぐり」特集

オズマガジン2023年3月号は「清澄白河カフェめぐり」特集

東京いちのカフェの聖地・清澄白河へ。おいしいコーヒーは当たり前。さらに空間やインテリア、ここだけの体験、グッズ・・・、ひとことにカフェといってもその姿は色とりどり。ここ3~4年でカフェの数が約2倍に増えたカフェの聖地には、新しいカフェの形がありました。フリンジエリアの門前仲町/ 深川/ 森下のさんぽ情報とともにお届けします。

PHOTO/MASAHIRO SHIMAZAKI、YUSUKE SHIRAI、AYA MORIMOTO、 WRITE/MIYO YOSHINAGA、SHOKO OGAWA

※記事は2023年2月21日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります