【2022年最新版】美白&UVコスメの選び方と使い方
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【2022年最新版】美白&UVコスメの選び方と使い方

更新日:2022/02/22

シミやくすみを生み出す紫外線は、3月頃から徐々に増え始めるのだとか。そろそろ美白ケアやUVケアについて考えたいタイミングだけれど、2022年はどんな美白&UVコスメが注目なの? 美容アナリストの小林未佳さんに、今年のトレンドと各アイテムの選び方や使い方を教えてもらおう。

今年注目の美白コスメは“美白+α”アイテム

今年注目の美白コスメは“美白+α”アイテム

シミやくすみの原因であるメラニンの生成メカニズムにアプローチする、美白コスメ。2022年に注目を集めそうなアイテムはなに?

「今年注目したいのは、“美白+α”のアイテムです。これまでの美白コスメは、美白に特化した専用アイテムというイメージが強かったと思いますが、今年は美白以外のスキンケア効果も兼ね備えた商品が充実しそうです。例えば、敏感肌用基礎化粧品ラインに美白成分がプラスされたり、しわケア美容液に美白成分がプラスされたり、など。美白ケアと美白以外のケアがワンアイテムで同時にできたらいいな・・・という人は、ぜひチェックしてみてください」(小林さん)

これまで以上に美白コスメをデイリーケアに取り入れやすくなりそうだけれど、その使い方で気をつけたいことは?

「化粧水だけ、または美容液だけ美白アイテムで、それ以外は別ラインのアイテムを使用するというように、違うブランドのアイテムを組み合わせてスキンケアをしている人もいると思います。でも、美白コスメの場合はひとつのブランドでライン使いするのがおすすめ。美白成分には繊細なものもあり、いろんなアイテムを同時に使うと効果が薄まってしまう場合も。美白アイテムはそれぞれ適したpH(酸性や中性といった性質)に調整されているほか、メーカーはライン使いすることで効果を最大限発揮するように開発しているので、効果を最短で感じたいのであればライン使いがおすすめです」(小林さん)

自分の肌に適した美白成分を選ぶには?

自分の肌に適した美白成分を選ぶには?

いざ美白コスメを選ぼうとしたときに、種類が多すぎて選ぶのに苦労した経験がある人も多いはず。小林さんによれば、美白コスメに配合される美白成分は大きく3つのタイプに分けることができ、どのタイプが自分の肌に適しているかを知ることが、美白コスメを賢く選ぶコツなのだそう。さっそく、美白成分の3つのタイプについてチェックしてみよう。

◎肌の炎症を抑える成分
紫外線を浴びた肌は炎症が起こり、それに反応して表皮の奥にある「メラノサイト」からメラニンが生成される。そこで、紫外線による肌の炎症を抑えることでメラニンの生成を予防する成分が、美白の目的で配合されている。「トラネキサム酸」「カモミラET」などが、このタイプに分類されるのだそう。

「肌荒れしやすい人は炎症も起こりやすい肌質だと考えられるので、このタイプの成分が配合された美白コスメがおすすめです」(小林さん)

◎メラニンの生成を抑える成分
美白成分で最も種類が多いのが、メラノサイトでのメラニンの生成を抑える成分。「ビタミンC誘導体」「アルブチン」「コウジ酸」「4MSK」などは、メラノサイトでのメラニン生成に関わる「チロシナーゼ」という酵素の働きを抑えて、メラニンの生成を抑制する性質が。

「メラニンが生成されやすい地黒タイプの人や、これ以上シミを濃くしたくない、大きくしたくないという人は、これらの成分が配合されたコスメを選ぶといいでしょう」(小林さん)

◎ターンオーバーを促してメラニンを排出する成分
メラノサイトで生成されたメラニンは、肌細胞へと受け渡される。通常、肌細胞は約28日間でターンオーバー(新陳代謝)し、その際にメラニンも排出されるけれど、加齢やストレスなどでターンオーバーの周期が長くなるとメラニンが排出されにくくなり、シミやくすみの原因に。ターンオーバーを促す代表的な成分には、「エナジーシグナルAMP」がある。

「エナジーシグナルAMPのほか、メラニンの生成を抑制する『リノール酸S』という成分には、ターンオーバーを促す作用もあります。これらの成分は、年齢とともにシミやくすみが気になってきた人や、化粧水の浸透が悪くなってきた人などにおすすめです」(小林さん)

また、「PCE-DP」という成分には、メラノサイトで生成されたメラニンが肌細胞に受け渡されるのを抑える作用が。この成分も加齢によるシミやくすみ対策に適しているのだそう。

UVコスメは肌に優しい「日中用乳液」がトレンドに

UVコスメは肌に優しい「日中用乳液」がトレンドに

一方、紫外線をカットするためのUVコスメでは、保湿用の乳液にUVカット効果がプラスされた「日中用乳液」がこのところのトレンドに。使い心地がよく肌への負担感が少ないのが特徴で、まさしく乳液感覚で使えるアイテム。

「コロナ禍以降、マスク肌荒れやマスクニキビに悩む人が多くなったため、肌に優しい日中用乳液のニーズが高まりました。特に、肌への刺激が少ないケミカルフリー(ノンケミカル)や低刺激処方、ニキビができにくい処方を示す『ノンコメドジェニックテスト済み』タイプのものが人気です」(小林さん)

テレワークが長期化して外出する機会が減り、UVコスメを使わない日が多くなった・・・という人もいるかも。でも、外出するしないに関わらずUVコスメは毎日つけてほしいと、小林さん。

「地上に降り注ぐ紫外線には、 UVA(紫外線A波)とUVB(紫外線B波)とがありますが、このうちUVAはガラスなどを通り抜けて家の中まで到達します。そのため部屋にいてもUVAを浴びる可能性が高いので、デイリーケアの一環として365日UVコスメで紫外線対策をすることがおすすめです」(小林さん)

気をつけたいのはその使用量で、ある調査では、平均的なUVコスメの使用量が適量の半分ほどしかなかったことが明らかに。

「使用量が少ない原因としては、肌への負担感や厚塗り感が気になることが考えられます。商品に記載されている使用量を確認し、使用量を守ってくださいね。ヌルつきやベタつきが気になる場合は、半量を手に取り、いったん全顔にのばしてから、同じ量を重ね塗りするのがおすすめです。どうしても使用量を増やしたくないという場合は、UVカット効果を示すSPF値やPA表示が極力高いものを選んでください。高SPF値・PA表示のUVコスメなら、同じ使用量でもより高い日焼け止め効果が期待できます」(小林さん)

自分の肌タイプや肌トラブルの傾向などに合わせて、美白&UVコスメを上手に選んでみて。

教えてくれた人

小林未佳さん

美容ライター・アナリスト。関西学院大学理学部化学科卒業後、化粧品メーカーの研究開発職に従事、メイクアップ化粧品を中心とする製品研究・開発に携わる。その後、大手化粧品メーカーで化粧品の商品企画・マーケティングを8年間担当。その分野は、スキンケアからメイクアップ、メンズコスメと多岐にわたる。その後、美容家アシスタントを経て美容アナリストに。化粧品メーカーのコンサルタントや製品の官能評価、執筆などを中心に活動している。オールアバウト「コスメ・化粧品」ガイド。

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WRITING/TOMOKO OTSUBO

※記事は2022年2月22日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります