【医師監修】ダイエットのFA(ファイナルアンサー)? 医師が教える正しいダイエットとは
「今度こそ痩せたい」そう思ってはじめるけれど結果が出ない。または痩せてもリバウンドしてしまう。ダイエットとは永遠に成功しないものだと思っていない? 間違った思い込みを捨てて、正しい知識にアップデートすれば、あなたのダイエットは今度こそ成功するはず。『オックスフォード式 最高のやせ方』でおなじみの下村健寿先生による、正しいダイエットとは?
更新日:2022/08/24
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今回お話を聞いたのは・・・下村健寿先生
福島県立医科大学医学部病態制御薬理医学講座主任教授。先端医科学ウェルネスアカデミー(AMWA)代表理事。医学博士・医師。元・英国オックスフォード大学生理学・解剖学・遺伝学講座/遺伝子機能センター シニア研究員。
インスリン・糖尿病学の世界的権威であるフランセス・アッシュクロフト教授に師事・同大学にて、新生児糖尿病治療法の発見に貢献する。2005年と2010年にはオックスフォード大学よりメリット・アワードを授与。2014年から母校の福島県立医科大学の特任教授に着任、2017年より主任教授に。現在も糖尿病、肥満外来の臨床および研究に従事している。著書に「オックスフォード式 最高のやせ方」(アスコム)。
間違ったままではやせられない! ダイエットの知識をアップデートしよう
健康のため、ダイエットのため。よかれと思ってやっていたことが、じつは間違っていたとしたら……?
何度やってもダイエットが成功しない、うまくいかないという人は、もしかしたら間違った知識のまま、ダイエットをしているのかも。あなたの持っているダイエットの知識、この機会にアップデートしてみては?
〈アップデート1〉毎週ジムに通っていても、ダイエットにはならない
ジムに通って運動することには、消費カロリーを増やしたり、ストレスを発散したりする効果があり、ダイエットには一定の効果がある。では、なぜジム通いがダイエットにならないのか――そのポイントは、ジムの後の食事。
ヒトにとって運動と食事はセット。運動をすると、必ず食事をたくさん食べたくなってしまうもの。けれども、運動でやせるには「摂取カロリーを増やさないこと」が重要。ジムで運動をした後、いつも以上にたくさん食べていない? 運動で消費できるカロリーは意外に少ないもの。「ジムに通っているから」と油断して食べ過ぎてしまうと、努力が水の泡になってしまうので要注意。
〈アップデート2〉痩せるための糖質制限はおすすめできない
ダイエットといえば、まず糖質制限を思い浮かべる人も多いのでは。炭水化物などの糖質の摂取量を減らす糖質制限ダイエットをすると、たしかに体重は減りがち。でもその分、肝臓への負担が増えたり、タンパク質や脂質の摂取量が多くなることで腎臓や心血管系に負荷がかかったりするもの。
また、糖質制限ダイエットには「ほとんどがリバウンドする」という性質が。ダイエットについて研究した論文の多くでは、糖質制限で体重が減っても、1年以内にすべてリバウンドしているという報告があるそう。せっかく痩せてもリバウンドすることがわかっているダイエットは、はじめからしないほうが無難かも。
〈アップデート3〉太るのは意志が弱いからではない
「太っている人は意志が弱い」「食欲をコントロールできないのは自分の意志が弱いから」などと思っているかも。でも、その思い込みこそアップデートが必要。そもそも食欲は意志の力でコントロールできるものではないのだとか。
食欲には、「生きるための食欲」と「報酬系食欲」の2種類があり、食べ過ぎたり、スイーツが別腹で、ストレスで食欲が増したりするのは、主に報酬系食欲のせいなのだそう。食べることによって脳に快感をもたらす報酬系食欲は、自分の意志とは無関係なところではたらいていて、コントロールすることはできない。「太るのは自分の意志が弱いからだ」という誤った思い込みを、まずは変えていくことが大切。
医師が教える正しいダイエット
正しくダイエットをするには、間違った知識のアップデートに加えて、「なぜ太るのか」「どうしたら痩せられるのか」といったカラダの仕組みを正しく知ることが必要。ヒトが太る仕組みと痩せる仕組み、そして、ダイエットを成功させるためのポイントを、下村先生に聞いてみた。
ヒトはなぜ太る? まずはその仕組みを知るところから
そもそも、ヒトはなぜ太るのか。「ぜい肉」とよばれる脂肪がカラダに蓄えられていく仕組みをごく簡単に説明すると、以下のような流れになる。
1. 食事などから摂取した三大栄養素(タンパク質、糖質、脂質)が分解され、「ATP」という、カラダを動かすエネルギー源となる物質がつくり出される
2. ヒトはこのATPのエネルギーを使って生きているため、ATPがカラダからなくなることは「死」を意味する。そこで、もしも命が危機にひんしてもATPをカラダに供給できるよう、エネルギー源として脂肪(中性脂肪)を蓄えている
3. いわゆる飢餓状態にあると、ATP補充のために蓄えた脂肪が消費されるけれど、食べ物が豊富な現代では、カラダは脂肪をため込む一方になる
4. その結果、体内の脂肪=ぜい肉が増えて、太っていく
痩せるために必要なこととは?
痩せるにはつまり、太る仕組みの逆をやればいいということ。いつでもカラダにATPを供給できるようにため込んだエネルギーである脂肪を、適切に消費できるようにすればOK。
とはいえ、飢餓状態になることの少ない現代で、脂肪を消費させるのは難しいもの。どうしたものか……となったときに出てくるのが「運動」。運動をすると、糖と一緒に体内の脂肪酸が消費されて、ATPがつくり出される。ダイエットには運動が必要といわれるのは、そのため。適度にカラダを動かすことで、ため込んだ脂肪が適切に消費され、ダイエットにつながりやすくなる。
適度な運動と食べ過ぎ防止を細く長く続けるのが正しいダイエット
要は「食べ過ぎず、適度に体を動かすこと」、これがとにもかくにもダイエットの基本。
食べ過ぎると、余ったエネルギーがカラダに蓄積されて、太りがち。まずは食べ過ぎないことと、脂肪が蓄積され過ぎないように、うまく消費していくことが必要。体内にためた脂肪をうまく消費するには、体を動かすことが欠かせない。
これらをまとめると、やはり「適度な運動と腹八分目の食事」、それを続けるのが正しいダイエットということ。
本当にないの? ダイエットの近道
「適度な運動と腹八分目の食事を続けるのが正しいダイエット」というのはわかるものの、それを維持できないので、ダイエットが成功しづらいということもあるのでは。ダイエットを成功させやすくする、裏ワザのようなものは本当にないの? 下村先生に、ダイエットの効率を高めるポイントを聞いた。
〈ポイント1〉決まった時間に食事をする
食事をとったりとらなかったり、また食事の時間がバラバラだったりすると、体内時計が安定しないため、カラダは脂肪をため込もうとするもの。しかし、食事の時間がだいたい決まっていれば、体内時計は安定し、「今、摂取した脂肪を使っても、時間になればまた栄養がとれるので大丈夫」と判断されるため、脂肪が消費されやすくなる。
〈ポイント2〉空腹時に軽い運動をする
食前と食後なら、「食べた分を消費しよう」として食後に運動する人が多いかもしれません。ですが、じつは食前などの空腹時に運動したほうが、脂肪が多く消費されやすいのだとか。
「空腹時に運動すると、筋肉が分解されてしまう」といわれることもあるものの、筋肉が分解されるほどの激しい運動が、アスリートではない一般の人にできるのかというと、やや疑問が。
それよりも、運動をすることによって筋肉量が増えたり、食欲を抑制する物質が分泌されたりすることのほうが、メリットが大きい。
よって、ダイエット目的で運動をするには、空腹時がおすすめ。有酸素運動を中心に、軽い負荷で15~30分ほど続けてみるのがよいそう。
こんなときどうする? ダイエットQ&A
飲み会に誘われたら行ってもいい? どうしても食欲が抑えられないときはどうしたらよい?など、ダイエット中にありがちな疑問と、その回答を一問一答形式で紹介。ダイエット中、困ったときの参考にしてみては。
ダイエット中に飲み会に誘われた!
行ってもOK! ただし、シメのラーメンだけはダメ!絶対!
行ってもOKとはいえ、さすがに毎日はNG。でも、たまになら飲み会に行っても問題なし。その日だけハメを外しても、翌日からまたいつも通りダイエットを頑張ればOK。
けれども、飲み会のシメにラーメンや雑炊を食べるのだけはやめておいて。シメの炭水化物には、通常の食事1食分くらいのカロリーが。それを食べると、さすがにエネルギーの過剰摂取になるので、ダイエット中は「飲み会はOK。でもシメの炭水化物はNG」と覚えておいて。
どうしても食欲がおさえられない・・・どうすればいい?
甘い飲み物でうがいを
甘い飲み物でうがいする方法には、報酬系食欲とよばれる、脳が快感を得るための食欲をおさえるはたらきがあるのだとか。甘い飲み物を口に含むことで、脳が「食事をした」とだまされて、食欲がおさまるのだそう。もともとはスポーツ選手の疲労回復のために考案された方法なので、疲労回復効果も期待◎。おすすめの飲料はココア。どうしても食欲が抑えられないときに、だまされたと思って試してみては?
運動するのがつらいです・・・どうしたらいいですか?
とりあえず15分だけ頑張ってみて!
運動をすることは余分な脂肪を消費させるのに重要といわれても、やはりカラダを動かすと正直疲れるもの。だから、つらく、やりたくないという気持ちになって、長続きしにくい。でも、「今日はさすがに運動するのがつらいな……」と思っても、とりあえず15分だけやってみては? カラダを動かしはじめて10数分すると、脳内麻薬が分泌されはじめ、楽しくなってくるはず。そうなると、「やっぱり運動は楽しい! 続けたい!」と思えるかも。音楽を聴きながら、まずは15分、運動を続けてみて。
知識のアップデートで、ダイエットを成功させよう
間違った知識のままでは、ダイエットはいつまでたっても成功しないもの。ダイエットは日々研究が進み、新しい情報がどんどん登場中。今まではカラダによいとされていたことが、いつの間にかNG行動になっていることも。
知識をアップデートし、正しいダイエット法を知ることが、なにより大切。そのうえで無理なく続けていくこと。それこそがダイエットを成功させる近道!
室内でも手軽に運動できる! 編集部おすすめのダイエットグッズ
蓄えた脂肪を消費するには、適度な運動が必須! 雨の日でも、室内で簡単に運動ができる、編集部おすすめの(※)ダイエットグッズを紹介。これで理想のカラダに近づこう!
(※)ご紹介するアイテムは編集部がセレクトしたものです。監修の医師が効果・効能などを保障、推奨するものではありません。
ギムニク(GYMNIC)
オプティボール 55cm
5705円
フィットネスやトレーニングに最適なバランスボール
バランスボールは、バランス感覚を鍛えたり、筋トレの補助として使ったりするだけでなく、座って弾むことで有酸素運動もできるすぐれもの。イタリア・ギムニク社のバランスボールは、フィットネスやトレーニングに最適です。耐荷重300kgと非常に丈夫で、アクティブに使用可能。透明でインテリアの邪魔にもならず◎。
Soryoru
トランポリン クッション
7780円
自宅でもオフィスでも使える室内用トランポリン
最近人気の室内用トランポリンは、ウォーキングと比較しても運動効率が良く、時短でしっかり運動することが可能。耐荷重は約200kg。静音性があり、戸建てはもちろん、アパートやマンションなどの集合住宅でも安心。運動不足、ダイエット、ストレス解消など、目的や天気を問わず、自宅でもオフィスでも簡単にエクササイズするならこれ。
creer
踏み台昇降 ステップ台 選べる4段高さ【天板すべり止め加工&防音・防傷マット付】
3480円
有酸素運動の王道、踏み台昇降が自宅でできる
1~4段まで、好みの高さで踏み台昇降ができるアイテム。安全面に配慮し、天板にはフロスティング加工がされていて、踏み足をしっかりキープ。集合住宅でも安心な防音・防傷・ズレ防止マット付き。ズレにくく安定した状態で、室内でも好きなだけ運動が可能。
Sonsya
トレーニング用なわとび
1699円
狭い場所でも、屋内外を問わず幅広く使用できるコードレスなわとび
なわとびは脂肪の燃焼、筋肉の引き締め効果があり、ダイエットや健康の維持に適した運動。でも、いざやってみるとかなり運動負荷が高いうえ、室内では難しいこともしばしば。そこでおすすめなのがコードレスのなわとび。運動中にロープにつまずく心配がなく、運動中にロープに絡まる苦痛も回避できて◎。
アルインコ(ALINCO)
プチトレサイクル
6006円
自宅で手軽にサイクル運動ができる折りたたみ式のトレーニングサイクル
ペダル部分のみの、シンプルな構成のバイク。自宅のイスなどを使って手軽にサイクル運動が可能。収納時はコンパクトに折りたためて、省スペースでしまえるのも◎。電池式だから場所を選ばずどこでも使えるうえ、オートスタート・オートパワーオフ機能付きで電池の消耗も防止。
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