編集部の「いい1日」リポート
編集部の「いい1日」リポート

編集部の「いい1日」リポート VOL.022

更新日:2017/11/17

この連載では、編集部員が見つけた「いい1日」のヒントをご紹介していきます。特集のためのリサーチから、個人的な趣味のさんぽ、その他もろもろ、よりみちで出会ったことや感じたことをつづります。今日の担当はフクヘンのイノウエ。主に、東京の東側からとりとめのないお話をさせていただいております。

雲ひとつない冬の気配のする空。だいぶ冷え込むようになりました。寒い冬を憂うのも、お気に入りの冬服が着られて嬉しいと思うのも、自分の心持ちひとつ。僕は寒いのは好きではないのに、なぜか冬の朝のピリっとした空気は嫌いではありません

いい知らせが連れてきた、いい1日の予感

先週月曜日の朝、台湾に暮らす友人からいい知らせが届きました。嬉しい内容だったので気分がよくなって、人はいい知らせをもらうだけでこんなに気持ちよく1日を始められるんだなと今さら実感しました。

よいニュースよりも悪いニュースのほうが力を持ちやすくて、小さないいことはすぐに忘れてしまうのに、なぜか小さなよくないことばかりに気を取られてしまうのが僕たちの暮らすリアルです。

であれば、例えば毎週月曜の朝にちょっといい気分になれるニュースを届けられないかな?ということを考えたりしました。この「よりみちじかん」というページのどこかで、そんなコンテンツを作れたらどうだろうと。

それとちょっと関連するのですが、オズマガジンでは「TOKYO AM7:30」という連載をしています。毎号、異なる写真家に、東京の朝をテーマにした写真と短い文章を寄稿してもらうページです。

これを始めた理由は、だいたいの人が朝は慌ただしく過ごしていて(それが6時であれ、9時であれ)、通勤ラッシュが最たるものですが、どうしても余裕のない空気が広がってしまいます。それを少しでも変えられたらと思ったから。

僕たちは自分の日常に一生懸命なので、それが世界のすべてのように思いがちです(ある意味それは正しいのですが)。朝はつらい、忙しい、という思いにどうしてもとらわれてしまいます。

でも、同じ日の同じ時間、すぐ隣には、自分の知っているものとは違う朝が広がっているのです。そんなことを1枚の写真を通して教えてもらうことで、ちょっといい朝をつかまえることができるんじゃないか。そんな思いで生まれたページです。

在本彌生さん撮影の『香る花』。甘い香りに導かれ見つけた、ご自宅の近所で咲いていた花だそう

1枚の写真から知る無数の朝のこと

嬉しいことに、少しずつそういう思いが伝わっているようで――それは1000%写真家のみなさんの素晴らしい作品のおかげなのですが――、読者の方からいい反応をいただけることが増えてきました。せっかくなのでこれまでに掲載させてもらった写真をいくつかここでもご紹介させていただきます。

道端の小さな花、中学校にやってくる鳥、保育園へ向かう親子。普段気に留めることはなくても、そんな風景は誰の周りにもあるはずのものです。同じ頃、きっとパン屋さんは忙しくパンを売り、電車の駅員さんはダイヤを守るために目を光らせているでしょう。公園にはラジオ体操のために集まってくる人もいますね。そんな、無数の朝。

それらは、少し意識して顔をあげれば見えるもの。毎朝の習慣を急に変えることはできませんが、ちょっとだけ早起きしたり、遠回りしたり、角度を変えること、想像をしてみることで広がる世界があるということは、なんて愉快なことだろうと、僕はいつも思います。そしてそれは誰にでも、本当に誰にでも、簡単にできるはずなんですよね。

「いつも」と少し違う朝は、新しい風を吹かせてくれるものだと、僕は思います。

tsukaoさん撮影の『通園ダッシュ』。川沿いを走る自転車にはお父さんと幼な子。毎日繰り返されるだろう風景は、なぜかふたりの未来さえ予感させます
中学校の校庭で、生徒たちが姿を見せるよりも早く表れたのは、きれいな緑色の鳥でした。鮫島亜希子さん撮影の『GREEN BIRDS』
渋谷駅前のスクランブル交差点。日がな人であふれるこの場所も、朝は人もまばらで新鮮。本城直季さん撮影『7時半のスクランブル交差点』
夏を迎える前、大きな蓮の葉で覆われていた不忍池を収めた、宇壽山貴久子さんの『上野恩賜公園 不忍池 朝7時15分』。朝の霞の中で東京とは思えない風景に
ペリカンカフェの炭焼きトーストは、網の焼き目が最高。バターがおいしすぎて、マーマレードを使うことを忘れるという失態を犯しました。そして僕がひと目ぼれしたカップがこれ。不勉強にしてロイヤルドルトンを初めて知りました。オープンは8時からです(日・祝定休)

いつもと違う朝から生まれた新しい出会い

今朝の僕は、幸運なことに朝の支度がスムーズに進み、子供をいつもよりも早い時間に保育園に連れて行くことができました。しめた!と思い、かねてより訪ねたかった田原町にあるペリカンカフェさんへ。そうです、あのパンのペリカンさんが今年の8月にオープンさせたお店です。

オープン直後は連日大変なにぎわいだったと聞いていたのですが、平日の午前中は若干落ち着いてきたとのこと。運よくこの日の僕は並ぶことなく入店できました。ラッキー!

看板商品の炭焼きトーストと、ホットコーヒー、それから本日のスープ(カボチャのポタージュでした)が抜群においしかったことは言うまでもありません。そして僕にとって大発見だったのは、スープが入っていたロイヤルドルトンというイギリスで生まれた歴史あるメーカーのカップがとてつもなく好みだったこと!(買います、多分)

左がアップル&なめらかカスタードで、右がcoffee & たっぷりチョコチップ。大きなアメリカンスタイルで、ひとつでも大満足(ふたつ食べたので超満足!←食べ過ぎ)。食事系マフィンも充実しています。少し前に月島店もオープンしたそうなので、そちらにも行かなくてはです。こちらもオープンは朝8時から(土曜は11時からで、日・祝はお休み)

おいしいものを食べ、いいものを知り、気分よく店を後にした僕は会社へ・・・と向かう前に、お隣の蔵前にあるデイリーズマフィンさんにも足を延ばして、食べたばっかりなのにおやつ用のマフィンを購入。朝から随分景気のいいよりみちです。

というのはかなり極端な例なのですが、朝のひとコマをとっても世界はこんなにも多様性に満ちていて、いろんな可能性があるなぁと思うと、妙に晴れやかで元気が出ました。もちろん、多様性の中のひとつは紛れもなく、それぞれの朝を過ごすみなさんのことです。

今日もとりとめのない話ですが、憂鬱な朝をほんのちょっとだけ変えるきっかけになれたら幸いです。毎日は、小さな1日の積み重ねなので、取るに足らないささやかな幸せでも、ちりも積もればなんとやら。

それでは来週もまた、別の編集部員がなにかお話しさせていただこうと思います。どうぞ、いい1日を。

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※記事は2017年11月17日(金)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります