あなたはどっち?「冷えタイプ」「熱タイプ」体質チェック
東洋医学では、花粉症を招く体質は大きく「冷えタイプ」と「熱タイプ」があると考えられている。体質改善をするには、このどちらのタイプにあたるのかを知ることが重要。花粉症に悩む人は、まずは次のチェックリストで体質診断をしてみて。
【冷えタイプチェック】
□水っぽい鼻水が滝のように流れ出る
□くしゃみがよく出る
□むくみやすい
□冷えると症状が悪化する
【熱タイプチェック】
□黄色く粘りのある鼻水が出て、つまりやすい
□目がかゆい
□のどが痛くなる
□頭痛がする
冷えタイプが多くあてはまった人は、体内にたまった余分な水分が鼻水となってあふれ出す体質で、体を温めて水分のめぐりを促すことが花粉症の緩和に。おすすめの食材は、ネギやショウガなどの辛味野菜。体を温めて発汗を促すため、冷えタイプの体質改善になる。
一方、熱タイプが多くあてはまった人は、体内に余分な熱がたまっていて乾燥や炎症が起きやすい体質。キュウリ、トマト、レンコンなどの余分な熱を取る食材をよく取ると体質改善になり、花粉症がやわらぐはず。
体質に合わせたお茶で花粉症をやわらげよう
食事にプラスしてお茶による体質改善もおすすめなのだと、岸さん。冷えタイプの人は、このお茶で体質改善をしてみて。
●ゆず茶+シソのお茶
<材料>
ゆず茶大さじ2、シソ1枚、熱湯200cc
<作り方>
カップにゆず茶とシソを入れ、熱湯を注いでよくかき混ぜる。
「体を温めて発汗を促すシソと、気(き=エネルギー)のめぐりを促して水分代謝を高めるゆずを組み合わせたお茶です。冷えタイプの人は胃腸が弱い傾向もありますが、このお茶は胃腸の調子を整えることも期待でき、体質改善に役立ちます」(岸さん)
一方の、熱タイプの人の体質改善におすすめのお茶はこちら。
●緑茶+菊花(きくか)+ペパーミント(薄荷)のお茶
<材料>
緑茶小さじ2、菊花5個、ペパーミント小さじ1、熱湯300~400cc
<作り方>
ティーポットに緑茶、菊花、ペパーミントを入れ、熱湯を注いで蒸らす。
「菊花とは菊の花を乾燥させたもので、生薬としても用いられる食材。ネットで手軽に購入することができます。緑茶はのどの痛みや皮膚の炎症、菊花は目の充血や炎症、ペパーミントは鼻づまりや熱感を緩和するので、この3つの食材を合わせたお茶は熱タイプの花粉症対策に最適でしょう」(岸さん)
花粉の侵入を防ぐ「バリア機能」を高める薬膳レシピ
そのほか、両タイプともに取り入れてほしいのが、花粉などの異物の侵入を防ぐ皮膚や粘膜の「バリア機能」を高める食事。そもそも花粉症とは、バリア機能の低下によって生まれる症状。そこで岸さんに、バリア機能を高める薬膳レシピを教えてもらった。
●レンコンとキノコの炊き込みご飯
<材料(2合分)>
白米2合、マイタケ1株(ほかのキノコ類でもOK)、レンコン150g、だし汁2カップ、酒大さじ1、醤油大さじ2、塩少々
<作り方>
(1)マイタケは株を分けて食べやすい大きさにする。
(2)レンコンは皮をむいて食べやすい大きさのいちょう切りにし、水にさらす。
(3)炊飯器に洗った米を入れ、だし汁、酒、しょうゆ、塩を混ぜて加え、2合の目盛りまで水(分量外)を注ぐ。マイタケとレンコンを加えて炊く。
「キノコ類は気を補う食材で、バリア機能を高めてくれます。レンコンは粘膜を強化する食材で、鼻や目、のどなどからの花粉の侵入を抑えるのに役立ちます」(岸さん)
このように、体質改善は身近な食材でもできるもの。日々の食材選びを見直して、花粉に負けない体質作りをめざしてみて。
教えてくれた人
岸直美さん
漢方専門店「ニホンドウ漢方ブティック薬日本堂 青山店」薬剤師・漢方相談員。漢方薬から和漢ブレンドティ、スキンケアまで、からだの内外からのトータルケアを提案している。店舗は全国で展開し、同店は東京・青山エリアに2021年1月25日ニューオープン。
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WRITING/TOMOKO OTSUBO