雨の日に多い重たい頭痛は太陽(たいよう)のツボで改善
空気がじっとりと湿っぽく、肌もベタベタする梅雨の季節。こうしたじっとりべたつく現象は体の中にも影響をおよぼしていて、体内の水分もべたつきやすくなるのだとか。
「梅雨の湿気の影響を受けると体内に水分がたまって粘りが生まれやすく、重たくなる傾向があります。梅雨どきや雨の日に体が重くなったりむくんだりするのは、こうした現象が一因だといえるでしょう」(成田さん)
体が梅雨の湿気の影響を受けると、次のような症状を感じることも。
□くもりや雨の日に頭痛が起きやすい
□頭全体が重く痛い
□吐き気をともなう
□食欲がない
「これらが多く当てはまる場合、体内にたまった水分が重くなって頭痛を引き起こしている可能性があります。体内の余分な水分を排出することが、改善につながります」(成田さん)
特に胃腸が弱い人は湿気の影響を受けやすいため、このタイプの頭痛になりやすいとか。胃腸をサポートするために日頃から穀類やイモ類をしっかり取ることを心がけて。余分な水分を取り除く豆類やセロリなどを積極的に取ることもおすすめ。
さらに「太陽(たいよう)」のツボを押すと、むくみが緩和されて水分の滞りによる頭痛のケアに。左右の目尻と眉尻を結んだ線の中央から親指1本分後ろにあるくぼみを、指先で小さな円を描くように押しもんでみて。1回10秒、10回繰り返そう。
張るような痛みの頭痛は百会(ひゃくえ)のツボで気を巡らせる
天気が湿っぽいと気(き=エネルギー)や血(けつ≒血液)の巡りも悪くなりやすく、これらが頭痛の原因となる場合も。特に気の巡りが悪くなっている場合は、次のような症状がよく見られるとか。
□頭が張るように痛む
□頭のあちこちが痛む
□イライラする
□目が疲れやすい
「ストレスが多い人は、このタイプの頭痛になりやすい傾向があります。ストレスがたまると気の巡りが滞って熱が生まれ、その熱が頭部に上昇して張るような痛みを引き起こすと考えられます」(成田さん)
気の滞りによる頭痛は、香りの力で気を巡らせることがケアにつながるのだとか。特に鎮静効果のあるミントがおすすめで、ミントティーやミントオイルの芳香浴などをすると頭痛の緩和に。
ツボ押しで対処するなら、気の巡りを促進する「百会(ひゃくえ)」が効果的。頭頂部にある両耳の上端を結ぶ線の中央にあるツボを、両手の中指を当てて気持ちよく感じる強さで6~10秒押し、10回繰り返そう。頭痛やめまいの緩和に役立つはず。
ズキズキする頭痛には血行を促進する風池(ふうち)のツボ押し
デスクワークなどで長時間同じ姿勢でいつづけると、血行が悪くなりやすい。東洋医学では、こうした血行不良によっても頭痛が引き起こされると考えられている。
「血行が悪くなると血はドロドロになりやすく、詰まりが生じると痛みが発生することがあります」(成田さん)
血の巡りが悪くなって起こる頭痛には次のような特徴がある。
□同じ場所がズキズキと刺すように痛む
□夜になると痛みが増す
□運動すると痛みが悪化する
多く当てはまる場合は、血行をよくすることを意識して。首の後ろをもみほぐすと、頭部の血行促進につながるはず。ナス、黒豆、黒キクラゲ、モモなどの血の巡りによい食材も取り入れてみて。
また、頭部や首の血行を促進する「風池(ふうち)」のツボを押すこともおすすめ。首の生え際にある、2本の太い筋肉の外側にあるくぼみを親指で円を描くように10秒押しもんで。10回繰り返そう。
今回紹介した3種類のツボは、すべて押すことも相乗効果が期待できるのだとか。仕事の合間など気になったときにツボ押しをして、頭痛のケアをしてみて。
教えてくれた人
成田かおるさん
漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。
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WRITING/TOMOKO OTSUBO