【人気のコスメOEMメーカーのおすすめ10社】化粧品開発コンサルタントに聞いた失敗しない選び方も!

スキンケアやメイクアップなどの委託製造を行うコスメOEMメーカー。OEMにまつわる情報は限定的なことから、化粧品開発をする上で会社選びに迷っている人も多いのでは? そこで今回は、人気のOEMメーカー10社をピックアップ。化粧品コンサル会社の「ELATE COSME WORKS」赤星さんに聞いたOEMメーカーの選び方、費用感、商品化の流れもご紹介。大手化粧品メーカーに勤めていた、OEMの専門家が答えてくれたQ&Aも参考にしてみて。

更新日:2023/02/01

お話を聞いたのは・・・

化粧品開発コンサルタント 赤星恵美子さん

化粧品業界歴20年。大手化粧品メーカー、オーガニック化粧品メーカーで企画・開発等様々な職種を経験。現在はELATE COSME WORKS代表として、企業向け化粧品開発のサポートや、美容メディアの記事監修、化粧品の成分解析などを行っている。

1.オリジナルコスメ製造にはOEMと自社生産どちらがいい?

オリジナルコスメを製造するにあたって、OEMと自社生産のいったいどちらを選択すべきなのか、悩んでいる人もいるのでは? まずは、OEMメーカーへの委託と自社生産のメリット、デメリットをまとめてご紹介。それぞれの特徴を理解して、オリジナルコスメ開発に役立てて。

1-1.OEMでオリジナルコスメを製造するメリット

OEMメーカーに製造を委託するメリットは大きく分けて、「コスト」「在庫管理」「経営資源」の3つに分類できる。企業によって販売戦略や予算、設備など異なるため、自社のコスメ開発に適しているか見極めてみて。

初期投資のコスト削減

オリジナルでコスメを製造するにあたって、いちばんコストがかかるのは初期費用。建物や設備など、工場を立ち上げるには相応のコストや時間がかかる。薬機法(旧薬事法)の観点から、工場の床や天井の素材、密閉性、換気性など制限がいくつも存在する。

また、初期費用だけでなく維持費、従業員と専任の資格者の人件費など、固定費も発生する。自社生産の場合は化粧品製造業や化粧品製造販売業の許可を取得する必要があり、県の薬事機動班の実地調査も受けなければならない。

OEMメーカーに委託すれば、複雑な手続きを踏まずに、初期費用を大幅に下げて委託費のみで手軽に始めることが可能に。化粧品ビジネスへの新規参入を考えている人や、段階的に生産を増やしていきたい人に適している。

在庫リスクの低減

コスメOEMメーカーの最小ロットは、1000個以上のケースもあり、小ロットでの対応が難しい場合もある。最初から大きいロットで委託すると、在庫を抱えるリスクが発生してしまうことに。初めてコスメを製造する人や、キャンペーンの特典として新作化粧品を製造したい企業は、小ロットでの生産に柔軟な体制が整っているコスメOEMメーカーを探そう。

ただし、50個や100個など、小ロットで対応してもらえても、一個あたりの製造単価が非常に高くなり、収益率が低くなってしまうことには注意が必要。小ロットでの発注は、テストマーケティングなどの販売を目的としない場合にのみ検討するとよい。また、化粧品の在庫管理や入出荷業務を行うには、化粧品製造業許可が必要になることを把握しておこう。

販売業務に専念可能

製造だけでなく、企画やマーケティング、顧客対応、販売など、コスメに関する業務は多い。自社生産をする場合、設備投資や人員確保が負担になり、販売業務に注力できなくなってしまうこともある。

OEMメーカーに委託することで、製造にかかる経営資源を販売業務に回すことができる。また、OEMメーカーはターゲットが求める商品の動向を把握していたり、専門家としての技術ノウハウを蓄積していたりするので、自社生産するよりも高品質な商品を開発できる場合も。

OEMメーカーは全成分のノウハウを提供してくれることが多いが、成分の具体的な割合は企業秘密になっている場合もあるので注意しよう。

1-2.OEMでオリジナルコスメを製造するデメリット

OEMメーカーに製造を委託する主なデメリットは、「自社技術」「収益」「競合」の3つ。それぞれにOEMをすることで生じる負担がある。企業によって販売戦略や予算、設備などが異なるため、自社に合うかどうかをきちんと見極めよう。

自社技術の停滞

OEMメーカーに製造を委託する場合には、自社内での技術的なノウハウは蓄積されづらい。自社開発も視野に入れるなら、いつまで委託するかなどはある程度目処を考えておくのが理想。

また特別な技術を必要とする商品を生産する場合には、委託先を変更する必要があることも。新しい委託先に変更する際には、コンセプトや要望をイチから説明する必要がある場合もあり、時間とコストがかかることに注意しよう。

収益の低下

OEMメーカーに委託すると、製造費にマージンが乗るため、自社生産するよりも収益率は下がる。短期的な視点では初期費用が抑えられる一方で、長期的な視点ではOEMメーカーに製造を委託し続けると生産コストがかさんでしまうことも。また、生産工程やコストを全て把握できないので、細かく予算調整することは難しい。

なおOEMで収益を上げるためには、マーケティング戦略を綿密に立てることが重要になる。業績に大きく影響する要素のため、不安な人はマーケティングに強い企業を選ぶとよい。

委託先の競合化

OEMでは、ブランドの技術力をOEMメーカーに提供するケースもある。技術力や設備がいくら培われても、委託先が競合先になることはない。しかし、規模の小さいOEMメーカーが製造を続けているうちにブランドの技術力を吸収し、販売のノウハウも獲得していくとなると、競合になりうる可能性が出てくる。

とはいえ基本的に製造を開始する前に誓約を結ぶので、技術的なノウハウが漏れることは考えにくい。実際にOEM業界で問題になっているケースはなく、過度に心配する必要はないと言える。

2.コスメOEMメーカーの選び方

コスメOEMメーカーを選ぶときのポイントは、「得意分野」「ロット数」「サポート範囲」の3つ。会社の目的に合う、最適なOEMメーカーを見つけよう。

2-1.得意分野から選ぶ

コスメといっても、スキンケアやヘアケアなど、多くの分類があるため、OEMメーカーにも得意分野や不得意分野が存在する。OEMメーカーのHPだけでは、情報量が少ないケースもあるため、電話で問い合わせたり展示会に足を運んだりするとよい。

とくに、小ロットに対応しているような規模の小さいOEMメーカーほど、得意な分野が限られていることが多い。過去に発注歴のあるメーカーには発注の相談をしやすいが、違う品目を次々と委託するのは必ずしも正解とは言えないことも。

取引実績があれば信頼があり管理も楽になるが、製品によっては得意なメーカーに頼む方がよいこともあるので、ほかのOEMメーカーを選択肢に入れることも検討してみて。

2-2.ロット数から選ぶ

OEMメーカーによって製造できるロット数は異なり、小ロットに対応していないメーカーもある。コスメの場合、小ロットで対応できたとしても、ケースやラベルなどの細かい箇所で融通が利かないこともある。

OEMメーカーによってはケースやラベルは他社に委託することもあるため、製造の全工程を行なっているか確認することが重要。一般的に1000個以下のロットでは、容器に印刷したり着色したりすることも難しいケースが多い。小ロットで製造できるかだけでなく、小ロットでどこまで製造できるかを意識しよう。

なお、メーカーのWebサイトに最低ロット数が記載されていない理由は、ブランドが希望する仕様が細かく異なり、最低ロット数も変化するため。最低ロット数が気になる場合には、実際に気になるOEMメーカーに相談してみて。

2-3.サポート範囲から選ぶ

製造や販売には法律やルールなどが関係してくるため、専門的な知識が不可欠。たとえばコスメ販売には薬機法が関わるので、記載できる表現かどうか判断したり、パッケージデザインの細かいルールに対応する必要がある。

トータルでサポートしてもらえるのが理想的だが、対応できるOEMメーカーは少ないのが現状とのこと。また、OEMメーカーはコスメ業界のトレンドや動向に敏感であることが多いので、情報力の優劣もサポート範囲に大きく関わる。


なおとくに重要なのは、品質管理体制とトラブル時の対応。品質管理が優れていても問題は生じてしまうので、トラブルを考慮したサポート体制、不良品の返品サービスがついているか否か、製品不良などが起こった際にどこまでサポートしてくれるのかなどを確認しよう。担当者のレスポンスの早さや質も重視して、2、3社並行して相談してみるのもおすすめ。

監修者のアドバイス

ELATE COSME WORKS代表 化粧品開発コンサルタント 赤星恵美子さん

化粧品の中身は小ロットで対応できても、容器が小ロットに対応できないメーカーも多いです。容器のロットに合わせて発注するか、自身で容器を持ち込んで製造してもらうのがベターと言えます。OEMメーカーと容器メーカーが繋がっている場合もあるが、気に入るデザインがなければ自分で探してくるのがよいでしょう。ただし、容器によっては化粧品が液漏れしたり、変質する場合があるので、事前にOEMメーカーにチェックしてもらう必要があります。

3.コスメOEMにかかる費用

コスメをOEMする際にかかる費用の注意すべきポイントは、費用の内訳とロットごとの費用感。会社の予算に合うOEMメーカーを見つけよう。

3-1.費用の内訳

コスメOEMにかかる主な費用の内訳は、試作やバルク(化粧品の中身)の製造、資材、バルクの充填、包装、輸送費となる。試作品の製造費は基本的にOEMメーカー負担だが、試作が多くなったり使用する原料が特殊で高価だったりする場合には、追加費用がかかることも。

コスメOEMで使用される主な資材は、容器、化粧箱、キャップの3点。メーカーによって異なるが、容器に印刷ができるのは1000ロットから、容器に着色が可能なのは3000ロットから程度になることは留意しよう。

遮光性のある化粧箱に入れた方が品質を保てたり高級感が出たりするが必ずしも必要ではない。安価に抑えたい場合は、化粧箱の代わりにシュリンクやシールにすることも可能。キャップにも種類があり、スクリューキャップ<ワンタッチキャップ<ポンプの順に費用がかかる。

工場のバルク充填機械に容器が適合するかどうかをテストし、適合しない場合は手作業で充填する必要があるので、充填費が高くなってしまうこともある。たとえば、化粧箱の組み立てが複雑だったり、セット商品が手作業になったりと、コストがかかりやすい。

梱包代や配送代は商品の見積もりに含まれていることも多いので、メーカーに確認してみて。

3-2.ロットごとの費用感

1個あたりの製造原価は、おおよそロット500個で1000円前後、1000個で700円前後、3000個で500円前後が相場観になってくる。品目や容器、容量、処方によって変わるので、あくまで目安程度に考えて。

金額については一概に言えないため、OEMメーカーも公には公表していないことがほとんど。どうしても費用感を確認したい場合は、詳細な仕様を決めた上で、OEMメーカーに直接問い合わせしてみよう。

監修者のアドバイス

ELATE COSME WORKS代表化粧品開発コンサルタント 赤星恵美子さん

化粧品の中身(バルク)は配合する成分によって幅があり、美容効果の高い原料や天然原料、香料は材料費が非常に高くなります。配分が少ない美容成分などは多少値段が上がる程度ですが、オーガニック化粧品のような天然原料をふんだんに使用するものだと大幅に値段が上がってしまうので要注意です。訴求ポイントに合わせた成分のみを配合することによって、バランスの取れたバルクが製造できます。

今月のピックアップメーカー(PR)

IL PONTE.

オーガニック由来の成分が特徴。肌に負担が少ないコスメ、ペット用品を幅広く展開している

「IL PONTE.」はスキンケア用品やシャンプーなど、コスメ開発を中心に行っているOEM/ODMメーカー。リンゴ幹細胞、アルガンオイルなど、オーガニック由来の成分にこだわっているので、ヴィーガンやオーガニック商品を製造したい企業にもぴったり。

製品の開発だけではなく、その後の販売まで手厚くサポートしてくれるのも信頼できるポイント。トラブル時の工場調査や倉庫会社の紹介、ECサイトの開設をサポートしてくれるので、初めて頼む企業、個人事業主も安心できる。

最近では、コスメだけではなく皮膚への負担を抑えたペット用品の開発も。ミスト状のシャンプーや洗い流さないシャンプーなど、ペットにとっても飼い主にとっても使い心地のよい製品開発を重視している。

4.人気のおすすめコスメOEMメーカー10社

ここでは、コスメのOEMメーカー10社をご紹介。知名度の高いメーカーを紹介するので、オリジナルコスメの製造を検討している人はぜひチェックしてみて。

株式会社東洋新薬

業界をリードする高度な製造管理、品質管理体制

業界屈指の技術力を誇り、化粧品などの商品をワンストップで開発するODM/OEMメーカーの東洋新薬。

ワンストップで製造できることから、統一したコンセプトで企画立案ができ、商品開発から商品の販売までをスピーディーに実現可能。業界トップクラスの製造設備で幅広い商品、デザインに対応できるため、希望に沿ったオリジナルコスメをオーダーできる。

身体の内側と外側の両面から「健康」と「美」をサポートする素材を自社開発し、特徴素材を軸としたコスメの商品化が可能なため、競合と差別化できる商品開発に期待が持てる。

ホシケミカルズ株式会社

薬機法についてのアドバイスも。専門スタッフが多方面からトータルサポート

ホシケミカルズは、オリジナルアイテムをゼロから企画、開発、製造する化粧品などの提案型ODM/OEMメーカー。

原料商社として創業したため、さまざまなルートから安全かつ良質な原料の調達が可能。スキンケアや医薬部外品、ヘアケア、メイクアップ、ボディケアと、幅広いジャンルの製品の製造に対応している。

取引社数700をこえる豊富な実績とノウハウで、マーケティング的視点を取り入れた高品質な商品作りを、開発面からアシスト。容器製造、パッケージデザイン、薬機法対応、販売戦略に至るまでトータルサポートしてくれる。

エア・ウォーター・ゾル株式会社

消防法上危険物に該当する商品でも製造可能

エアゾール事業で培ってきた開発処方のデータベースをもとに、液体化粧品からエアゾール化粧品まで、幅広い品目の製造ができる。

オイルリッチクレンジングやシリコン系UVミルクなど、危険物処方が必要な商品にも対応している。

生産拠点が全国に3カ所あり、小ロットから大ロットまで対応可能な生産供給システムを確立。HPでは、オンライン上でのWEB展示会ページも公開している。

コスメシューティカル株式会社

ヒト幹細胞培養液専門のOEMメーカー。希少性の高いコスメを開発

コスメシューティカルは、化粧品成分として注目を浴びるヒト幹細胞培養液を専門とし、希少性を訴求する製品を開発しているOEMメーカー。

ヒト幹細胞培養液のほかにも、ユニークで機能性の高い原料を配合した商品の開発が可能。他社と差別化できるコスメ作りの心強い味方になってくれる。

社内にクリエイティブチームが存在するので、ブランドの立ち上げの際にはロゴデザインやパッケージ、容器のデザインまでトータルで提案。また、自社内で研究開発ができる強みを活かし、オリジナルコスメは最小500個から製造も発注できる。

フェイスラボ株式会社

柔軟、迅速、確実な体制で製品・ブランドの実現を全力サポート

あらゆる要望に対応できる豊富な製品を開発し、コスメから医薬部外品、健康食品まで幅広く製造できるOEMメーカーのフェイスラボ。とくに、得意分野であるスキンケア製品を開発したいと考えているならチェックしてみて。

バルク製造から仕上げ工程まで一貫した生産ラインを整備し、化粧品は基本的に3000本から発注可能。ロット数量に応じて柔軟に対応しているので、希望通りの発注ができるかは担当者に確認しよう。

海外に輸出を考えている人向けに、各国の規制に配慮した処方設計から通関手続きのサポート、書類作成まで対応するサービスもある。

株式会社コスメテックジャパン

創業1885年。歴史と信頼のある化粧品業界の先駆け

コスメテックジャパンは、製品を製造するだけでなく付加価値の高いコスメを提案するOEM/ODMメーカー。

専門デザイナーが、製品クリエイティブから店頭什器、広告、WEBまでデザインを対応。広報としてのキャンペーン方法や薬機法を踏まえた表現など、売れ続ける商品を作るために全力で支える。

商品完成後も、商品の特長や肌への効果など、販売をする上で重要なことについての説明会を実施。英語や中国語に堪能な国際スタッフも常駐しているので、グローバルにビジネスを展開したい場合にもスムーズな対応が期待できる。

株式会社セントラルコーポレーション

わずか100個からの小ロットで製造でき初期投資を最小限に抑えられる

セントラル・コーポレーションは、リフティング化粧品やエイジングケア化粧品を得意とし、スキンケアやヘアケア製品など幅広い製品に対応しているOEMメーカー。

ロット100個からだと既存バルクを小分けして製造するのが一般的だが、専用のオリジナルブレンドで製造している。

小ロットのOEMサービスでは、製造原価を最終製品の希望小売価格の約20%以内に設定。20個売れれば損はしないので、リスクはきわめて少ないと言える。ヒット商品を生み出すためのテストマーケティングとして製造するのにもってこい。

株式会社トキワ

400以上の特許を持ち、処方と容器の同時開発が可能

トキワは、処方部門と容器部門が同時に開発することで、製造から納品までワンストップでの提供を実現しているOEMメーカー。

オリジナル生産設備を内製し、難度の高い製品も効率よく量産。独自開発の処方、容器を提案し、複雑なカスタマイズ商品まで、企画に沿った商品の製造をサポートする。

厳しい品質管理基準やGMPに準拠した生産管理体制を持ち、ハイクラスな品質をキープ。品質の高さだけでなく、納期遵守や信頼できるサービスの提供によりクライアントの満足度を高めている。

株式会社東洋発酵

発酵技術を極めて独自の機能性素材を実現

発酵をベースとした新素材を開発し、高機能、高付加価値のコスメを開発しているOEMメーカーの東洋発酵。

コスメ開発に必要な高性能な設備機器を多数保有しているのも強み。「セラビオ(R)」をはじめとするオリジナル原料を7種類開発し、独自商品の製造に力を入れている。

数多くの試験、検査、原料、加工メーカーの工場視察など、徹底的に品質管理にこだわる真摯な姿勢も好印象。さらに開発段階では外部試験機関で毒性試験を実施し、化学的根拠に基づいた安全保証も行なっている。

株式会社美粧ケミカル

年間試作を1000以上こなし日々成長続ける研究体制

100年以上の歴史がある美粧ケミカルは、創業以来ずっとコスメOEM一筋のメーカー。

長年蓄積してきたデータと老舗原料メーカーの協力により、化粧品製造、開発をサポート。スキンケアを得意とし、ヘアケア、フレグランス、ボディケアなど幅広い商品に対応している。

コミュニケーションを重ねながらアイデアを実現できる体制を整えていて、クライアントの企画通りに製造するだけでなく、長年の経験から培ったノウハウを組み込んで提案してくれる。

5.コスメ商品化までの流れ

コスメの商品化をめざしたいけど、どんな流れでコスメ商品化を進めればいい? そんな悩みを持つ人のために、OEMの専門家監修の商品化の流れを解説。今回紹介するコスメ商品化の流れは、次の7つのステップ。

1. 製品企画書の決定
2. 試作品の製作
3. 安定性試験の実施
4. 製品仕様の決定
5. 見積もり/契約
6.薬機法の確認
7.製造/納品

それぞれのステップごとに、コスメ商品化の流れの詳細をチェックしてみて。

1. 製品企画書の決定

OEMメーカーとの打ち合わせを重ね、具体的なイメージが固まってきたら製品企画書を作成しよう。製品企画書には、商品イメージや商品名、商品コンセプト、ターゲット層、訴求内容、販売価格、発売時期、販売戦略などを記載する。

どんな製品が売れて、どんな成分を配合するのがいいかわからないことがあれば、OEMメーカーに質問しながら作成してみて。

2. 試作品の製作

具体的な製品企画が固まれば、コスメOEMメーカーに試作品の製造を依頼しよう。試作の製造期間は約2週間~1カ月で、完成次第評価を行い改良点や希望をメーカーに伝える。理想に近づけるためには改良を2~3回繰り返し、妥協点を残さないことが大切。

また、試作品を製造する上では使用感のイメージを共有することがとくに難しい。希望する使用感が他社製品にあれば、ベンチマークすることでイメージを共有しやすく開発スピードが上がる。製造が開始したあとの仕様変更は、大幅に納期が遅れたりコストがかかってしまったりするため注意しよう。

3. 安定性試験の実施

試作品を製造した後は、安定性試験を実施する必要がある。安定性試験とは、一定の条件下で長期的に保存が可能なのか、物性や品質に変化がないかなどを調査する試験。

安定性試験を行うのは、最適な条件下で未開封の商品が3年間で変質を起こしてしまう場合、薬機法に従うと製造年月日や使用期限を表示する必要があるから。オリジナルコスメを開発する上で安定性試験の実施は必須であり、開発期間の中でも長期的なものになる。

4. 製品仕様の決定

安定性試験の実施が無事終わると、商品化はほぼ決定のフェーズ。どんな容器にするのか、どんな化粧箱にするのかなどのデザイン面での製品仕様を決定していく。

ただし、ロット数や予算によっては、希望通りの容器や着色が難しいことがあるので事前に打ち合わせしよう。現実的に可能な範囲でOEMメーカーと打ち合わせることで、製品仕様を決めていく。併せて資材や原料の発注、成分分析のスケジュールも確認してみて。

5. 見積もり/契約

製品の仕様が決定すると、OEMメーカーに見積もりを依頼する段階になる。見積もりで大切なのは、いくつかのロットごとに見積もりを出してもらうこと。ロットごとに価格が異なるため、20000ロットを希望している場合でも、15000ロットや25000ロットなど希望ロット周辺の見積もりを出すことで、利益が最も見込める試算を出してもらえる。

見積もりに問題がなければ、発注書の発行と契約を行い、支払いに進む。基本的には前払いのケースが多い。この時点で納品までのスケジュールを組み、商品化への準備を進めよう。

6.薬機法の確認

商品の容器やパッケージだけでなく、ラベルに記載された効能効果や成分表現などに関しても、薬機法に違反していないかチェックしなければならない。

化粧品の広告における虚偽・誇大表示が薬機法で違反と判断されると、以前までは最高200万円の罰金が課されていたが、薬機法が改正され売上の4.5%が追徴金として課されることになっている。

品質のよい商品が完成しても法観点も考慮する必要があるので、薬機法についてノウハウがあるOEMメーカーを選ぶことも重要になる。

7.製造/納品

仕様を決定した商品を製造し、指定の場所まで納品されれば取引が完了する。商品の納品先は基本的に1カ所なケースも多く、複数カ所に納品したい場合は相談が必要な場合も。

納品後のアフターフォローを行っているOEMメーカーの中には、販促用のPOPの作成や今後のコスメ業界の勉強会などを催しているところもあるので、必要に応じて活用しよう。

6.OZmall読者の疑問を解決!コスメOEMに関するQ&A

ELATE COSME WORKS代表・赤星恵美子さんが、コスメOEMについての疑問にお答え。

コスメをOEMで製造すると品質は下がる?

コスメをOEMで製造したからといって、品質が下がることはありません。ただし、OEMメーカーそれぞれに得意や不得意分野があるので、開発したいコスメに強みのあるOEMメーカーを選ぶ必要があります。

普段目にする多くの商品では、最終的なブランドの名前しか見ないだけで、ラベルの製造元を見るとOEMメーカーが製造していることが多いです。大手のコスメブランドもOEMで製造しており、OEMだからと言って一概に品質が下がるということはないので安心してください。

コスメを製造するのに認可は必要?

コスメを製造するのに必要な認可は、主に「製造販売業」「製造業」の2点です。コスメを市場に出荷するための化粧品製造販売業許可が必要になるのは、自社で企画し生産を国内製造工場に委託して、自社の名前で化粧品を販売するケース。

特別な認可を受けずに販売できるのは、「製造販売業」を取得している会社が製造した商品を自社製品として販売する場合、もしくは「製造販売業」を取得している会社にOEMを委託する場合となる。

ただしOEMを委託する際は、商品の裏面にOEMメーカーの会社名が製造元として記載される。どうしても製造販売元を知られたくない場合は、製造販売業だけを取得しよう。製造販売業は、事務所の設置、規定の書類、実地調査、人的用件をクリアできれば許可を取ることができる。さらに「製造販売業」は5年ごとの更新が必要になるため、取得するだけでなく更新も忘れないで。

コスメを製造するには化粧品製造業許可が必要で、製造には包装や表示、保管も含まれている。化粧品製造業には2つの区分があり、製造したい品目に応じて区分の認可を取得する必要がある。

初心者でもOEMメーカーに取り合ってもらえる?

無計画に問い合わせをするのではなく、ある程度の企画書を作った段階で相談してみて。品目や希望ロット数、予算、配合成分、販売ルートなど具体的に説明ができれば、建設的な相談ができるはず。

オフラインでOEMメーカーを発見、相談したいなら、招待状を事前に請求すれば誰でも参加できる「化粧品展示会」に参加するのがおすすめ。さまざまなブランドやOEMメーカーが集まるので、関係値を作るには最適な手段といえる。実際にメーカーの技術を目にすることができ、テクスチャなど体感しなければわからないことも確認できるので、ぜひ足を運んでみて。

この記事に登場した監修者

ELATE COSME WORKS代表 化粧品開発コンサルタント 赤星恵美子さん

株式会社カネボウ化粧品に6年勤務し、結婚後にポーラ化成工業株式会社に転職。2社では、主に医薬部外品の主剤分析、クレーム品や製造トラブルに関わる調査分析業務に携わる。

その後、アロマ・オーガニックコスメのOEM製造会社にて新規化粧品事業の立ち上げに携わり、化粧品製造販売業許可、化粧品製造業許可を5カ月で取得。自社ブランドおよび企業向けの商品開発、コンサルティング営業、製造オペレーション構築、オーガニックコスメの処方開発に携わる。

実績として、有名アパレルブランドのノベルティコスメや、ヘアケア製品、アロマ製品、スキンケアブランド、メンズコスメなど多数。コンセプトに沿って洗練されたパッケージデザインにも気を配っている。

今回の記事では、コスメOEMメーカーの選び方からOEM業界の事情まで、幅広く監修。OEM業界に携わってきた経験から、化粧品開発にまつわる基礎知識をわかりやすく伝えている。

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※記事は2023年2月1日(水)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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