シミやクマが気になる人や肩こりや腰痛がつらい人は、納豆を毎日食べよう
東洋医学では、「気(き=エネルギー)」「血(けつ≒血液)」「水(すい=体液)」という3つの要素が体内で十分に滞りなく巡っていることが、健康の基本と考えられている。このうち、血が滞っている場合に積極的に取りたい食材のひとつが納豆なのだとか。
「冷え、疲れ、ストレスは血の滞りの原因となります。顔色が暗い、シミやクマが出やすい、肩こりや腰痛がつらい、月経痛が強いといった症状が気になる人は、血が滞っている可能性があるので、血の巡りをよくする働きがある納豆をできるだけ毎日食べることがおすすめです」(齋藤さん)
また、納豆の原料である大豆には、消化機能を高める働きもあるのだそう。大豆を原料とした食品のなかでも発酵食品である納豆は消化しやすいため、取り入れやすいはず。
「消化機能を高めることは、疲労回復にもつながります。疲れがとれないときや気分が落ち込んでいるときなどにも、納豆は助けとなるでしょう」(齋藤さん)
疲れ、冷えが気になるとき、やる気が出ないときの上手な納豆の食べ方
では具体的に、どんなときにどのようにして納豆を食べると効果的なのか、齋藤さんに教えてもらおう。まず、疲れているときは、納豆にヤマイモのすりおろしを加えて、ごはんにかけて食べるのがおすすめなのだそう。
「ヤマイモは滋養強壮によく、納豆と組み合わせて取ると疲労回復に。塩茹でしたオクラを刻んで加え、醤油をかけてもおいしくいただけます」(齋藤さん)
冷えが気になるときは、納豆にニラを加えて食べるといいのだそう。ニラには体を温め血の巡りをよくする働きがあり、納豆との相乗効果でその働きが高まるはず。
また、やる気が出ないときや気分が落ち込んでいるときは、納豆にネギをたっぷり入れて食べてみて。
「血の滞りだけでなくストレスで滞りがちな気の巡りの改善も期待できる組み合わせで、不安や緊張がやわらぐでしょう。ネギの代わりにシソやミョウガなど香味野菜を入れるのもおすすめです」(齋藤さん)
暑さで疲れたときにおすすめ!「マグロ納豆ごはん」レシピ
だんだんと暑くなるこれからの季節に特におすすめしたいのは、「マグロ納豆ごはん」。良質なたんぱく質を含む納豆に、動物性たんぱく質を含むマグロを組み合わせることで、より疲労回復が期待できるのだそう。その作り方は次の通り。
【マグロ納豆ごはん】
<材料:2人分>
納豆1パック、マグロ(刺身用)80g、高菜の漬物適量、万能ネギ適量、卵黄2個分、雑穀ごはん茶碗2杯分、醤油適量
<作り方>
(1)マグロをぶつ切りにし、高菜の漬物を細かく刻む。
(2)雑穀ごはんを器に盛り、マグロ、高菜の漬物、納豆をごはんの上に盛り合わせる。
(3)万能ネギを斜め切りにして上にのせる。
(4)卵黄を乗せ、醤油をかける。
「暑さでひどく疲れたときなどにさっぱりと食べやすく、疲労を回復し元気が出るのでおすすめです。また、良質なたんぱく質が取れるレシピなので、運動をして筋肉をつけたいときにも積極的に取ってみてください」(齋藤さん)
簡単に取り入れることができて、さまざまなアレンジもしやすい納豆。心身の状態に合わせて食事にプラスすれば、体調を上手にコントロールできるはず!
教えてくれた人
齋藤友香理さん
薬剤師、「薬日本堂漢方スクール」講師。東京理科大学薬学部卒業後、薬日本堂入社。10年以上臨床を経験し、平成20年4月までニホンドウ漢方ブティック青山で店長を務め、多くの女性と悩みを共有した実績を持つ。
【特集】プチ不調や身体の悩みを解消!すこやかなココロとカラダへ
毎日がんばる働く女性にプチ不調や悩みはつきもの。そこでみんなが気になる健康法やグッズ、食材やドリンク、悩みの解決法やメカニズム、取り入れたい習慣などを専門家やプロのお話しとともにご紹介。自分のココロとカラダに向き合って、健やかに私らしく。オズモールはそんな“働く女性の保健室”のような存在をめざします
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WRITING/TOMOKO OTSUBO