編集部が選んだMCTオイルおすすめ4選!効果や選び方、具体的なダイエット方法を管理栄養士が解説
ダイエットの強い味方として注目されているMCTオイル。美容意識の高い人を中心にSNSなどでも話題になっているので、気になっている人も多いはず。そこで今回は、管理栄養士で料理研究家の麻生れいみさんに教えてもらったMCTオイルの効果や選び方や、ダイエットへの活用方法などについてご紹介。編集部おすすめの商品も紹介するので、早速チェックして自分に合ったMCTオイルを探してみて。
更新日:2022/06/13
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今回お話を聞いたのは・・・管理栄養士・料理研究家 麻生れいみさん
管理栄養士・料理研究家。東京医療保健大学大学院に在籍、医療栄養学研究に勤しむ。食育栄養インストラクター。全国アスリート臨床栄養協会理事、日本健康食栄協会代表。あとりえASO主宰。ミリオンセラー作家。著書に『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『オイルをたせば脂肪が燃える! 麻生れいみ式ケトンアダプト食事法』(主婦の友社)など。
1.MCTオイルの基礎知識
MCTオイルが美容や健康によいことは知っていても、ほかのオイルと何が違うのかよくわからない人も多いのでは? そこでまずは、MCTオイルの定義や特徴から紹介しよう。
1-1.MCTオイルとは
MCTオイルとは、ココナッツやアブラヤシなどのヤシ科の植物から中鎖脂肪酸だけを抽出した天然オイルのこと。日本ではMCTオイルを使用した「完全無欠コーヒー(バターコーヒー)」がダイエットや集中力向上によいと話題となり、一気に注目を集めた。
MCTとは、中鎖脂肪酸を意味する「Medium Chain Triglyceride(ミディアム チェーン トリグリセリド)」の頭文字をとったもの。中鎖脂肪酸はつながっている炭素(C)の数によって、C6、C8、C10、C12の4つに分けられるが、主なMCTオイルはC8とC10で構成されている。
1-2.MCTオイルの特徴
MCTオイルのいちばんの特徴は、脳や筋肉のエネルギー源になるケトン体を生成して効率よくエネルギーを生み出せること。一般的な植物油に含まれる長鎖脂肪酸の半分ほどの大きさしかなく消化吸収が速い。また、小腸から門脈を経由して直接肝臓に入り分解されるので、体脂肪として蓄積されにくい。
フライパンで熱すると150~160度くらいで発煙し、それ以上加熱すると引火する可能性があるため、揚げ物や焼き物の調理に使うには不向き。無味無臭なものが多く料理や飲み物の味を損ないにくいので、ドレッシング代わりにしたり、飲み物に混ぜたりして摂るのがよい。
1-3.ココナッツオイルとの違い
ココナッツオイルは、ココナッツの果肉から抽出したオイルのことで、原料は同じでも製造方法が異なる。MCTオイルは基本的に無味無臭で保管時の気温に左右されないが、ココナッツオイルは甘い香りがして低温になると固まってしまう。
中鎖脂肪酸100%のMCTオイルとは違い、ココナッツオイルは中鎖脂肪酸60%、長鎖脂肪酸40%で構成。
また、ココナッツオイルは加熱が可能なので、加熱調理に使うことができる。無臭タイプもあるので、ココナッツの匂いが気になる方は利用してみては。
2.MCTオイルを摂ることで期待できる効果とは
MCTオイルを取り入れるとどんな効果が期待できるのだろうか。MCTオイルにはさまざまな効果があるといわれるが、主に注目される4つの効果について紹介するので参考にして。
2-1.脂肪がつきにくい
中鎖脂肪酸であるMCTオイルは、よく使われるサラダ油などの長鎖脂肪酸の油よりも分解されやすく、直接肝臓に運ばれて短時間でエネルギーとして消費されるので脂肪がつきにくい。中鎖脂肪酸を成分とし、消費者庁から「体に脂肪がつきにくい」という表示が認められている特定保健用食品もある。
2-2.運動時の持久力向上が期待できる
MCTオイルを継続的に摂取し、脂質からエネルギーを生み出しやすい体質に変えていくことで、持久力の向上が望める。運動後にスタミナ源といわれるグリコーゲン蓄積を早めて、疲労回復を高めるとの研究も。体に脂肪がつきにくく、さらに筋肉量の維持や増加が期待できると考えられている。
2-3.脳の働きが活発化し集中力が高まる
脳細胞がエネルギー不足で正常に機能しないときにMCTオイルを摂取すれば、ケトン体がエネルギー源となって脳の働きを高めるのに役立つ。また食事でMCTオイルを摂ると血糖値の乱降下を防げるため、食後の眠気を抑えて、低血糖によるいらだちや空腹感などを感じにくくなり、集中しやすい状態を保ちやすくなる。
3.MCTオイルの選び方
実際にどのMCTオイルを選ぶべきかは、誰もが迷うところ。市販のMCTオイルのなかから自分に合うものを見つけるためのポイントをチェックしよう。
3-1.原材料にこだわる人はココナッツ由来、コストを抑えたければパーム核油由来を
MCTオイルの原材料は、ココナッツ由来のものとパーム核油由来のものがある。ココナッツは非常に希少価値が高いので価格が高めだが、原材料にこだわりたい人にはおすすめ。市場に出回っているMCTオイルの多くはココナッツ由来である。
一方、パーム核油はパームフルーツの種から採れる油のこと。ココナッツ由来に合わせてパーム由来といわれるが、正確にはパーム核油由来である。パーム核油は安定して生産でき安く手に入るため、コストを抑えたい人はチェックしてみよう。
ココナッツ由来のほうがよいという情報もあるが、パーム核油由来であっても製造工程や品質管理がココナッツ由来のものと全く同じものもある。購入時には企業のサイトなどで製造工程を調べてみて。
3-2.目的に合った成分配合のものを選ぼう
MCTオイルは商品によって成分の含有率が異なるため、目的に適したものを選ぶことが大切。はじめて摂取する場合は、C8が60%、C10が40%の配合率に近いものを選ぼう。市販されているMCTオイルの多くは6:4の配合率になっており、飲むタイミング選ばず、幅広い目的に対応しやすい。
より効率よく脂肪を燃焼したい場合は、C8の配合率が高いものがおすすめ。速やかにパフォーマンスや集中力を高めたいときにも向いている。C8よりも素早く消化吸収されるC6が含まれているものを検討してみてもよいだろう。
集中力やエネルギーを長く持続させたい場合は、C8、C10とともにC12が含まれているものに注目。C12は中鎖脂肪酸のなかでも分子量が大きく緩やかに消化吸収されるため、じっくりエネルギーに変換されやすい。
3-3.飲むシーンをイメージし、継続しやすいものを選ぼう
MCTオイルは一般的な液体タイプのほかにも、パウダー、ゼリー、サプリなどがあるので継続しやすいものを選ぼう。ドレッシングオイルの代わりなど、料理に活用したい場合は液体タイプがおすすめ。料理に振りかけたり、好みの飲み物にサッと混ぜたりするにはパウダータイプが使いやすい。
いつでも好きなタイミングで摂れるものがよいなら、サプリやゼリータイプが便利。ダイエット目的でコーヒーに入れて飲みたい人は、MCTオイルとギーが一緒に配合されているものも選択肢に入れてみよう。
ただし、サプリやゼリーのなかには添加物が入っているものもあるので注意。余計なものを取り込まずMCTオイルだけを摂取したい場合は、液体タイプを選ぶとよい。
3-4.製造方法や工場の品質管理体制もチェックしよう
製造過程で化学溶剤や添加物を使っていないものを選ぶのもポイント。ココナッツなどからオイルを抽出するときに溶剤を使っていたり、製品化する際に化学処理されているものは体への影響が心配。化学溶剤・添加物不使用と明記されているものを手にしよう。
また、どこで製造されたものなのかもチェック。GMP、ISO22000、HACCPなどの認証取得済み工場でつくられたものなら信頼性が高い。特に海外製の商品が心配な場合は、製造方法だけでなく工場の安全性、品質管理体制についても確認しておくとよい。
3-5.健康志向の人はオーガニック製品に注目
品質にこだわる健康志向の人は、農薬や化学物質が使われていないオーガニック製品に注目。有機JAS認定、USDAオーガニック、ECオーガニックなどの認証マークを目安に探してみよう。メーカーと契約している農場で生産されたココナッツを使用しているものなら、さらに信頼度が高いのでおすすめ。
3-6.遮光性のガラス瓶入りだと劣化しにくい
MCTオイルは品質を維持しやすいガラス瓶に入っているものを選ぼう。光や空気に触れると劣化しやすいため、遮光性・密閉性が高いものが理想的。よく使う人や携帯して外出先でも使いたい人は、1回使い切りのポーションタイプも選択肢に入れてみよう。瓶入りでも開栓後は1~2カ月を目安に早めに使い切るよう心がけて。
4.編集部おすすめの人気MCTオイル4選
※紹介するアイテムは編集部がセレクトしたものです。監修者が効果・効能などを保障、推奨するものではありません。
GronG
MCTオイル ココナッツ由来 中鎖脂肪酸100%
500g 2280円
化学的製造工程なしのココナッツ由来のMCTオイル
ココナッツから抽出された100%のMCTオイル。ニオイと味を抑えた無味無臭に近い味わいで、飲み物や食事など、日常のさまざまなシーンで活躍する。
製造工程は化学的工程を含まない、自然な方法で製造されているのが魅力。また、食品添加物は一切不使用で、健康志向の高い人にも積極的に取り入れたくなる高品質。
1日1~3回を目安に、自分に合ったタイミングやお気に入りの組み合わせを見つけてみて。毎日適量を摂ることで、脂肪対策や栄養補給が期待できる。
フラット・クラフト
ココナッツMCTオイル
360g 1398円(Amazon)
ココナッツの自然な甘みが感じられるMCTオイル
バージン・ココナッツオイルを原料として、MCTオイルを抽出して作られた、シンガポール産の100%MCTオイル。食品添加物を使用せずに蒸留方法という製法を採用しており、心おきなく習慣的に摂取できる。
また、ココナッツ抽出オイルならではの甘みを味わえる。オイル本来の香りを楽しめるから、体にも心にも嬉しい。コーヒーに混ぜれば、バターコーヒー風に。
エネルギーを補いながら、健康的な体作りをサポート。朝はヨーグルト、昼はサラダ、夜は味噌汁になど、こまめに摂ることでより満腹感に働きかける。
仙台勝山館
仙台勝山館MCTオイルスティックタイプ
7g×10袋 972円
小分けになったスティックタイプで持ち運びも簡単
一回分の量がパウチに入った、スティックタイプが特徴的なMCTオイル。外食や旅行先などでも、いつものオイル習慣が続けられる。ポーチのなかでもかさばらないサイズ感が便利。
ココナッツから抽出したオイルは無添加。加熱蒸留のみのナチュラル製法を採用し、化学的な溶剤などは一切不使用。また、オイルの安全性や品質を守るため、徹底した品質管理を行っている。
無味無臭のサラリとしたオイルは、どんな料理にも違和感なくなじむ。酸化しにくいオイルのため、温かいドリンクやスープなどにも混ぜられる。
日清オイリオ
日清MCTオイルHC
85g 950円
MCTオイル初心者にもおすすめの小さめボトル
クリアな色が特徴の、味とニオイが少なく料理の邪魔をしない、MCT100%でできた食用油。毎日2gを目安に摂取することで、気になるBMIやウエスト周りへアプローチする。
サラダはもちろん、ヨーグルトやスープ、コーヒーにそのままかけてもOK。どんな料理も手間なく健康的なメニューへと早変わりする。おいしく手軽なダイエットのお供にうってつけ。
初めてで使い切れるか心配な人にも安心な少量サイズで、オイルデビューやお試し購入にもおすすめ。
5.MCTオイルを活用したダイエット方法
MCTオイルをダイエットに取り入れたいなら、正しい方法で行うことが大切。具体的な取り入れ方をまとめたので参考にしてみて。
5-1.糖質制限ダイエット
本格的に取り組むなら糖質制限ダイエットを行ってみよう。糖質制限とは、ごはんやパンなどの炭水化物に多く含まれる糖質の摂取量を制限するダイエット方法のこと。
糖質を制限し体内のグリコーゲン(糖)を枯渇させた状態でMCTオイルを摂ると、より効率よくケトン体が生成されて着火剤のような働きをし、体脂肪がエネルギー源として消費されやすい状態に。また、MCTオイルは体脂肪として蓄積されにくいため、食事制限時のエネルギーを補給するためにも取り入れやすい。
<麻生れいみ式ケトンアダプト食事術の方法>
まず最初の1週間は断糖。2週目以降(1~3カ月)は1食20g以下、1日60g以下を目安にする。体重が落ちたら1食20~40gにしてキープをめざそう。
また糖質制限するときは、タンパク質をしっかり補うことも大事。1日に必要なタンパク質の量は「体重×1.2~1.6g」が目安。野菜やキノコ、海藻類などは1日400gを目安に摂取し、ビタミンとミネラル、食物繊維も補おう。食物繊維は1日20g以上摂るのが理想的。
MCTオイルは、1回小さじ1~大さじ1杯を目安に、1日2~3回に分けて摂取しよう。糖質さえ制限していれば、食前、食後、食事中のいつ摂っても構わない。重視すべきポイントは飲むタイミングではなくサイクル。複数回に分けてMCTオイルを摂って、1日中ケトン体のレベルを維持しておくことが何より重要だということを頭に入れておこう。
5-2.バターコーヒー(完全無欠コーヒー)
手軽に試したい場合は、朝食をバターコーヒーに置き換えることから始めてみるのがおすすめ。バターコーヒーとはコーヒーとMCTオイル、それに牧草だけを食べて育った牛から絞られたミルクから作られたグラスフェッドバターを加えたもののこと。「完全無欠コーヒー」とも呼ばれている。
朝食をバターコーヒーに置き換えることで糖質(食事)を摂らない時間を長くでき、よりダイエット効果が向上。朝に飲むことで起床後の低血糖状態を改善でき、日中も空腹感を感じにくくなることが期待できる。
<バターコーヒーの作り方>
・コーヒー:200mL(1カップ)
・MCTオイル:大さじ1(はじめは小さじ1から始めるのがおすすめ)
・グラスフェットバター、もしくはグラスフェットギー:大さじ1
コーヒーに分量のMCTオイルとグラスフェッドバターを入れて混ぜるだけで完了。できたてのコーヒーでも熱くて60~70度前後なので、淹れてからすぐMCTオイルを入れても大丈夫。油っぽさが気になる場合やまろやかにしたい場合は、ミキサーやブレンダーで撹拌するのもおすすめ。
グラスフェッドバターがないときは、コーヒーとMCTオイルだけでも大丈夫。コーヒーではなくカフェオレや紅茶などの飲み物でもよいので、自分が飲みやすいもので試してみて。
6.MCTオイルの摂り方と注意点
MCTオイルには嬉しい効果がたくさんあるとはいえ、正しく摂取しないと不調につながる可能性もある。無理せず継続するためにも、正しい摂り方と注意点を押さえておこう。
1回の摂取量は小さじ1杯~大さじ1杯(20g)程度、1日大さじ3杯程度を目安にしよう。数回に分けて摂取し、1日中ケトン体のレベルを維持しておくことがポイントになる。
ただし、MCTオイルは素早く消化吸収されるため、摂りすぎると腹痛や吐き気、下痢を引き起こしてしまう可能性も。ほかの油同様、胃もたれや胸焼けのような不快感を感じることもある。また体にいいとはいえ油であることに変わりないため、摂りすぎると脂肪になるので注意して。
7.MCTオイルに関するQ&A
MCTオイルに発がん性があるというのは本当ですか?
MCTオイルに発がん性があるという報告はありません。ただし、オイルが酸化すると、発がん性があると言われる過酸化脂質に変わります。メーカーの商品説明に従って正しく使用し、開栓後は冷暗所で保存して1~2カ月を目安に使い切りましょう。
MCTオイルを摂るとケトン臭が出るというのは本当ですか?
体がケトジェニックになる食生活をしていなければ、MCTオイルを摂るだけで臭いが出ることはありません。ケトン臭はかなりハードに糖質制限を行い、脂肪が燃えるときに発せられるものです。糖質の量を少し減らしてMCTオイルを摂るくらいではケトン臭は出ないので安心してください。
MCTオイルとプロテインを一緒にとってもいいですか?
はい。プロテインをシェイクするときにMCTオイルを入れると乳化して飲みやすくなります。ボトルなどに入れて持ち歩き、1日数回に分けて飲むのもおすすめです。最近はプロテインにMCT(中鎖脂肪酸)を入れたものも販売されているので、各商品の説明を参考に取り入れてみるとよいでしょう。
MCTオイルはやせ薬ではない
糖質を制限してケトジェニックな状態のときにMCTオイルを摂ると、着火剤としてケトン体回路がよく回り、脂肪がよく使われるようになります。MCTオイルは、あくまでもケトン体回路への着火剤の役割を果たすものだと考えておくのがよいでしょう。
医療や介護の現場で、高齢者の低栄養対策に10年以上前から使用されているのもMCTオイルです。加齢とともに噛む力や飲みこむ力が低下し、だんだんと食が細くなって痩せていくのを防ぐため、エネルギー不足を補うため、また、体重維持や体重アップのために使われています。
MCTオイルを摂ったからと言って痩せるわけではないので注意しましょう。
今回お話を聞いたのは・・・管理栄養士・料理研究家 麻生れいみさん
管理栄養士・料理研究家。東京医療保健大学大学院に在籍、医療栄養学研究に勤しむ。食育栄養インストラクター。全国アスリート臨床栄養協会理事、日本健康食栄協会代表。あとりえASO主宰。ミリオンセラー作家。著書に『20kgやせた!10分ごはん』(宝島社)、『麻生れいみ式ロカボダイエット』(ワニブックス)、『オイルをたせば脂肪が燃える! 麻生れいみ式ケトンアダプト食事法』(主婦の友社)など。