約7割の人が、腸の健康を意識。身近な「菌食材」を意識的に取り入れよう
左の表でもわかるとおり、オズモールのアンケート結果では、「菌活」を意識している人は65%以上、1日に1食以上は取り入れることにしている人は70%以上も。腸内によい菌を増やして健康になろう、という意識は多くの人のなかにあるよう。ただ、実際どうすればいいのか、あいまいなイメージしかない、という人も多いはず。そこで、今週、来週の2回にわたって、「菌活」についてご紹介。
「発酵食品など『菌』を含む食べ物は、腸内にいる菌のエサとなります。たとえ腸に届く前に死滅しても善玉菌のエサとなってくれるので、毎日少しずつでも菌食材を食べることで、腸内の善玉菌が増えて腸内環境はよくなります」と金丸さん。なかでも体に役立つ菌の代表的なものは、乳酸菌(ヨ-グルトなど)、酵母菌(ビールや日本酒など)、酢酸菌(酢)、納豆菌、酪酸菌(ぬか漬け)、麹菌(みそ、しょうゆなど)など。どれも日本人の食卓にはなじみのあるものばかり。毎日の食卓に積極的に取り入れて、腸を活性化したい。
約9割の人が意識しているのが「乳酸菌」。多忙で自炊が難しくても、ヨーグルトなら手軽に取り入れられそう
また、アンケートで「積極的に取っている菌は何か」という質問には、「乳酸菌」という人が約90%も。近年人気商品が数多く生まれたさまざまな乳酸菌入りヨーグルトも、多くの人が関心を持ち、取り入れているよう。「乳酸菌には、大腸の難消化性の糖質を分解してビタミンやアミノ酸を作り出し、悪玉菌を抑えてくれる働きがあります。そのため乳酸菌が増えると腸内環境もよくなり、免疫力アップ、便秘解消や美肌などさまざまな効果が期待できます」と金丸さん。
乳酸菌にはヨーグルトに含まれるだけでも、有名なビフィズス菌をはじめLG21乳酸菌、ガゼリ菌SP株、ラブレ菌など、ヨーグルトの菌はさまざま。「ヨーグルトはコンビニなどで単品で買えるし、そのまま食べれて手軽に取れるので、自炊が厳しい1人暮らしの人にも取り入れやすいですよね。サラダにトッピングしたり、カレーの仕上げに加えたりしても、味も栄養素もアップします」(金丸さん)。ただ、自分の体内に合う菌は毎日変化していくので、同じ種類だけを食べ続けずに、たまに違う種類の菌のものも選ぶなどすると、より効果的だそう。
身近な「納豆菌」は実は強力な健康サポーター。菌と栄養素をたっぷり摂れる納豆を味方に
アンケートで乳酸菌の次にみんなが取っていると答えたのは「納豆菌」。身近な食材・納豆に入っている納豆菌は、実は熱や酸に強く、生きたまま腸にたどり着く可能性の高い強い菌。さらに、上記で紹介した乳酸菌の働きも助ける役割も果たす働きものの菌。
「菌のほかにも、納豆に含まれるナットウキナーゼという酵素は、血液をサラサラにする効果があるといわれます。女性ホルモンに似た働きをするといわれる大豆イソフラボンや、骨を丈夫にするサポートをするビタミンKなど、体をサポートする栄養素もとても豊富。そのまま食べる以外にも、オムレツにいれたり、サラダにトッピングしたり、積極的に食べてほしいですね」と金丸さん。腸内環境を良くするだけでなく、体を内側からきれいにしてくれる栄養素も一緒に摂れる納豆。ヘルスケアの強力な味方として、冷蔵庫にぜひ常備したい。
教えてくれた人
金丸絵里加さん
料理家、管理栄養士、フードコーディネーター、女子栄養大学講師。健康や美容に役立つメニューが高い評価を受ける。書籍や雑誌、テレビ、栄養指導などで幅広く活躍。著書に『女性のやせ定食』(光文社)、『今日からはじめる菌活習慣』(枻出版)など多数。
【特集】プチ不調や身体の悩みを解消!すこやかなココロとカラダへ
毎日がんばる働く女性にプチ不調や悩みはつきもの。そこでみんなが気になる健康法やグッズ、食材やドリンク、悩みの解決法やメカニズム、取り入れたい習慣などを専門家やプロのお話しとともにご紹介。自分のココロとカラダに向き合って、健やかに私らしく。オズモールはそんな“働く女性の保健室”のような存在をめざします
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WRITING/HIROKO KUROKI