涼しくなったからこその肌への落とし穴。「寒暖差」による肌荒れに要注意!
夏の間、強い紫外線にさらされたことに比べると、過ごしやすくなった気がするこの季節。でも、肌にとっては油断しないほうがいいこともあるの?
「秋口は、気温が急に低下します。そのため寒暖差による刺激で、肌のバリア機能が低下し、保湿機能も低下してしまうことが最近わかってきました。このため、肌が敏感な状態になったり(季節性敏感肌)、肌荒れが起こる人が多いのです」と深澤さん。気温が低くなったと安心していると、肌が気温差についてこられず、かえって調子を崩してしまうのだそう。
「ですから肌のバリア機能をできるだけ落とさないように、秋口にはクリームなどを使って、夏よりも保湿アイテムをレベルアップさせることが必要です」(深澤さん)。まだ寒くないからそれほど乾燥しないし・・・と、なんとなく夏のままのスキンケアを使っている人も多いのでは? バリア機能が低下してからあわててケアするよりも、早めに保湿力の高いものへ切り替えておけば、肌荒れする前に予防できる。
「また、寒暖差による肌機能の低下のメカニズムがわかってきてから、このダメージをケアできるアイテムも開発されています。こういったアイテムを、秋口に取り入れてみるのも、効果的ですよ」(深澤さん)。
寒くなってくると血行も悪くなりがち。顔や体を温めて、血行をよくする工夫を
ほかにも、この季節気を付けたほうがいいことって?
「寒くなってくると、血行不良になりやすくなります。そのため、肌全体がくすんだり、目元にクマができやすくなってしまうのです」と深澤さん。夏の紫外線の影響でも、代謝が落ちてくすみがちなのに、さらに肌のトーンを落とすのはさけたいもの。
「血行を促進するためには、スキンケアの前に肌をホットタオルで温めてあげるのがおすすめです。また最近人気の炭酸パックも、血行を促すためには効果的なアイテム。さらにマッサージクリームをケアにプラスして、週末だけでも肌を優しくマッサージしてあげるなども、肌の巡りをよくしてくれます」(深澤さん)。
そして、顔だけでなく、体全体を温めることも、血の巡りをよくするためには必要なんだとか。「この季節はシャワーでなく湯船にゆっくり浸かる、冷えたと感じるときには足湯をするなど、積極的に体を温めてあげましょう。体の内側からのケアも、肌には大切です」(深澤さん)。
洗顔に無頓着な人が多数!?秋冬こそ、マイルドな洗顔料で優しく丁寧に
ほかにも、この季節にやってしまいがちな間違いってある?
「気温が低下してきても、夏と同じ洗顔料を使ったり、同じ洗顔方法を続けている人は、けっこう多いのでは? 1年中同じスキンケアを続けている人は、意外と多いんです。季節によってケア内容をアップデートすることは、年齢とともに必要になってきます」と深澤さん。特に、洗顔は肌に最も負担がかかる行為だとか。顔の皮膚はとても薄いので、洗顔こそ丁寧に、優しく行わなくてはいけないそう。
「夏は大丈夫だった洗顔料でも、秋冬で調子の乱れた肌に使うとトラブルを起こすことも。今の自分の肌の状態をよく見て、潤いを奪いすぎない洗顔料に変えてみたり、洗浄力がマイルドなものにするなどもおすすめです」(深澤さん)。夏の間、スッキリ感を求めてダブル洗顔を行っていた人も、秋冬には毎日は行わないようにするなど、刺激を少なくする気遣いが大切なよう。高価なアイテムを購入しなくても、ちょっとしたことに気を付けるだけで肌の不調は防げる。忙しい毎日でも、できることから肌を気遣って、冬に負けない肌を育てよう。
教えてくれた人
深澤亜希さん
美容家、ビューティスキンスぺシャリスト、日本コスメティック協会認定 スキンケアマイスター・コスメマイスター。白く輝く美白肌の持ち主で、その美しさは美容業界や有名クリニックの院長も絶賛するほど。書籍の執筆、女性誌やTV、トークイベントの出演、化粧品の開発アドバイザーなど幅広く活躍。著書に『白ツヤたまご肌のつくりかた シミのできない魔法の美白ルール40』(三空出版)など多数。
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WRITING/HIROKO KUROKI