マットレスの処分方法8選!捨て方別の費用相場と注意点も解説

マットレスはサイズが大きく重いため、どう処分すべきか迷っている人も多いのでは。マットレスを処分する方法は複数あり、それぞれに長所、短所がある。この記事では、マットレスを処分する8つの方法と費用、捨てる際の注意点を紹介。マットレスの買い替えサインについても説明しているので、マットレスを処分するか迷っている人も参考にしてみて。

更新日:2023/08/15

今回お話を聞いたのは・・・

睡眠セラピスト 松本美栄(まつもとみえ)さん

睡眠デトックス・姿勢美矯正サロン「プロスパービューティー」オーナー。一般社団法人 濃縮睡眠協会 代表理事。自らの実体験をもとに、疲れを解消し日中のパフォーマンスを上げる睡眠法の研究をはじめ睡眠の効率を極限まで高めるメソッド「濃縮睡眠R」を開発。経営者や士業など、多忙を極めるビジネスパーソンやアスリートなどの間で評判になる。「睡眠の変化から人生の豊かさをより感じられる人を増やす」ことを目標にサロンでの施術・カウンセリングや座学の提供のほか、メディアへの出演も行っており、これまでに延べ6000人以上の睡眠に関する悩みを解決。著書に、「誰でも疲れない体が手に入る 濃縮睡眠メソッド」(かんき出版)、「パフォーマンスを劇的に変える!快眠習慣」(自由国民社)がある。

睡眠デトックス・姿勢美矯正サロン プロスパービューティー ウェブサイト
一般社団法人濃縮睡眠協会 ウェブサイト

1.自分に合った捨て方を見付けよう!マットレスの処分方法8選

ここでは、マットレスの主な処分方法と費用相場を紹介。マットレスの処分方法を知れば、処分費用を安く抑えたり、手間をかけずに処分したりできる。「ゴミとして捨てる」「業者に回収してもらう」「フリマアプリで売る」などさまざまな方法があるので、自分にいちばん合う方法を見付けてみよう。

1-1.細かく分解して家庭ゴミにだす【無料】

地域によって差はあるが、一般的にマットレスは「1辺が30cm角以内」であれば、家庭ゴミとして集積所にだせる。マットレスのサイズが30cm角以内になるようハサミやカッターで切り、ゴミ袋に入れて処分しよう。ファスナーの部分は不燃ゴミ扱いなので、切り取っておくのを忘れずに。

なお、自治体によっては「マットレス=事業ゴミや特殊ゴミ」とみなされ、30cm角以内に切っても回収してもらえないことがある。特に、コイルマットレスは回収できない地域が多いうえ、分解には非常に手間がかかる。時間を無駄にしないためにも、まずは住んでいる地域のルールを確認してみて。

1-2.ジモティーなど地域の掲示板サイトで譲る【無料】

地域掲示板サイトを使って、マットレスが欲しい人に譲るのもひとつの手。取引相手に直接引き取りに来てもらえば、送料や梱包費用などがかからず楽に処分できる。ブランドのマットレスや購入から日が浅いものなら売れる可能性もあるため、お得に処分したい場合は検討して。

地域掲示板サイトでのマットレス処分は、すぐに引き取り手が見つからないケースもあるため、サイト利用歴があり、処分まで時間がかかってもいい人におすすめ。また、個人間での取引になるので、トラブルに遭わないよう注意して利用しよう。

1-3.買い取り業者やリサイクルショップを利用する【無料】

ブランド品や未使用品なら、買い取り業者やリサイクルショップもおすすめ。出張査定してくれる業者なら気軽に利用でき、運び出しの手間もかからない。やり取りの手間も最小限に抑えられるため、なるべく安く楽に処分したい人向き。

一方で、買い取りの可否や価格は業者によって大きく違う。使用した寝具は需要自体が少なく、場合によっては回収費用を求められるケースも。ノーブランドのマットレスや使用済みのものはほとんど値段がつかないので、処分方法はその点も考慮して選ぼう。

1-4.ネットオークションやフリマアプリで売る【無料】

ネットオークションやフリマアプリの場合、うまく売れば収益が得られる。特に、ブランド品や未使用品、目立った傷みや汚れがない美品の場合、交渉しだいでは高額で売れるケースも。自分で価格設定ができる分、業者に売るより高い金額を得られつつ処分できるのが大きな魅力。

ただし、ネットオークションやフリマアプリでは、出品や交渉、梱包はすべて自力で行わなければならない。マットレスのような大型家具は送料が高額になるうえ、梱包の手間もかかるため要注意。なるべく手間をかけたくない場合は、梱包サービスがあるサイトやアプリを活用しよう。

1-5.新品購入時に引き取ってもらう【無料~5000円】

マットレスを買い替える際、購入店舗によっては古いものを引き取ってくれるところもある。新品を搬入してもらうタイミングで処分できるため、古いマットレスの置き場に困ったり、一時的にマットレスがなく困ったりしないのがメリット。インターネットでの購入や安売り店では対応してもらえない場合も少なくないので、マットレス購入時は引き取りサービスの有無を確認しよう。

購入店でのマットレス引き取り費用は、無料のところから5000円程度かかるところまで、店舗によってさまざま。また、多くの店では「購入商品と同種かつ同数」を引き取り条件に挙げている。必ずしもマットレス以外のものもまとめて引き取りしてもらえるわけではないので注意しよう。

1-6.自治体の粗大ゴミとして処分する【1000~2000円】

コイルの有無や地域にもよるが、マットレスは手数料を払えば粗大ゴミとして処分できる。まずは自治体の窓口に連絡し、処分費用や集荷場所、日時などを確認しよう。後はスーパーやコンビニで専用シールを購入し、マットレスを貼って所定の場所に捨てるだけなので、手間は少ない。

自治体によっては、指定のゴミ処理場へ直接持ち込みが可能な場合も。持ち込みによる処分費用は回収処分より安く、なかには無料で処分してくれる自治体もある。運び出し、積み込みなど労力がかかることを考えると、車を運転でき自力で搬入できる人向きの方法と言える。

1-7.引っ越し業者に引き取ってもらう【3000円~】

マットレスを処分する理由が引っ越しの場合、引っ越し業者の引き取りサービスを利用するのがおすすめ。引っ越し業者の多くは、不用品の引き取りサービスを用意している。なかには買い取りまで行っている引っ越し業者もあり、マットレスを含む不用品をまとめて処分したいときには重宝する処分方法。

注意点として、引っ越し業者の引き取りサービスは対応可能な品物に制限がある。家電リサイクル法対象の物品や、こまごまとした小物は引き取りNGのケースも。また、家具1点ごとに回収費用がかかる業者が多いため、処分したい物品数によっては、引き取り費用が高額になる可能性がある。業者ごとに対応可能な品目は変わるので、費用とともに確認しておくとよい。

1-8.不用品回収業者に依頼する【5000円~1万円程度】

できるだけ早く楽に処分したいなら、不用品回収業者を利用しよう。不用品回収業者なら希望の日時に回収してもらえるうえ、運び出しもすべてまかせられる。マットレスだけでなく、ほかの不用品もまとめて処分できる点も大きなメリット。

不用品の処分費用は回収業者によって差が大きいため、複数社から相見積もりを取るのがおすすめ。相場より明らかに安い業者は違法業者の可能性があり、思わぬトラブルに巻き込まれる可能性がある。特に、「無料で不用品を回収します」と宣伝しているところは注意しておこう。

2.どうやって切るの?マットレスの分解方法とは

ここでは、マットレスを自力で分解、処分する方法をマットレスの種類ごとに解説。分解の際には、ほこりを吸い込まないよう、マスクを着けて臨もう。マットレスの分解にはハサミやカッターといった道具が役立ち、ボルトクリッパーがあればより簡単に作業が行える。

マットレスは「特定適正処理困難物」にあたり、個人で分解するには大きな労力がかかる。中途半端に分解してしまうと売ったり運んだりするのが難しくなり、かえって処分に困る場合も。自信がない人は安易に分解しようとせず、ほかの方法を検討して。

2-1.ノンコイルマットレス

ノンコイルマットレスは、比較的分解しやすいマットレス。まずは、カッターでマットレスの表面を切り、覆っている布を取り除こう。クッションがでてきたらハサミやカッターで切る、手で引きちぎるなどして、1辺が30cm角以内になるよう小さくする。ファスナーは不燃ゴミのため、分別を忘れずに。

厚みがあるマットレスの場合、クッションの外側一周にカッターで切り込みを入れると剥がしやすくなる。ただし、角がホチキスで固定されているとキレイに剥がれないときがある。ホチキスを丁寧に取り除くか、マットレスを立てて下側に思い切り引っ張るなどして、力を込めつつ一気に剥がそう。

2-2.コイルマットレス

内部にばねが入っているコイルマットレス。分解は慣れている人でも時間がかかり、手間と労力が大きい。一日がかりになる可能性もあるため、時間と体力に余裕を持って作業を行おう。

まずは、カッターでマットレスに切り込みを一周入れ、クッション部分を端から剥がしてコイル部分を露出させる。ボンネルコイルの場合はボルトクリッパーなどでコイルを小さく切り、ポケットコイルは布に包まれているコイルを手作業でひとつずつ取りだそう。コイルは「燃やせないゴミ」や「小さな金属類」など自治体のルールに合わせて分別し、適切な方法で処分しよう。

2-3.ウォーターマットレス

ウォーターマットレスの場合、中の水を抜く処理が必要。風呂場など排水溝がある場所にマットレスを移動させ、カッターを入れて水抜きをしよう。すべての水が抜け切ったらマット部分を小さく切り、可燃ゴミや粗大ゴミとして処分する。マットレスのサイズにもよるが、完全に水が抜けるまで半日以上かかるため、水抜き作業は時間に余裕を持って臨もう。

中身が水ではなく、ジェル状の液体だった場合は自宅で処理できない。また、ウォーターマットレスには可燃ゴミとして処分できない素材が枠部分に使われているものも多い。通常のマットレスより重く移動も大変なので、不用品回収業者に依頼するのがおすすめ。

3.マットレスを捨てるときの注意点3つ

マットレスを処分するときは、どのような点に注意が必要なのか。主な注意点を3つを紹介。

3-1.処分にかかる手間と費用を比較する

マットレスの処分方法は複数あり、それぞれメリットとデメリットがある。なるべく費用をかけず処分したいと思っても、無料や安価な処分方法はそれだけ手間がかかりがち。手放せるまで時間がかかるケースも多いため、手間と費用のバランス考えて、自分に合った処分方法を選ぼう。

3-2.自治体のルールに反した捨て方はNG

マットレスの処分に関しては、自治体ごとにルールが異なる。多くの自治体ではゴミを11~15種類に分類しているが、なかにはかなり細かく決めているところも。粗大ゴミとして処分する際に必要な手数料も自治体によって違ってくるため、処分時には必ず自治体のホームページを確認しよう。

3-3.不用品回収業者は慎重に選ぼう

不用品回収業者は、「古物商許可」や「一般廃棄物収集運搬許可」の記載があるところを選ぶようにしよう。これらの記載は業者が自治体から許可を得ている証明であり、信頼できる業者を見分ける際に役立つ。記載がない場合は違法業者の可能性があるので、避けたほうがいい。

また、「値段が安すぎる」「ホームページに会社情報が載っていない」「ホームページが存在しない」といった業者にも注意が必要。処分したはずのマットレスが不法投棄されたり、見積もりよりも高い金額を請求されたりするリスクがあるため、一見よさそうに見えても注意して。

4.マットレスの寿命と買い替えサイン

どんなにいいマットレスでも、長く使っていると劣化してくる。ポケットコイルやボンネルコイルなどのコイルマットレスは、8~10年程度の寿命が一般的。見た目はキレイでも、マットレスの中央部が凹んでいたり、きしみ音が聞こえたりする場合は内部が劣化しているサイン。

ウレタンや樹脂素材でできたノンコイルマットレスの寿命はより短く、5~8年程度が買い替えの目安。マットレスの密度によって寿命に大きくバラつきがあり、なかには1年程度でヘタってしまう商品もあるので、メーカーの保証期間を確認して。寝付きが悪くなった、寝起きに腰痛や肩こりを感じやすくなったなど、寝心地に違和感を覚えた場合には新しいマットレスを検討しよう。

※記事は2023年8月15日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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