巻き肩ってどんな状態?鍼灸師に聞く、原因やセルフケア、プロによる施術法とは

巻き肩ってどんな状態?鍼灸師に聞く、原因やセルフケア、プロによる施術法とは

気になる肩こりや腕のしびれは、もしかしたら巻き肩が原因かも。そこで、巻き肩かどうかを自分で判断するチェック方法や、起こる原因、予防方法、セルフケア、プロによる効果的な施術方法などを「アロマはりきゅう YUTORICH」の鍼灸師・本間文恵さんに聞きました。まずはセルフチェックをしてから、ケア方法を参考にしてみて。巻き肩をすっきり治し、健やかな体をめざそう。

更新日:2021/07/19

巻き肩とは?

あなたは巻き肩?セルフチェック方法

さっそく、自分が巻き肩なのかどうかをチェック。壁際に真っ直ぐ立ち、ほかの人に横から見てもらおう。このとき、耳より肩が前に出ていたら、あなたは巻き肩の可能性あり。

巻き肩とは肩から胸の筋肉がギュッと縮んだ状態で、肩甲骨ごと肩が前に出ている姿勢のこと。背中側の筋肉がこり固まる肩こりや首こりとは状態が異なるものの、巻き肩の状態が続くと肩こりや首こり、腕のしびれに繋がることがある。

巻き肩の原因

巻き肩は別名「スマホ姿勢」とも言われていて、スマホを見るような猫背の姿勢を長時間続けることが原因のひとつ。猫背が続くと肩から胸の筋肉がギュッと縮んでしまい、巻き肩になりやすくなる。巻き肩の人は自覚がなくても次第にこりの範囲が広がり、肩こりや首こりになっている場合が多い。放置しておけば、血行不良によって頭痛を引き起こしたり、こり固まった筋肉が神経を圧迫することで自律神経が乱れ、吐き気を伴ったりすることも。

巻き肩の対処・ケア・治療法

ヨガのポーズで胸を開く

セルフケアとして取り入れるなら、胸を開くヨガの「魚のポーズ」がおすすめ。まず、仰向けになり、足を揃えて伸ばす。そして、手のひらを下に向けてお尻の下に入れる。次に、肩甲骨を寄せるように両腕を伸ばしたまま近付ける。息を吸いながら胸を天井に向けて持ち上げ、頭頂部が床につくように首を伸ばす。それから、腕で床を押すようにして体を支えて、ゆっくりと呼吸を行う。巻き肩だと呼吸が浅くなるけれど、このポーズで深い呼吸ができるように。

【動画】超簡単!「押さえる・伸ばす」肩こりストレッチ

何も使わない初心者向けストレッチ。デスクワークの多い人や肩だけでなく、首のコリが気になる人にもおすすめ。「押さえる・伸ばす」で素早く軽さを感じられるはず。

監修:美容整体師 根本亮佑さん

【動画】動かすだけ肩こりエクササイズ

お家にあるタオルやペットボトルを使った初心者向けエクササイズ。座ったまま腕を動かすだけのエクササイズなので、運動が苦手な人でも取り入れやすく簡単。

監修:美容整体師 根本亮佑さん

着衣マッサージを受ける

整体や揉みほぐしなどプロによる着衣マッサージも、巻き肩のケアには効果的。鍼灸院での着衣マッサージでは、鎖骨の下にあるツボ「中府(ちゅうふ)」や「雲門(うんもん)」というツボを刺激することも。この2つのツボは、呼吸が深くなり胸が開きやすくなる効果がある。着衣マッサージは鍼灸院やマッサージ店で受けられるため、自分に合ったお店を見つけてメンテナンスをしよう。

オイルトリートメントを受ける

巻き肩には、鍼灸院やマッサージ店などで受けられるプロによるオイルトリートメントもおすすめ。大胸筋という胸の大きな筋肉が縮こまっている状態なので、デコルテのオイルトリートメントをしてもらおう。

アロマトリートメントなら、使用する精油の種類はさまざまだけれど、なかでも心を落ち着かせ、ヨガの瞑想でも使われるサンダルウッドをブレンドしたものが効果的。巻き肩だと呼吸が浅くなりがちだから、アロマで体の内側から深い呼吸ができるようアプローチしていく。

鍼灸を受ける

日本で古くから伝えられてきた東洋医学に基づく鍼灸を使った施術。エネルギーのルートとも言われる経絡の流れに沿って点在するツボに鍼やお灸を施術するのが特徴的。巻き肩になっている場合は、胸や肩にギュッと“気”が集中している状態と言えるため、鍼をしたりお灸で温めたりして“気”を散らしながら、全身のバランスを整えていく。施術後は体全体がポカポカして胸や肩が軽くなり、呼吸がしやすくなるはず。

巻き肩の予防

前かがみの姿勢を続けない

前かがみになりがちなパソコンやスマホを長時間見続けるのは、巻き肩になってしまう一因。そこで、1時間パソコンやスマホを見たら休憩を取り、意識的に体を動かそう。まず、背中で両手を組んで、ゆっくり腕をあげる。このときのポイントは、肩甲骨を寄せ、胸を張るようにして行うこと。10秒×3セット行えば、無駄に入っていた力がスコンと抜けていく。

巻き肩にまつわるQ&A

巻き肩と猫背に関係はありますか?

関係あります。巻き肩は別名「スマホ姿勢」とも言われていて、スマホを見るような猫背の姿勢を長時間続けることが原因のひとつです。猫背が続くと肩から胸の筋肉がギュッと縮んでしまい、巻き肩になりやすくなります。

お話をお伺いしたのは、鍼灸師・本間文恵さん

東洋医学に基づいた鍼灸とアロマを融合させた施術が受けられる「アロマはりきゅう YUTORICH」の鍼灸師・本間文恵さん。気持ちがよくて結果を出す施術を得意とし、がんばる女性の心と体をサポートする。

WRITING/NOZOMI SUZUKI、ILLUSTRATION/HARUKA OSHIMA

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※記事は2021年7月19日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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