ファイバーマットレスとは?おすすめ10選と選び方のポイントを解説

マットレスの購入を考えている人のなかには「ファイバーマットレス」が気になっている人も多いはず。しかし、商品の種類の多さにどれを選べばいいのかわからないと悩んでしまうことも。今回は、編集部が選ぶおすすめのファイバーマットレス10選をご紹介。さらに、選び方のポイントや、お手入れ、寿命などの疑問も解決する。自分に合ったマットレスを選ぶ参考にしてみて。

更新日:2023/11/28

今回お話を聞いたのは・・・

睡眠セラピスト 松本美栄(まつもとみえ)さん

睡眠デトックス・姿勢美矯正サロン「プロスパービューティー」オーナー。一般社団法人 濃縮睡眠協会 代表理事。自らの実体験をもとに、疲れを解消し日中のパフォーマンスを上げる睡眠法の研究をはじめ睡眠の効率を極限まで高めるメソッド「濃縮睡眠R」を開発。経営者や士業など、多忙を極めるビジネスパーソンやアスリートなどの間で評判になる。「睡眠の変化から人生の豊かさをより感じられる人を増やす」ことを目標にサロンでの施術・カウンセリングや座学の提供のほか、メディアへの出演も行っており、これまでに延べ6000人以上の睡眠に関する悩みを解決。著書に、「誰でも疲れない体が手に入る 濃縮睡眠メソッド」(かんき出版)、「パフォーマンスを劇的に変える!快眠習慣」(自由国民社)がある。

睡眠デトックス・姿勢美矯正サロン プロスパービューティー ウェブサイト
一般社団法人濃縮睡眠協会 ウェブサイト

1. ファイバーマットレスとは?

ファイバーマットレスとは、樹脂で作られたファイバー素材を使ったマットレスのこと。ファイバー素材は、ポリエチレンやポリエステルを、釣り糸を作るように細く長く固めて作られる。

通気性がよく、丸洗い可能なのが特徴的。お手入れがしやすく、清潔さを保てるのも嬉しい。

ポリエチレン製の特徴

ポリエチレン製は、ポリエステル製に比べて寝返りを打ったときのきしみ音が小さいのが特徴。しかし、熱に弱い一面があるので、布団乾燥機や電気毛布の使用には注意して。

ポリエステル製の特徴

ポリエステル製は、ミシミシというきしみ音が気になりやすい。耐熱性に関してはポリエステル製のほうが高いとされているが、素材や製法によって耐熱温度は異なってくる。購入する際には、それぞれのメーカーによる表示を確認しておこう。

専門家のアドバイス

睡眠セラピスト 松本美栄

ポリエチレン製、ポリエステル製は熱に弱いですが、一般的に電気毛布やシャワーで使う温度(50℃程度まで)であれば問題なく使用できます。

2. ファイバーマットレスのメリット、デメリット

メリット

ファイバーマットレスの大きなメリットは、通気性のよさ。ファイバー素材同士の間に空洞が多く、空気の通り道をしっかりと確保できる。夏場でも湿気を逃せるため、暑さによる寝苦しさを感じにくい。

また、コイルマットレスやウレタンマットレスが上に向けてのみ反発するのに対して、ファイバーマットレスは斜めにも反発する。そのため、体圧分散性が高まって寝返りを打ちやすい傾向がある。さらに、丸ごと水洗いが可能で、軽い素材のため掃除やお手入れもラクラク。

デメリット

一方で、ファイバー素材は高温に弱いというデメリットがある。ポリエステル製は、ポリエチレン製よりは耐熱性があると言われているものの、ほかの素材のマットレスに比べると耐熱性は劣ってしまう。熱製品を使いたいときには、取扱説明書や使用方法をよく見て安全に使用しよう。

また、ファイバーマットレスは基本的に硬めの寝心地で、耐久性が低くへたりやすい。人によっては強い底付きを感じる場合も。通気性がよい分、子供と寝るときのおねしょ対策や、寒さ対策が必要になる点も頭に入れておこう。

3. 【ひと目でわかる】ファイバーとウレタンの簡単比較

ファイバーマットレスは、水洗い可能、軽い、通気性がよいという特徴がある。長く使用しても硬さが変わりにくいため、購入時の寝心地を維持したい人や、お手入れの楽さを重視する人には、ファイバーマットレスがぴったり。

対して、ウレタンマットレスは、ファイバーマットレスよりもフィット感があり、体圧分散性が高いのが特徴。価格の幅も広いため、コスパ重視の人や、寝心地重視の人はウレタンマットレスがおすすめ。

4. ファイバーマットレスの選び方

底付きを感じない厚さを選ぶ

快適に眠るためには、ある程度の厚さが必要。マットレス1枚で使用する場合、7cm以上のものを選ぶのがおすすめ。7cm未満のものは、底付き感が出ないようマットレストッパーと一緒に使おう。

また、自分の体重や体格によっても寝心地が変わってくる。体重が40kgなら厚さは3cm、60kgの場合は厚さ5cmが必要最低限の厚さと覚えておこう。

3つ折りか1枚ものか

マットレスを選ぶときは3つ折りか1枚ものかも重要な項目。3つ折りタイプは折り畳みができ、収納や持ち運びがラクラク。お手入れも行いやすく、陰干しなどもサッと行える。

一方、1枚ものに比べて耐久性が低いため、折り目の部分に底付き感が出やすいのがデメリット。また、体圧がかかりやすい部分からへたってきてしまいやすい。中材を入れ替えられるタイプを選べば、底付き感を軽減できる。寝心地を重視するか、お手入れの楽さを重視するか、自分の条件と照らし合わせて選んでみて。

好みの硬さかどうか

ファイバーマットレスは硬さが特徴的なマットレス。しかし、いざ寝てみると「思っていたより硬かった」と感じることも。

製品によっては、3つ折りタイプで肩、腰、足ごとに硬さを選べるものもある。硬すぎる点が心配な場合は、硬さを調節できる商品を選ぶのがおすすめ。

熱への耐性があるかどうか

ファイバー素材にはポリエステル製とポリエチレン製があり、ポリエステル製のほうが熱に強い。しかし、電気毛布や湯たんぽ、布団乾燥機が使えるかどうかは、ポリエステル製でも製品ごとに違いがある。商品説明や取り扱い欄をチェックして、熱への耐性を確認しておこう。

どうしても高温の電気毛布や布団乾燥機を使用したい場合は、ほかの素材のマットレスも検討してみて。無理に使用して事故が起こらないよう注意しよう。

5. 編集部おすすめファイバーマットレス10選

アイリスオーヤマ

エアリー 厚さ9cm HG90-S

29800円

3次元スプリング構造。従来のマットレスより2倍近いクッションを使用

体圧分散性に優れた「エアロキューブ(R)」の3次元スプリング構造が特徴。従来のマットレスに比べて約1.7倍のクッション材を使用しており、身体をしっかりと包み込む柔らかさ。

抗菌防臭加工と制菌加工が施されていて、清潔な状態をキープしやすい。チューブ状繊維のため、繊維くずが出ず、ごみを餌に増殖するダニも発生しにくい。

カバーは大きく開くファスナー式。両面仕様で、表は柔らかな手触りのニット生地を、裏は湿気や熱を逃がしやすいメッシュ生地を採用。季節に合わせて使い分けられるので、一年中快適に眠れそう。

エアウィーヴ

エアウィーヴ スマート Z01

77000円

快適な睡眠をサポートする独自の素材「エアファイバー」

ベッドフレームはもちろん、床や畳に直接敷けるのが特徴。寝返りのしやすさや体圧分散性にこだわって作られたエアウィーヴ独自素材「エアファイバー」を採用している。

使わないときはコンパクトに収納できるため、部屋を広く使いたい人や来客用のマットレスを探している人向き。重量は9kgと軽くはないので、高さのあるベッドに設置する際は注意して。

ポリエチレン樹脂でできており、汚れたときは中までシャワーで洗えるのが大きな魅力。カバーも取り外して洗濯機で丸洗いできるため、いつでも清潔に使用していける。

lafuture

SLEEPSLEEP 洗える高反発マットレス

11800円

通気性抜群のエアスリープ素材で、夏も快適に眠れる

通気性抜群のエアスリープ素材を使用。夏は涼しく冬は温かい素材で、一年中気持ちよく眠れる。反発力が高く、腰痛や背中の痛みを軽減できるのも嬉しいポイント。

頭、腰、脚の各ブロックは取り外し可能。汚れたとこだけ外して洗えるのは、3つ折りマットレスならでは。カバー類の取り外しも簡単で、お手入れの手間がかからない。

腰部分の密度が違う2タイプがあり、年齢や好みに合わせて選べる。5~18歳ごろの成長期には、腰部分をよりしっかり支えられる「成長サポート」タイプがおすすめ。

エアウィーヴ

エアウィーヴ01

71500円

横向き寝でも寝返りを打ちやすいよう調整。付属カバーは両面仕様

エアウィーヴの原点となるスタンダードモデル。肩の部分を柔らかく設計し、横向き寝でも寝返りが打ちやすいように調整されている。

付属のカバーは両面仕様。片方は通気性抜群のクール面、もう片方は保温性に優れたウォーム面で、季節や室温に合わせて使い分けられる。カバーはもちろん、マットレス本体もシャワーで洗える点も嬉しい。

マットレスを長持ちさせるために必要な、裏表上下左右の定期的なローテーションにも対応。へたりやすい部分を分散でき、長く愛用しやすい。

クレセント

K-P1パームマットレス

36999円

天日干しできる珍しいマットレス。カビやダニの発生を防ぎやすい

3つ折りタイプのマットレスで、両面使用が可能なリバーシブルタイプ。片面は伸縮性に優れたウレタン、もう片面は通気性抜群のメッシュ素材になっていて、好みや季節に合わせて使い分けできる。

頭、腰、脚部分はファスナー連結式で、パーツごとにひとつずつ分割可能。2階以上に移動させたいときや、高さのあるベッドに設置するときに便利。

マットレスには珍しく、天日干し可能なのも大きな特徴。湿気によるカビやダニの発生を防ぐため、こまめに日に当てて乾燥させよう。とはいえ、あまり長時間干すのはよくないので、1~2時間程度で回収して。

いーいんてりあ

ファインエアー 450 シングル【スタンダード】

19800円

丈夫で弾力がある次世代クッション材「エアーラッセル」使用

クッション性と耐久性を兼ね備えていて、快適な寝心地を長く楽しめる。体積の約95%が空気で出来ている次世代クッション材「エアーラッセル」を使用し、身体が沈み込まないよう工夫されている。

余計な湿気を逃がしやすいのも、エアーラッセルのメリット。立体の広い空間は空気の通り道が多く、熱や汗をしっかり発散。常に空気が循環するため、一晩中爽やかに眠れる。

中材はカバーから取り外せない仕様。汚れや臭いが気になるときは、カバーごとシャワーで水洗いして。洗濯後は、風通しがよく直射日光が当たらない場所にて自然乾燥させよう。

エアウィーヴ

エアウィーヴ S01

115500円

高い通気性と体圧分散性で夏も心地よく眠れる

エアウィーヴのベッドマットレスのなかでは、比較的リーズナブルな商品。エアウィーヴのオリジナル素材「エアファイバー」は通気性がよく、夏でも快適に使用できる。

体圧分散性にも優れていて、腰痛や身体の痛みが気になる人におすすめ。体重を押し返す力が強く、自然な寝返りをサポートする。硬さはどの部分も同じで、硬いマットレスが好きな人にも適している。

カバーはオープンファスナーで、汚れても簡単に取り外せる。中材も洗えるため、飲み物をこぼしたり子供のおねしょで汚れたりしてもサッとキレイにできる。

クレセント

EL-7100 エア高反発ハイブリッド

74499円

厚みのある新素材と高反発ウレタンで、優れた通気性を実現

高い機能性に利便性をプラスした高反発マットレス。表はポリエステル素材、裏はメッシュ素材なので、オールシーズン気持ちよく使える。

詰め物には厚みのある新素材「エアーEVA」と、高反発ウレタンを使用。体圧分散に優れた2重構造により抜群の通気性を実現しており、苦労せずカビ対策ができるのは嬉しい。

ファスナー連結構造で3つに切り離せ、移動や持ち運びがラクラク。ベッドはもちろん、フローリングや畳にも直接置けるなど、使い勝手がよいところも魅力。

エムール

ウルトラウォッシュマットレス

22000円

シャワーでまるごと洗える!汚れたところだけ分割も可能

衛生面が気になる人におすすめのまるごと洗えるマットレス。3つのパーツに分けられるので、汚れたところだけ洗える。水はけがよくて自然乾燥で乾くため、お手入れの手間もかからない。

マットレスの中材には、90%以上が空気の隙間でできた「3Dファイバー」を採用。睡眠中の熱や湿気を放出しつつ、カビの発生を予防できる。

頭、腰、脚の3ゾーンで硬さを変えていて、理想的な寝姿勢を保ちやすい工夫も。端まで寝返りしても斜めにならないよう両端が硬めに調整されているので、朝までストレスフリーに眠れるはず。

Air Job

サスペンションファイバーマットレス TJI-631s

8789円

敷き布団やマットレスの上に敷くだけで寝心地アップ

次世代クッション材「エアコンシート」を使用し、優れた体圧分散性を有している。敷き布団やマットレスの上に敷くだけで、気持ちのよい寝心地を実現する。

高いクッション性を持つ高反発立体構造によって、底つき感も軽減。体重がある人でも、寝起きに身体が痛くなりにくい。

通気性がよく、汗や湿気がこもりにくいのもポイント。水を通す素材のため、シャワーで水洗いが可能。表面には肌触りのいいメッシュ素材を配し、夏でも快適に使用できるように工夫している。

6. ファイバーマットレスのよくあるQ&A

Q. 寿命はどれくらい?

ファイバーマットレスの寿命は、製品によっても異なりますが3~7年と考えておくとよいでしょう。価格が安いものはへたりが早く、寿命は3年前後が目安になります。高価格のものであっても、10年以内に買い替えるのがおすすめです。

Q. お手入れ方法は?

ファイバーマットレスは、水洗いが可能です。季節の変わり目や臭いが気になったタイミングで、40度以下の水で洗いましょう。その後、室内でしっかり乾燥させて水分を飛ばしてください。

また、定期的に壁に立てかけて湿気を逃がしたり、部屋内の空気を入れ替えたりといった対策も効果的です。3つ折りの場合は、中材の場所を入れ替えればへたり対策になります。

Q. 処分方法は?

マットレスは「粗大ごみ」として処分するのが一般的ですが、ファイバーマットレスはハサミで細かく切って「燃えるごみ」として処分が可能です。地域ごとのルールに従って、適切に処分しましょう。

Q. ファイバーマットレスを高温下に晒したらどうなる?

ファイバーマットレスが高温下に晒された場合、本体が溶けて形状が変化してしまいます。ファイバーの硬さによって形を維持していますので、正しい形を保てなくなり、寝心地の悪い歪な形状になってしまうこともあります。変形しないよう温度管理には十分注意してください。

※記事は2023年11月28日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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