イライラと怒りっぽくなる人にはアロマオイルや香味野菜が効果的
GWの連休明けからよく耳にする「五月病」。これは、春からスタートした新しい生活や環境への対応で心身にストレスがかかり、自律神経のバランスが崩れて起こる症状。特にこの時期は自律神経が不安定になりやすく、ストレスの影響がメンタルに現れやすいのだそう。
上之原さんによれば、こうしたストレスに対する反応には、3つのタイプが見られるのだとか。そのひとつは、ストレスを受けるとイライラと怒りっぽくなるタイプ。
「ストレスによって感情が高ぶり、心に火が付いたようにカーッとなって、心身の緊張状態が続くタイプです。ストレスでやけ食いに走りやすい人や、肩こり、頭痛、目の充血、胸や脇の張りなどをともなう人も、このタイプに当たります」(上之原さん)
このタイプの場合、好みの香りのアロマオイルやハーブティーなど「好きな香り」を嗅ぐことがストレス解消につながるのだとか。またはセロリやパクチーといった香味野菜などをたっぷり取り入れることで、感情の高ぶりが落ち着き、イライラが解消される。
ドキドキする、不安になるといった人は苦み食材で解消
ふたつ目に挙げられるのは、ストレスをグッとこらえて内側にため込むタイプ。さまざまな感情が心の中にこもるため、ドキドキしやすい、不安になりやすい、感情の起伏が激しい、寝つきが悪い、息切れをしやすいといった傾向があるという。
「ストレスの影響で血(けつ≒血液)を消耗し、意識をコントロールする機能が低下している状態です。このタイプは、根を詰めすぎたり考えすぎたりするのを極力控えることが大切。散歩や深呼吸などでこまめに気分転換を行い、気持ちを外に発散するようにしましょう」(上之原さん)
このタイプは、ピーマンやゴーヤ、緑茶といった苦みのある食材を取り入れることがおすすめ。不安定な感情をクールダウンさせる効果が期待できるそう。また、赤身肉、レバー、ニンジン、クコの実といった赤い食材には、意識をコントロールする機能を助ける働きがあるので、併せて取り入れてみて。
クヨクヨして食欲不振や下痢になる人は、イモ類や豆類で胃腸を強化
3つ目は、ストレスが胃腸に出るタイプ。自律神経のバランスを保つ機能と胃腸の機能は関連性があるため、胃腸が弱い人はストレスが食欲不振や下痢、胃が重いといった症状につながりやすいそう。
「クヨクヨと悩みがち、気力がわかない、ため息がよく出るといった傾向がある人は、このタイプの可能性が高いです。そのままにしておくと胃腸の機能が低下して栄養が十分に吸収できなくなるため、エネルギー不足で気力がわかず、さらなるマイナス思考を招くことも。対策としては、胃腸の機能を回復させることが第一です」(上之原さん)
ジャガイモやサツマイモ、カボチャ、トウモロコシ、大豆などは、胃腸の機能を助ける食材。これらをよく噛んで食べることを心がけると、ストレス解消につながるのだそう。併せてしっかり休養を取り、心身の疲労を回復させることも忘れずに。
自分のストレスタイプを把握しておくと、未然にストレス予防ができるように。新しい時代の始まりを快適にスタートさせるためにも、こうした方法でストレスケアに取り組んでみて。
教えてくれた人
上之原静佳さん
薬剤師、「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」漢方カウンセラー。漢方と香りを融合した漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック」にて、漢方薬からハーブティー、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティーケアを提案。
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WRITING/TOMOKO OTSUBO