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日本一のりんごの町・青森県弘前市へ。美術館や洋館を巡る2泊3日のアート旅
もし明日、旅に出るのなら、どこに、どんな旅をしに行きたいですか？ アート、手仕事、城下町に温泉…そうだ、電車旅もいいですね。今回は、編集部が青森県弘前市へ。2泊3日のアート旅を体験してきました。次の旅先にいかがですか？
更新日：2024/05/14
歴史を受け継ぐ美術館でアートさんぽ
レンガ空間でここだけのアート体験を
約100年前に建設され、酒造工場やシードル工場として利用されたレンガ倉庫を、「記憶の継承」をコンセプトに大改修した「弘前れんが倉庫美術館」。青々とした芝生広場に赤茶けたレンガがよく映えて、まるで壮大なアート作品のよう。
館内に入ると、入口では弘前市出身の現代美術家・奈良美智の作品《A to Z Memorial Dog》がお出迎え。壁一面にレンガが積み上げられた開放的な吹き抜け空間に、ワクワクが止まらない。
そんな唯一無二の空間では約半年ごとに企画展を行い、現代アートを発信。現在は県内5つのアート施設が連携した「AOMORI GOKAN アートフェス 2024」のふたつのメイン企画を開催中。蜷川実花らによる刺激的なアートに心が躍る。
アート＆建物鑑賞を楽しんだ後は、美術館に隣接したカフェ＆ショップへ。シードル醸造所を備えた店内は天井が高く、鑑賞の余韻に浸りながら、のんびりできる居心地のよさ。ショップであれこれお買い物するのも楽しくて、アートの時間をよりいっそう盛り上げてくれる。
弘前れんが倉庫美術館
町のランドマークとして親しまれてきたレンガ倉庫を美術館に再生。国内外の現代アートの紹介に加えて、弘前を含む東北の文化や歴史を取り入れた作品の展示・収集を行う。
TEL.0172-32-8950
住所／青森県弘前市吉野町2-1
開館時間／9:00～17:00（16:30最終入館）
休館日／火（祝の場合翌休）
歴史を受け継ぐ美術館の見どころ3
cafe & shop BRICK（カフェ）
カフェでは2024年2月にメニューをリニューアル。野菜、果物、魚介など県産の食材を使った料理やスイーツがより充実。
cafe & shop BRICK（ショップ）
美術館のオリジナルグッズや津軽地域の工芸品、手仕事ものを販売。普段使いできるアイテムが揃い、おみやげ選びにも最適。
建築ガイドツアー
第3土曜の11時より、美術館スタッフの案内で館内を巡る30分のツアーを開催。無料なので気軽に参加を。
【COLUMN】弘前れんが倉庫美術館ができるまで
昔のままの姿を可能な限り残し、未来につながる建築物として誕生した「弘前れんが倉庫美術館」。その改修工事を手掛けたのが、スターツグループで建設事業を担う「スターツCAM」。
「改修計画を担当した世界的建築家・田根剛さんと連携して工事を進めました。以前の景観を残しつつ、レンガ積みの外壁に穴を開けて鋼棒を入れるなど、補強技術を駆使しています」
なかでも、ひと際印象的なのがエントランス。
「アーチ状にレンガを積み上げる独特なデザインに苦労しました。レンガ積みの職人も経験したことのない形状でしたので、模型を何個も作って完成させました」
年代の異なるレンガや、ヘリンボーンに組まれたレンガ床、コールタールの黒壁など、建物の細部にも目を向けてみて。
■お話を聞いた人／スターツCAM 佐藤匡宏さん
～9/1まで開催中！弘前れんが倉庫美術館のアート体験
「蜷川実花展 with EiM：儚くも煌めく境界 WhereHumanity Meets Nature」では弘前で撮影した桜の写真やインスタレーションを公開。白神山地をテーマにした、弘前エクスチェンジ#06「白神覗見考」にも注目を。
■開催期間～2024年9月1日（日）
料金／「蜷川実花展 with EiM： 儚くも煌めく境界」1500円、弘前エクスチェンジ#06「白神覗見考」無料（一部有料）
津軽の手仕事とアートな洋館を巡る旅スポット
大正期に建てられた洋館のカフェ。市内の人気店７軒のアップルパイ、白神産そば粉のガレット、シードルなど、ご当地メニューを味わいつつ、ノスタルジックにくつろいで。
大正浪漫喫茶室
たいしょうきっさろまんしつ
TEL.0172-37-5690
住所／青森県弘前市上白銀町8-1
営業時間／9:30～16:30
定休日／無休
アクセス／弘前駅より土手町循環100円バスで約15分、市役所前下車徒歩3分
津軽こぎん刺しを今に伝える「弘前こぎん研究所」とコラボした商品は7色展開。麻布に木綿糸をひと針ずつ刺して作られる品々はぬくもりにあふれ、末永く愛用したくなる。
りんごの薪も使って焼きあげるピッツァには青森県産小麦粉・ゆきちからを使用。具材にも、にんにくやミニトマトなど県産食材を盛り込み、地域色豊かなピッツァが味わえる。
pizzeria pieno
ピッツェリア ピエノ
TEL.050-8892-7754
住所／青森県弘前市駅前町6-2オスカーハウス1F
営業時間／11:30～15:00 18:00～22:00
定休日／水
アクセス／弘前駅より徒歩3分
スイーツにグルメも。りんごを味わい尽くすスポット
ランチでも味わえるりんご尽くしのフルコースは全7品で構成。りんごの豊かな甘みと香りが秀逸な名物の冷製スープなどスペシャリテ揃いで贅沢感いっぱい。
レストラン山崎
レストランやまざき
TEL.0172-38-5515
住所／青森県弘前市親方町41
営業時間／11:30～14:00 17:30～20:30
定休日／月
アクセス／弘前駅より土手町循環100円バスで約10分、下土手町下車徒歩3分
シードルの魅力を広めたいと、オリジナルや県産のほか、海外のシードルも用意。作り手や地域で異なる味わいを堪能してみよう。
cidre&café POMME/MARCHÉ
シードルアンドカフェ ポム マルシェ
TEL.0172-40-3950
住所／青森県弘前市百石町47-2-1F
営業時間／12:00～18:00 金・土～16:00 18:00～21:00
定休日／水・木（祝の場合翌休）
アクセス／弘前駅より土手町循環100円バスで約20分、弘前商工会議所前下車徒歩3分
アップルパイコンシェルジュは厳しい試験に合格し、弘前のアップルパイを知り尽くしたつわもの
揃い。味わい、食感などの好みがあれば、伝えておくとベター。
1956年創業、地元民ご用達の市場。鮮魚、野菜、精肉、惣菜のほか、乾物や菓子店もあり、地域色豊かなおみやげが手に入る。
PHOTO／MANABU SANO WRITING／JAM SESSION(MIE NAKAMURA)
