PMSの対策をとっている人は半数のみ
多くの女性が悩んでいるPMS。毎月のように悩まされるものだから、上手に付き合って少しでも症状を軽くしたいもの。オズモールのアンケートによると、PMSの対策をとっている人は半数いて、中でも「睡眠をとる」「薬を飲む」「体を動かす」といった声が多かった。そのほか「そろそろ月経前だなと心の準備をしておく」(みさん/20代・会社員)、「アロマでリラックスしたり、我慢せずに食べたりする」(ぽにょさん/30代・会社員)など、自分なりの対策をとっているよう。
「日常生活に支障が出るほどの症状があれば婦人科を受診することをおすすめしますが、ライフスタイルの改善やセルフケアだけで症状が軽くなる人も少なくありません」(上田さん)
食事はビタミンやミネラルを意識しよう
PMSのセルフケアの基本は、規則正しい生活を送り、バランスのとれた食事を取ること。
「PMSのときに特に意識したい栄養素が、カルシウム、マグネシウム、ビタミンE、ビタミン6、γ-リノレン酸含有食品です。炭水化物を抜かないことも大切です」(上田さん)
炭水化物は脳のエネルギー源となるので、不足するとイライラが強く出てしまうことに。
具体的な食材としては、小魚、ヨーグルト、チーズ、緑黄色野菜、玄米、青魚、大豆、黒ごま、ひじき、海苔、きくらげ、レバー、マグロ、カツオ、ナッツ類などがおすすめだそう。
また、有酸素運動も症状を和らげると言われているので、自分のペースで取り入れて。
イライラが強い人は“カフェイン断ち”を
「特にイライラが強い人は、カフェインをやめてみては?」と上田さん。カフェインはコーヒーや紅茶、日本茶だけではなく、ココアやチョコレート、コーラなどにも含まれているので、生理前は甘いものが食べたくなるという人は要注意。チョコレートをたくさん食べてしまい、それが症状を悪化させることも。
また、イライラを周囲の人にぶつけてしまうという人は、感情を紙に書きなぐってぶつけるのも有効だそう。
「その紙を破いたり、丸めて投げたりするのもおすすめです。周囲の人に、PMSでイライラすることがあるかもしれないとあらかじめ伝えておくのもいいでしょう」(上田さん)
また、リラクゼーションの時間を意識して確保することも大切。
「カフェでお茶や読書をしたり、美術館や映画館に行ったりと自分の趣味に合わせて1人時間を過ごすのも精神を安定させるために効果的です。寝る前に、ミルクとはちみつ(or黒糖)を加えたカモミールティーを飲んでリラックスするのもいいでしょう。落ち込みや不安がある人は、セントジョーンズワートのハーブティーを飲んだり、イライラにも効くラベンダーなどのアロマを焚いたりするのがおすすめです」(上田さん)
効果的な対処法は人によって違うので、いろいろ試してみて自分に合った対処法を見つけよう。
教えてくれた人
上田弥生さん
産婦人科医。不妊治療、一般婦人科治療に携わる。はるねクリニック銀座、天現寺ソラリアクリニックなど複数のクリニックで診療を行う。漢方やアロマをとり入れたセルフケア法にも詳しい。著書に『オトナ女子のためのスメらない手帖』(主婦の友社)。
【特集】プチ不調や身体の悩みを解消!すこやかなココロとカラダへ
毎日がんばる働く女性にプチ不調や悩みはつきもの。そこでみんなが気になる健康法やグッズ、食材やドリンク、悩みの解決法やメカニズム、取り入れたい習慣などを専門家やプロのお話しとともにご紹介。自分のココロとカラダに向き合って、健やかに私らしく。オズモールはそんな“働く女性の保健室”のような存在をめざします
こちらもおすすめ。ヘルスケアNEWS&TOPICS
WRITING/AKIKO NAKADERA