ソムリエがおすすめする北海道ワイン9選!世界が注目する上質なワインも

ソムリエがおすすめする北海道ワイン9選!世界が注目する上質なワインも

山梨、長野に続き国内第3位のワイン生産量を誇る北海道は、今、世界が注目する銘醸地。梅雨や台風の影響を受けにくい冷涼な気候に近年気温が上昇していることもプラスされて健全なブドウが育つという。今回はソムリエの田邉公一さんに、北海道ワインの特徴や選び方について伺いました。さらに、田邉さんが選んだおすすめの北海道ワイン9選もご紹介。ピノ・ノワールやケルナー、独自の品種など上質でエレガントなワインを楽しんで。

更新日:2023/04/13

お話を聞いたのは・・・

ソムリエ 田邉公一さん

ソムリエ
田邉公一さん

ソムリエ歴20年。ザ・リッツ・カールトン東京開業時よりソムリエを務め、在職中、フランス パリの二ツ星レストラン「サンドランス」で研修。その後、フランス各地のワイナリーを訪問。2012年、レストランL'AS のオープンと同時に同店のシェフ・ソムリエに就任。現在は、都内10店舗以上のレストラン、ワイン関連会社のワインセレクション、ドリンクアドバイザーを務めると同時に、飲と食の様々な可能性を広げていく活動をしている。Twitterのフォロワー数は3万人を越える。

Twitter:@tanabe_duvin
Instagram:@koichi _wine

北海道ワインにはどのような特徴があるの?

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冷涼な気候に合うピノ・ノワールがフラッグシップに
白も赤も軽やかでエレガントな北海道ワイン

南フランスのニースやプロヴァンス地方とほぼ同緯度に位置し、日本の中でも冷涼な気候の北海道。梅雨がなく乾燥しているので、ブドウにカビが生えにくく病気になりにくいのもワイン造りには優位。また温暖化によりブドウの熟度もアップし、健全なブドウが育つようになった。

北海道ワインのフラッグシップになりつつあるのが、ヨーロッパ系のブドウ品種ピノ・ノワール。さらにドイツ品種のケルナーや十勝で生まれた「山幸(やまさち)」なども人気。味わいとしては、重さも渋さもなく、白も赤も軽やかでエレガント。国際ワインコンクール受賞のワインも続々と登場し、近年、世界から注目が集まっている。

北海道ワインの選び方


北海道ワインの代表的な産地やワイナリーから選ぶ

ワイナリーのブドウ棚/北海道(PIXTA)

余市町、函館、十勝エリアを中心にワイン造りが活発
個性豊かな実力派ワイナリーも続々と登場

北海道のなかでも特にブドウ栽培が盛んな地域が、日本海に面した余市町。近年ではピノ・ノワールの栽培面積が急増していて、高品質なワインを生産している。十勝では、厳しい冬の寒さでも育つ独自の品種「山幸」が誕生。函館市にある人気のワイナリー「農楽蔵」には入手困難なビオワインもある。さらに、カルディコーヒーファームを運営するキャメル珈琲グループの「キャメルファーム ワイナリー」や奥尻島の「奥尻ワイナリー」なども注目して。

北海道ワインの代表的な品種から選ぶ

冷涼な気候のため、ドイツ系品種や寒冷地に強い品種が多く栽培されてきた北海道。代表的なものとして白ブドウ品種のケルナー、ブルゴーニュの人気品種ピノ・ノワール、赤ワインの独自品種「清見」、「清見」を改良し世界レベルの品種登録に名を挙げた「山幸」なども楽しめる。

ピノ・ノワール

フランスのブルゴーニュ地方を原産とする人気品種。寒冷地の北海道において、気候変動等によりブドウの熟度が高まり、品質がさらに上がってきている。繊細で口の中にじわっと広がる冷涼感が特徴で、北海道だからこそ表現できる赤ワインとして近年高評価を得ている。

ケルナー

北限の地とされるドイツで誕生した白ブドウ品種のケルナー。北海道では余市町を中心に栽培されていて、みずみずしい酸味とフルーティーな味わい、アロマティックな香りが特徴。すっきりとした辛口からスパークリングワイン、甘口ワインまで多彩に揃う。

山幸

十勝の池田町で生まれた独自品種「清見」を改良した黒ブドウ品種。2020年、「甲州」「マスカット・ベリーA」に続き、国際ブドウ・ブドウ酒機構(OIV)のリストに登録され、日本ワインの歴史に新たにその名が刻まれた。山ブドウ由来の果実香と力強い酸味、野趣あふれる味わいが魅力。

ソムリエおすすめの北海道ワイン/スパークリングワイン2選

十勝ワイン

十勝ワイン ブルーム ブリュット

3278円(Amazon)

日本初!2次発酵方式で造るエレガントな辛口発泡ワイン

国内初の瓶内2次発酵方式(シャンパーニュ方式)による、クリーミーできめ細やかな泡立ちが特徴。北海道後志地方産の「ケルナー種」と北海道十勝池田町産の「清見種」を主体にした白色と、熟成によるブーケ、酵母由来の旨みがあるエレガントな辛口発泡性ワイン。食前酒から食中酒まで幅広く楽しめる。

液体容量750ml
アルコール度数12%
品種ケルナー、清見ほか
産地???北海道(池田町)

キャメルファームワイナリー

バッカス エクストラドライ ヴィエイユ ヴィーニュ

3630円(キャメルファームワイナリー)

繊細な泡立ちと上品な甘み、余韻が長く続くスパークリング

きめ細かく持続的な泡立ちと、レモンやグレープフルーツのような爽やかな香りや白桃や白い花を想わせる甘い香り。ミント、ミネラル、ジャスミンのニュアンスも感じられる。さらにほどよいミネラル感とほのかな甘味が調和し、長く続く余韻も魅力的。

液体容量750ml
アルコール度数12.5%
品種バッカス100%
産地???北海道(余市町)

ソムリエおすすめの北海道ワイン/白ワイン3選

奥尻ワイナリー

ピノ・グリ

3509円(楽天)

奥尻島で栽培したブドウだけで醸造される離島ワイン

奥尻島に自生するヤマブドウの植樹からワイン造りをスタートし、北海道で初めて欧州系のブドウ品種を育てることにも成功した奥尻島唯一のワイナリー。透明感あるきれいな麦藁色が印象的で、オレンジピールのような柑橘系の香りの後に白い花の香りが続き、後味はドライで蒸栗のような余韻が感じられる。

液体容量750ml
アルコール度数12%
品種ピノ・グリ
産地??北海道(奥尻島)

宝水ワイナリー

雪の系譜シャルドネ

4269円(Amazon)

凛とした酸味、果実の凝縮感、ミネラルを兼ね備えたリッチな1本

フランスのボルドーとほぼ同じ北緯43°にありながら、雪による恩恵によってワイン造りを行っている宝水ワイナリー。そのブドウ畑のなかでも、最も熟度が高い園地から収穫したシャルドネは、北国らしい凛とした酸味と果実の凝縮感、余韻にミネラルや渋みを感じるリッチな白ワイン。白い花や柑橘、熟成による上品な香りも素晴らしい。

液体容量750ml
アルコール度数11%
品種シャルドネ
産地??? 北海道(岩見沢市)

千歳ワイナリー

北ワイン ケルナー

2720円(Amazon)

青リンゴや洋ナシのようなアロマが華やかな辛口白ワイン

1988年に創業した千歳ワイナリーは、長年、余市町にある契約農家・木村農園とともに高品質なブドウ栽培によるワイン造りを大切にしている。「北ワイン ケルナー」は、木村農園産の樹齢およそ25~35年のケルナーを、フレッシュな辛口の白ワインに仕上げた1本。特に2020年ヴィンテージは豊作に恵まれた年のもの。北海道らしい爽やかな味わいを楽しんで。

液体容量750ml
アルコール度数12%
品種ケルナー
産地北海道(千歳市)

ソムリエおすすめの北海道ワイン/赤&ロゼワイン4選

千歳ワイナリー

北ワイン ピノノワール くらら

3600円(Amazon)

北ワインの新たなシリーズ「蔵楽(くらら)」。ふくよかで丸みのあるピノ・ノワール

ワイン造りに喜びを感じる蔵人の楽しさを表現するワインとして「蔵楽(くらら)」と命名。無濾過で瓶詰めを行い、凝縮した旨みと柔らかい味わいが特徴の2020ヴィンテージは、抜栓直後からみずみずしいフランボワーズのような香りが開く。柔らかな口当たりで果実味に甘みが感じられ、酸はやや穏やか。北ワインの新シリーズをぜひご賞味あれ。

液体容量750ml
アルコール度数12%
品種ピノ・ノワール
産地??? 北海道(千歳市)

十勝ワイン

十勝ワイン 山幸

3197円(Amazon)

日本ワインの歴史に新たなページを刻んだ個性派赤ワイン

2020年、国際ブドウ・ブドウ酒機構(OIV)のリストに登録された、池田町の独自品種「山幸」。同じく池田町で生まれた「清見」に山ブドウを掛け合わせて研究・栽培し続けた「山幸種」から造られたもので、山ブドウ由来の果実香と力強い酸味、野趣あふれる個性豊かな味わいが特徴。ジビエやジンギスカン、エスニック料理などと合わせてみて。

液体容量720ml
アルコール度数12%
品種山幸
産地??? 北海道(池田町)

グランポレール

余市 ピノ・ノワール

4950円(Amazon)

ビロードのように滑らかな余韻。綺麗な酸味が素晴らしいピノ・ノワール

余市町にある契約栽培畑のピノ・ノワールを100%使用した赤ワイン。すみれやイチゴを想わせるチャーミングなアロマと繊細なタンニン、鮮やかな酸味、そしてビロードのように滑らかな余韻が魅力。鴨のローストやしゃぶしゃぶ、鶏手羽の中華煮込みなどとのペアリングがおすすめ。

液体容量750ml
アルコール度数13%
品種ピノ・ノワール
産地??? 北海道(余市町)

平川ワイナリー

サンパ オリジナル ロゼ

4400円(IMADEYA)

経験豊かな醸造家×IMADEYAのコラボワイン!果実味とコクがあるロゼ

余市町の「平川ワイナリー」と日本ワインに強い「IMADEYA」がコラボして誕生したワイン。フランス語で「気分がいい」という意味の「サンパ」は、先入観を持ってほしくないという考えからブドウの品種は非公開だそう。ベリー系のチャーミングな香りがあり、ドライで食中酒向きだ。エスニック料理や旨みのある魚介系の料理と合わせてみて。

液体容量750ml
アルコール度数11.5%
品種非公開
産地??? 北海道(余市町)

よくある質問

初心者におすすめの北海道ワインを教えてください

余市町の「グランポレール 余市 ピノ・ノワール」は、安定して買えるので手に取りやすいはずです。北海道のワインがどのような感じなのかを知るためにも、まずはこの1本から北海道ワインデビューを。

北海道ワインに合うお料理は?

食の宝庫、北海道。北海道ワインは、同じ北海道の食材や名物料理と合わせるのがオススメです。ウニ・イクラ・シャケなど魚介系に合うワインが多く揃っているのでぜひ試してみて。十勝ワインの「山幸」は、北海道ならではのジビエ(エゾシカなど)やジンギスカンといった肉料理とも相性抜群です。

※表示価格は2023/4/13時点のAmazon、楽天を参考にしており、変更される場合があります。最新の価格はAmazon.co.jprakuten.co.jpにてご確認ください

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※記事は2023年4月13日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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