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お店ではヘアケア製品が次々に登場し、空前の美髪ブームも到来。でもどれを選べばいいのかよく分からない・・そんな人に向けて、さまざまな製品を使いこなしているから分かる、ヘアケアマイスター大出剛士さんが読者からのお悩みにズバリお答えするこの連載。
今回のテーマは気になっている人も多いキーワード、頭皮ケア。自宅でのやり方とおすすめアイテムをレクチャーします。地肌から美しい髪をかなえよう。
Q.家で過ごす時間が増え、前から気になっていた頭皮ケアにチャレンジしたいです。何をすればいいですか?
A.専用アイテムを使って、頭皮をしっかりマッサージ。めざすは青白い頭皮です
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頭皮マッサージで血行改善、水分を与えて青白い頭皮に
「なんとなく気になっていたという人も多い“頭皮ケア”というキーワード。コロナ禍の自粛生活で、ゆったりとした時間を使って自分が気になっていた部分をケアするには絶好のチャンスです。美容院にもなかなか行けないこの時期だからこそ、僕自身もこれを機会に自宅での頭皮ケアは、今まで以上に丁寧に行っています。
美髪というと髪の毛をトリートメントしてあげることばかり連想しがちですが、とても大切なことは根っこである頭皮を日ごろからしっかりとケアしてあげること。土台が健康的になれば、そこから生えてくる髪も必然的に美しくなるもの。うねりやパサつきなどの髪の悩みは頭皮ケアによって少しづつ改善されるはずです。
まず自分の頭皮の色をチェックしてみてください。僕もそうでしたが、赤っぽくなっている人が多いはず。それはストレスや紫外線、ヘアカラーなどの化学薬品などで炎症を起こしている人に多いパターンです。頭皮の色は透き通って青白いのがいちばん健康的なので、頭皮ケアで青白くなることを目標にがんばってみましょう。
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ただ毎日特別なことを続けようとすると、どうしても面倒くさく思いがち。僕の場合はシャンプーやスクラブを使いながら、簡単なマッサージをしています。こめかみの部分に5本の指の腹をあてて、大きく円を描くように気持ちいいくらいの強さでしばらくマッサージするだけ。頭皮専用のブラシも出ているので、それを使うのもおすすめです。毎日続けることで頭皮の血行がよくなって、頭がすっきりと軽くなります。ついでに首回りのリンパを流してあげることで、肩こりの悩みまで改善されました。
お風呂から出てタオルドライを済ませたら、美容液やトニックを頭皮に塗って少しの間なじませてから乾かすだけ。頭皮に水分を与えてあげることで、瑞々しく青白い頭皮に少しずつ変わっていきます。
忘れてはいけない頭皮ケアのもう一つのメリットは、しっかり顔までリフトアップされること。頭皮と顔は1枚の皮でつながっていることを忘れずに。頭皮がなんとなくだらっと緩んでいては、それが顔にまで影響してたるみの原因にも。頭皮をマッサージしてあげることで、キュッとリフトアップして小顔になれるという喜びを味わってしまったら、もう自然と欠かさず毎日できることは間違いなしです」
次に大出剛士さんが毎日愛用している頭皮ケアをご紹介。
リフトアップもかなう、頭皮ケアにおすすめのアイテム4選
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デプス フォー シェア スカルプ マッサージ クレンジング、同トリートメント、同スカルプ ケア エッセンス
スキンケアで人気のアルビオンと、医薬品ベンチャー企業のナノキャリアが共同開発したスカルプケアブランド。こちらのシリーズは男女兼用で、パートナーとシェアできる。“スカルプケアもスキンケア”という発想から、必要な美容成分を効かせたい場所に届けてくれる独自の技術で、頭皮を健やかな状態に。
■大出剛士さんのおすすめポイント
頭皮ケアにありがちな独特なスースーするようなこともなく、とにかく気持ちよく毎日使い続けられることが魅力です。効果実感も早く、髪の1本1本に根元からコシが出てしっかりしてくるのを感じます。またベルガモットの華やかな香りも濃厚で、シャンプーしている間も癒されるのもポイントです。頭皮に悩みを持っているパートナーへのギフトやカップルでシェアするのにもぜひ!
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サボン ヘッドスクラブ
サボン製品としてとして人気の高い、ミネラルが豊富に含まれた死海の塩(海塩:洗浄補助)を使用したスクラブの頭皮用が登場。3つのボタニカルオイルもたっぷり配合されているので、頭皮と髪に潤いを与え、乾燥ダメージからも守ってくれる。週に2回程度シャンプー前に使用。
■大出剛士さんのおすすめポイント
サボンといえばボディスクラブが代名詞ですが、これはその頭皮用として登場。スクラブと聞くとジャリジャリといていて頭皮を傷つけてしまうのでは? というイメージですが、これはゼリー状で頭皮に密着してくれるので心配なし。これを頭皮につけてマッサージして2~3分おいてから流すだけで、すっきりと気持ちもリセットできたような気持ちよさが味わえます。
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メルヴィータ インディゴオイル プレオイル シャイン&スカルプ、同シャンプー、同コンディショナー
昔から解毒や解熱に使われていて、デトックス力に優れたインディゴ(タデ藍)を独自製法でオイル化して配合したヘアケアシリーズ。シャンプー前にプレオイルで不要な皮脂や汚れを浮かして敏感になった地肌をケアすることで、血流促進や頭皮環境にアプローチできる。
■大出剛士さんのおススメポイント
インディゴというとどうしてもデニム素材=藍色を想像してしまいますが、これは真っ赤なので最初驚きました。これはインディゴの粉がオイル化したときに自然と変化する、天然の色だそう。最初は半信半疑で使い始めましたが、その効果にびっくり。髪のうねりがおさまって、とにかく素直な髪になってスタイリングしやすくなったのです。褪色を抑えてツヤが出るのでヘアカラーをしている人にもおすすめです。
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ヘア&スキン キメア スカルプディープホイップ、同スカルプリバイタライジングセラム
28日間で生まれ変わる地肌のターンオーバーに着目し、スキンケアとヘアケアの研究開発者が25年の歳月をかけて共同開発した独自成分「セラーゲン」を配合したシリーズ。ハリのある健やかな地肌に導き、本来の素直な髪をめざせる。全5品。
■大出剛士さんのおすすめポイント
ラインアップの中でも、とくに地肌に着目したこの2品を愛用しています。スカルプディープホイップは地肌のためのクレンジングシャンプーで、濃密な泡が毛穴の汚れまですっきりと取り除いてくれます。スカルプリバイタライジングセラムは、タオルドライ後に使用するトリートメントで、使い続けるうちに青白い透明感のある頭皮に変わってきました。
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PROFILE
- 大出剛士(オオデツヨシ)
- 大学卒業後、ファッション&ビューティ担当として数多くの女性ファッション誌編集や人気ヘアサロンPRなどを経験。海外モード誌副編集長などを経て、美容業界紙編集長に就任。現在はフリーランスディレクター&エディターとして、ファッションやビューティ分野を中心に活動中。
【特集】傷んだ髪もこころもすこやかに。ヘアケア特集
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じめっとした梅雨や、日差しが強い夏は、髪の毛が広がったりパサついたりと、なかなか思い通りにきまらないもの。そんなこれからの季節は、いつものヘアケアを見直してみませんか? なかでもうるっとツヤっとした髪の毛になりたいなら、トリートメントに注目。自宅でできるデイリーケアからサロンプログラムまで、髪のプロが愛用するプロダクトやケア方法をご紹介。こころも髪もすこやかに美しく、夏をむかえましょう。
PHOTO/AYUMI OSAKI WRITING/TSUYOSHI ODE