筋肉痛のときに筋トレはしないほうがいい?おすすめの過ごし方を解説
運動後の筋肉痛が残っているとき、いつも通りにジムや自宅で筋トレをしてよいのか悩むことも多いはず。より効果的に筋肉をつけるためには、筋肉のメカニズムに合わせたトレーニング方法を取り入れることが大切。そこで今回は、パーソナルトレーナーの津村美緒さんに聞いた筋肉痛があるときにおすすめのトレーニングや、痛みをやわらげる方法を紹介。筋肉痛を軽減するためのコツも解説するので、ぜひ参考にして。
更新日:2024/09/11
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今回お話を聞いたのは・・・
パーソナルトレーナー 津村美緒(つむらみお)さん
パーソナルトレーナーとして活躍する傍ら、ハーティネス株式会社の代表も務める。フィットネス業界での経験を活かし、正しいダイエット知識を求める人々に向けて、オンライングループレッスンを運営。コンプレックスを強みに変えることをコンセプトに掲げ、ボディメイク運動やリバウンドなしの食事指導を行っている。YouTubeチャンネル「みおGYM」では週2回エクササイズを配信し、出版、雑誌、テレビ出演などさまざまなメディアで活動。 JBBF 日本ボディビル・フィットネス連盟で2年連続優勝経験を持つ。
<資格>
AFFAパーソナルスポーツトレーナー、JAFA(日本フィットネス協会)エアロビックダンスインストラクター、遺伝子トレーニングアドバイザー、JWI自立型セルフマネジメント 認定プランナー2級、上級食育アドバイザー
1.そもそも筋肉痛はなぜ起こる?
まずは、筋肉痛がどのようなメカニズムで起こるのかについて解説。同じ筋肉痛と呼ばれるものにも大きく分けて2種類あるので、それぞれの特徴を理解しよう。
時間差で起こる「遅発性筋痛」
一般的に筋肉痛と呼ばれることが多いのは、運動後数時間から翌日以降、時間を置いて起こる「遅発性筋痛」。普段使わない筋肉を使うことで、筋肉を構成する筋繊維に傷がつく。傷ついた筋繊維を修復する過程で炎症反応が起き、刺激物質のブラジキニン、ヒスタミンなどが生成された結果、痛みを引き起こすとされている。
筋肉痛が時間差で起こるのは、炎症が広がり刺激物質が筋膜に届くようになって初めて痛みを感じるから、という説も。痛みを感じる前の段階で、筋繊維自体は傷んでいると考えておこう。
負荷の大きい運動で起こり得る「即発性筋痛」
筋肉痛の中には、運動の途中や直後に痛みが起こる「即発性筋痛」もある。短距離走や重量挙げなど、急激な強い負荷をかける運動で発生しやすく、筋肉が部分的に硬くなったような痛みが特徴。過度の緊張状態が続くことによる血行不良が原因とされていて、思うように運動を続けられなくなることがある。
遅発性筋痛と同様に筋肉に傷みが生じていると考えられ、3日ほどかけて徐々に痛みが落ち着いてくることが多い。
2.筋肉痛のときに筋トレしてもいい?正しい過ごし方は?
筋肉痛がある状態で筋トレを行うのは、原則として避けたほうがよい。傷ついた筋繊維の修復には、48~72時間の休養が必要とされている。筋繊維が修復される過程は「超回復」と呼ばれていて、十分な休養と栄養摂取により、ダメージを受ける前よりも強く、太い状態になるといわれる。
筋繊維が傷ついたまま無理に動かすと、超回復を妨げるだけでなく筋肉痛を悪化させる恐れも。また、筋肉痛があるときは普段より柔軟性が低く、身体を動かしづらいため、ケガにつながりやすい。筋トレを安全かつ効果的に行うためには、痛みが治まってから再開することが大切。
なお、筋肉を大きくするために、筋肉痛はある程度必要な過程。とくに筋トレ初心者の場合、筋肉痛になる程度の負荷をかけることで得られるメリットは多い。筋肉痛になることが必ずしも悪いとは考えず、しっかり休めながら強い筋肉をめざそう。
3.筋肉痛のときに運動する際の注意点
筋肉痛があるときに無理に身体を動かすと、トラブルを招く原因に。筋肉痛があっても期間を空けずに運動を継続したい人は、以下の2点に注意して。
筋肉痛がある部位のトレーニングを避ける
筋肉痛があるけれど筋トレは欠かさず続けたいと考えるなら、筋肉痛が出た部位を避けて鍛えよう。例えば太ももに筋肉痛がある日には、背中やお腹のトレーニングを行うのがおすすめ。
月曜日は脚、火曜日は背中といったように、部位をローテーションしながら筋トレのスケジュールを組むと、効率的に全身の筋肉を鍛えられる。部位を変える場合は筋肉痛がある部位に負担がかからないよう、フォームにも注意して。
有酸素運動など、負荷の少ないトレーニングを行う
筋トレをせず、負荷の少ないトレーニングに切り替えるのもひとつの手。低負荷で行える有酸素運動なら、傷めた筋繊維にかかる負担を抑えつつエネルギーを消費できる。また、筋肉痛のときの軽度な運動は、筋肉の回復を促すともいわれている。
具体的には、軽いウォーキングやジョギングなどがおすすめ。筋トレのメニューに組み合わせることで、より効率的にトレーニングしやすくなる。
4.筋肉痛をやわらげるための5つの方法
できるだけ休息期間を空けたくないなら、筋肉痛をやわらげるための工夫も大切。効果的な5つの方法を見てみよう。
軽いマッサージやストレッチで血流を促す
血流がよくなると、筋肉痛の原因となる物質を取り除きやすくなる。軽いマッサージやストレッチで痛みのある部分をほぐし、血行をよくして筋肉の緊張をやわらげよう。
ただし、過度に筋肉を伸ばそうとしたり強く揉んだりすると、逆に筋繊維を傷めてしまう恐れも。なるべくやさしく、圧をかけすぎないように意識して。
入浴して全身を温める
血流を促したいなら、入浴で温めるのも効果的。シャワーで済ませずに湯船で肩まで浸かり、全身をしっかり温めよう。
目安としては、40℃程度のお湯に10~20分浸かるのがおすすめ。ぬるめのお湯にゆったり浸かれば、入浴後の睡眠の質を高め、疲労を回復しやすくする効果も期待できる。
食事からたんぱく質や糖質、ビタミンを積極的に摂る
食事から摂る栄養は、筋肉痛のケアにとって大切な要素。超回復でより強い筋肉を作るためには、アミノ酸で構成されるたんぱく質や、エネルギー源となる糖質の摂取が欠かせない。肉類、卵、魚介類、大豆、乳製品などから良質なたんぱく質を、白米やうどんから糖質をしっかり摂取して。
また疲れた筋肉の回復には、疲労に効果的とされるビタミンB1の摂取もおすすめ。ビタミンB1が多く含まれるのは、豚肉、大豆、ごまなど。食事の内容が偏り過ぎないよう、バランスよく取り入れよう。
筋肉痛の緩和効果を謳う市販薬を使う
ひどい筋肉痛を緩和したいときは、市販薬の使用も検討しよう。疲労回復によいとされるビタミンB1は、食品から摂取した場合身体に吸収されにくいことも。
身体に吸収されやすいとされる「誘導体ビタミン」「活性型ビタミン」をベースとした市販薬なら、ビタミンを効率よく筋肉へ届けられる。また、中には筋肉のエネルギー源となる「BCAA」などのアミノ酸を含む市販薬も。外用薬であれば、鎮痛消炎成分であるロキソプロフェン、サリチル酸グリコールなどを配合した湿布薬を使ってみて。
リカバリーウェアを着用する
疲労回復効果のあるリカバリーウェアを着用するのもおすすめ。一般医療機器に認定されているウェアで、身体から放出される遠赤外線(体温)を輻射することで血行を促進し、筋肉のコリの緩和や筋肉痛の緩和効果が見込める。
普段着として着用できるデザインなら、運動後の帰り道にも着やすい。就寝時用に作られたものもあるので、着るシーンに応じて選んでみて。
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9900円(Tops:オーバーサイズTシャツ)(税込)
抜け感のあるゆったりシルエット。接触冷感機能で夏でもさらっと着こなせる。
ゆとりのあるデザインで、リラックス感のある着心地のリカバリーウェア。締め付けが苦手な人、抜け感のあるコーデを好む人でも着こなしやすい。ワンマイルウェアや、自宅で過ごすリラックスタイムのルームウェアにはうってつけ。
高純度のセラミックを練り込んだ特殊繊維「Mediculation®(メディキュレーション)」が、身体から放出される遠赤外線(体温)を輻射して血行を促進。着ているだけで疲労回復や、筋肉のハリ、コリの緩和を。
吸水速乾性に優れているため、汗をかいてもさらっと感をキープ。ストレッチ性が高く、動きを妨げにくいのも嬉しいポイント。さらに、肌の熱を生地へと逃がす接触冷感機能を備えているから、暑い夏でも涼しく快適に着用できる。
5.筋肉痛を軽減したいときに意識すべき5つのポイント
強い筋肉をつくる過程では必要にもなる筋肉痛だが、中にはできるだけ筋肉痛を軽減したいと考える人もいるはず。運動時の筋肉痛を軽減したいなら、以下の5つのポイントを意識してみて。
運動前には入念なウォーミングアップを
運動前は、ウォーミングアップとして軽い運動を入念に行おう。あらかじめ筋肉を温めておくことで血行がよくなり、ケガの予防にもつながる。筋肉が硬い状態で筋トレを始めると、急激な負荷により筋肉を傷めるリスクが高まるので注意。
具体的には、身体を伸ばすストレッチやウォーキング、軽いジョギングなどがおすすめ。必ずスローペースから始め、ウォーミングアップの後も徐々に負荷を上げていくようにして。
運動後のクールダウンも忘れずに
ウォーミングアップと同じくらい大切なのが、運動後のクールダウン。筋トレなどの激しい運動後に急に身体の動きを止めると、血流が悪くなり筋肉痛が起こりやすくなる。
運動前と同じように、ストレッチやウォーキングなどの有酸素運動を取り入れるとよい。ウォーミングアップとは逆に、徐々に負荷を落としていくのがポイント。また、運動直後に筋肉が熱をもっている場合には、アイシングで冷やしておこう。
運動中はこまめに水分を補給する
運動中に汗をかいて水分が失われると、血行が悪くなり筋肉の凝りを招きやすい。喉の渇きを感じていなくても水分が不足していることもあるので、注意が必要。運動前にはきちんと水分を摂り、運動中も10~15分に一度を目安にこまめな水分補給を心がけて。
一度にたくさん水分を摂るのではなく、150~200mL程度をゆっくり飲むとよい。気温や運動量も考慮しながら、摂る水分の量を調節しよう。
日頃から運動する習慣を身につける
筋肉痛は、普段使わない筋肉を動かしたり、不慣れな動きを繰り返したりすると起こりやすくなる。トレーニングに慣れていないと、少しの負荷でも筋肉痛を引き起こすことがあるため、日頃から運動する習慣をつけておこう。毎日の運動が難しい場合は、週に数回程度のウォーキングや、隙間時間のストレッチでもOK。
運動後は睡眠を十分にとる
筋肉を修復する成長ホルモンは、睡眠中に分泌されるといわれている。筋肉をいたわるためにも、運動後はしっかり睡眠をとろう。
睡眠時間だけでなく、睡眠の質にこだわることも重要。寝具やパジャマにも気を遣い、心地よく眠りながら疲労を回復できる環境を整えて。
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6.筋肉痛があるときの筋トレに関するQ&A
Q.運動後のプロテイン摂取は筋肉痛にも効果がある?
A.運動後にプロテインを摂ることは、筋肉の修復に効果的だといわれています。中でも「ホエイプロテイン」は、筋肉の主成分である必須アミノ酸やBCAAを含んでいるのでおすすめです。身体への吸収が穏やかな「カゼインプロテイン」は、持続的な栄養補給がしたいときに向いています。
ただし、普段の食事でたんぱく質をしっかり摂り、身体にアミノ酸がある状態であれば、無理にプロテイン製品を補給する必要はありません。食事で摂りきれていない栄養があると感じる場合は、プロテインなどのやサプリメントで補うのもひとつの手でしょう。
Q.軽いランニングやウォーキングでも筋肉痛になるのはなぜ?
A.負荷の少ないジョギングやウォーキングでも筋肉痛になる場合、正しいフォームをキープできていないことが原因かもしれません。間違ったフォームで続けると、特定の部位に負担が集中して筋肉痛を引き起こす恐れもあります。背筋を伸ばしてあごを引き、肩はリラックスさせつつ自然な歩幅で地面を蹴るようイメージしてみてください。
Q.筋肉痛があるときにお酒は控えるべき?
A.筋トレ後にお酒を飲むと、身体の水分が失われやすく、筋肉の凝りを悪化させる恐れがあります。トレーニング後はできるだけ飲酒を控え、飲む場合はあわせて水分も多めに摂りましょう。
Q.筋肉痛があるときはEMSでの筋トレも避けたほうがいい?
A.EMSの中でも、筋肉を緩めて血行を促進するようなものであれば過度に避ける必要はないでしょう。逆に、筋肉を収縮させるような刺激を与えるものは避けたほうがよいといえます。もし早めに取り入れたいのであれば、数日経って筋肉痛が落ち着いた頃に、弱めのEMSで刺激するのがおすすめです。