蒸れ、暑さ、紫外線の季節に適したマスクは?梅雨から夏にかけてのマスク選び&対策
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蒸れ、暑さ、紫外線の季節に適したマスクは?梅雨から夏にかけてのマスク選び&対策

更新日:2021/06/02

新しい生活様式として欠かせなくなったマスクの装着。常にマスクをする生活に慣れてきたとはいえ、梅雨でジメジメしたり、暑くなってきたりするこれからの時季は、つらく感じることも。そこで美容皮膚科医の慶田朋子さんに、梅雨から夏にかけてのマスク選びについて教えてもらった。

蒸れや暑さが気になる時季はマスクの吸湿性や通気性がカギに

蒸れや暑さが気になる時季はマスクの吸湿性や通気性がカギに

これからの時季に気になるのが、マスク内の蒸れや暑さ。不快なだけではなく、肌荒れの原因にもなるのだそう。

「マスク内の温度は外気温より1℃上がるので、汗をかきやすく、さらにマスク内は汗が蒸発しにくいので、長時間汗が肌の表面に残ることに。汗に含まれるミネラル分は肌に刺激を与え、かゆみや赤み、小さなブツブツなどの肌荒れを引き起こします。刺激によって肌のバリア機能が低下し、乾燥が進むこともあります」(慶田さん)

このため、マスク選びは吸湿性や通気性のよさがポイントに。吸湿性が高いのは、天然素材の綿や絹のマスク。ただし一般的なガーゼマスクのような平型タイプだと、通気性が悪いものもあるので、熱を逃がすかどうかチェックしてみて。不織布マスクは、通気性・吸湿性ともにやや低め。感染対策として着用しなければならない場合は、口元に空間ができる立体的な形状のものを選んでみて。ウレタン素材のマスクは、通気性はいいけれど、吸湿性は低い傾向があるのが難点。

サイズが合っていないと肌トラブルの原因に

サイズが合っていないと肌トラブルの原因に

ただし、どんなに吸湿性や通気性にすぐれたマスクでも、サイズが合っていないと肌荒れの原因になるそう。

「マスクがずれるなどして肌とマスクがこすれると、肌の表面の角層がダメージを受けて、バリア機能が低下し、肌荒れの原因になります。また、摩擦から肌を守るために角層が厚くなると毛穴をふさいでしまい、ニキビや吹き出物の原因になることも」(慶田さん)

ひもの長さやマスクの形など、自分の顔に合ったものを選んで。
また、マスク選びを意識するだけではなく、つけっぱなしを避けることも大切。

「マスクの長時間連続着用は、肌にも心にもストレスになります。1時間に1回など定期的にマスクを外して、蒸れを逃して。換気のいい場所や周りに人がいない場所はマスクを外せるチャンスなので、意識して外し、深呼吸するようにしましょう。濡らしたハンカチで汗をこまめにふくことも大事です」(慶田さん)

マスクの縁部分は日焼け止めを念入りに

マスクの縁部分は日焼け止めを念入りに

さらにこれからは、紫外線がますます強くなる時季。絶対に避けたいのはマスク形に日焼けしてしまうこと。

「日焼けしやすい額や鼻筋、頬はマスクでは隠れない部分なので、しっかりと日焼け止めを塗って対策を。特に肌と接着している縁の部分は、ずれて肌が露出したり、こすれて日焼け止めが落ちたりしやすいので、重点的に塗りましょう。マスクで覆われている部分も紫外線を完全に防げるわけではないので、日焼け止めは必要です」(慶田さん)

紫外線をカットすることを優先してマスクを選ぶなら、厚手で縫い目が密な素材、色は黒いほうがいいけれど、暑さ対策には不向き。紫外線が気になる人は、通気性がよく、UVカット機能もあるようなマスクを選んで。

これからも手放せなくなりそうなマスク。上手につきあって、肌トラブルを回避しよう。

教えてくれた人

慶田朋子さん

銀座ケイスキンクリニック院長。医学博士。日本皮膚科学会認定皮膚科専門医。日本レーザー医学会レーザー専門医。東京女子医科大学病院皮膚科、聖母病院皮膚科、などで勤務したのち、2011年に現クリニック開設。最新の医療機器と注入治療をオーダーメイドで組み合わせ、「切らないハッピーリバースエイジング」を叶える美容皮膚科医として多くの患者から厚い信頼を得ている。皮膚の働きや美肌に役立つスキンケア、生活習慣などのわかりやすい解説が好評。著書に『365日のスキンケア』(池田書店)、『女医が教える、やってはいけない美容法33』(小学館)など。

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WRITING/AKIKO NAKADERA

※記事は2021年6月2日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります