小松菜×ワンパン

多忙な日々のストレス対策に。薬膳料理家の齋藤菜々子さんの「小松菜」&「ワンパン」で作る【週末ゆるっと!ずぼら腸活レシピ】

更新日:2025/01/07

日々がんばる女性たちにとって力尽きがちな週の後半に助かる「週末ゆるっと!ずぼら腸活レシピ」。平日の食生活の偏りで乱れがちな腸内環境を、お疲れな週末でも美腸に導き、簡単に作れて腸活やストレス軽減にも役立つレシピをご紹介。国際中医薬膳師の資格を持つ齋藤菜々子さんに美腸食材「小松菜」と「ワンパン」で作るずぼら3品を教わった。

■「小松菜」&「フライパン」でストレスを和らげる

カボチャ、道具、先生

シャキシャキ食感の「小松菜」。腸活やストレス対策にも

中医学の考え方では、腸内環境が整っているとは“お通じがスムーズである”ということ。しかし、冷えやストレスなどのさまざまな要因によって阻害されてしまうことが。こうして体調を崩したときは腸をはじめ、さまざまな臓器を動かす力となる気・血・水の滞りや不足が体のなかでおこるというのも中医学特有の考え方。

「年末年始でなにかと気ぜわしいこの季節は、仕事や家事の忙しさ、旅行などの非日常のイベントなどで知らず知らずのうちにストレスがかかることが多くあり、“気”の巡りが悪くなりがちです。気とは生命活動を支える根本的なエネルギーで、やる気や元気の“気”でもあります。また、気には食べたものを消化して体の外に出すという大切な働きがあり、巡りが悪くなることで臓器の動きが低下して腸の働きが悪くなることがあります」(齋藤さん)。

このような薬膳の考え方特有の“気巡り不良タイプ”の人には小松菜がおすすめ。 お通じをスムーズにしてくれる効能が薬膳ではあるとされているうえに、“気”の巡りをよくするのにもひと役買ってくれるそう。

「つい頑張りすぎてしまう人、疲れやすい人、センシティブな人などストレスを感じやすく下記の気巡り不良タイプの人は、消化する力が弱まりやすい傾向にあります。小松菜に加えてレモンやミョウガ、カジキマグロも体調を整えるのに力になってくれる食材です」(齋藤さん)

【気巡り不良のタイプはこんな人】

<特徴>
・常に忙しい
・つい頑張りすぎる
・風邪をひきやすい
・慢性的に疲労感がある
・やる気が出ない

<気巡り対策食材>
・小松菜
・レモン
・ミョウガ
・カジキマグロ

■齋藤さんの腸活に役立つ潤腸食材

腸活には"潤腸食材"を積極的に摂ろう

「腸に潤いを与えて腸を整える“潤腸食材”。メインである小松菜のように栄養学で言うところの繊維が豊富な食材だけでなく、牛乳やチーズなどの油脂分の多い食材、納豆も潤腸食材です」(齋藤さん)

ずぼら「潤腸食材」POINT

小松菜など繊維質の多い野菜、乳製品、種子類など潤腸食材の特徴。日々少しずつ食べることで腸が潤う美腸体質へと改善。

■週末ゆるっと!「小松菜」ずぼら腸活レシピ3

【金曜日:シャキシャキ&ネバネバの小松菜と納豆パスタ】気の巡りをよくしストレスを和らげる

「気の巡りをよくして食べたものを消化して出す、という気化作用を促してくれる小松菜は、ストレスでお腹の調子を崩しやすい人に最適な食材です。加えてレモンなどの香り豊かな柑橘系も気の巡りをよくしてリラックスさせてくれる強い味方。日頃からストレスを感じやすい人、環境などに左右されやすい人は人の日々の料理に取り入れるのがおすすめです」(齋藤さん)

<材料・2人分>
ニンニク(みじん切り)・・・1かけ
乾燥スパゲティ・・・160g
小松菜(4㎝長さ)・・・3/4束(150g)
納豆・・・1パック
醤油・・・小さじ1と1/2
黒コショウ、粉チーズ、レモン(くし切り)・・・各適量

<作り方>
1.フライパンにニンニクとオリーブオイル大さじ1(分量外)入れ、弱めの中火で加熱。香りが立ったら水500㎖、塩小さじ1/3(ともに分量外)中火にかける
2.1が煮立ったらスパゲティを半分に折って加え、ふたをして中火で表示より2分ほど短く茹でる
3.小松菜、納豆、醤油を加えて加熱する。器に盛り、黒コショウ、粉チーズを振りレモンを添える

ずぼらPOINT

パスタは別の鍋で茹でず、フライパンで茹でてからその中に具材をイン。フライパンひとつで乾麺の茹でからパスタソースまで一度に完成。

【土曜日:小松菜とミョウガが香る豚肉炒め】香り豊かな小松菜&ミョウガコンビが気巡りをサポート

「青々とした香りでほんのり甘味のある小松菜と、爽やかで少しピリッとした香りのミョウガのように、豊かな香りがある食材は気を巡らす効能があるものが多くあります。気を巡らすことでイライラやストレスが緩和され、消化したものをスムーズに出すことでお腹の調子が整いやすくなります」(齋藤さん)

<材料2人分>
豚バラ薄切り肉(4㎝長さ)・・・120ℊ
小松菜(4㎝長さ)・・・1束(200ℊ)
ミョウガ(4つ割り)・・・3個

醤油・・・大さじ1
ミリン、酒・・・各小さじ2
砂糖、酢・・・各小さじ1

<作り方>
1.豚肉に塩少々(分量外)を振って片栗粉小さじ1(分量外)をまぶす
2.フライパンにサラダ油大さじ1/2(分量外)を中火で熱し、1の豚肉を炒める
3.豚肉の色が変わったら小松菜、ミョウガを加えて混ぜ合わせたAを加えて炒め合わせ、器に盛る

ずぼらPOINT

豚肉を炒め、時間差で小松菜とミョウガを加熱することで、小松菜とミョウガのシャキシャキした食感と香りをほんのり残すことができる。

【日曜日:小松菜とカジキマグロのあったかミルク煮】心と体が緩む小松菜とカジキの気巡りパワー

「気を巡らして消化を助けてくれるうえに潤腸食材である小松菜と、同じく腸を潤してくれる牛乳・チーズ。ほっこりした煮物が体を温めながら腸の調子を整えます。さらにカジキマグロも気の巡りをよくし、ストレスを緩めてくれ消化力が高まるため腸の調子が整います」(齋藤さん)

<材料2人分>
カジキマグロ(1.5㎝幅)・・・2切れ(200ℊ)
小松菜(5㎝長さ)・・・1束(200ℊ)
タマネギ(薄切り)・・・1/4個
ショウガ(みじん切り)・・・1かけ
薄力粉・・・小さじ2
牛乳・・・200ml
ピザ用チーズ・・・20g
塩・・・小さじ1/4

<作り方>
1.フライパンにオリーブオイル大さじ1(分量外)を中火で熱し、塩・黒コショウ少々(分量外)をしたカジキマグロを焼く。両面に焼き色がついたら取り出す。同じフライパンに小松菜、タマネギ、ショウガを加えて炒める
2.火を止めて薄力粉を振り入れたら牛乳を3回ほどに分けて加えて混ぜる。チーズも加えて煮立ったら弱火でとろみがつくまで加熱する
3.2にカジキマグロを戻し入れ、さらに2~3分ほど煮たら完成

ずぼらPOINT

カジキマグロは焼いたら一旦取り出すのは硬くなるのを防ぐため。薄力粉はダマにならないように粉けがなくなるまで混ぜること。

■腸活レシピを教えてくれた人

PROFILE/齋藤菜々子さん

料理家・国際中医薬膳師。大学卒業後一般企業に就職。忙しい日々の中で食事が心身の充実につながることを実感し、料理の道を志す。日本中医食養学会・日本中医学院にて中医学を学び、国際中医薬膳師を取得。「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、家庭で毎日実践できる薬膳を提案。著書には『毎日続けたい潤いスープ』(文化出版局)ほか

【ヘルスケア特集】

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PHOTO/MANABU SANO WRITING/MIE MINEZAWA 

※記事は2025年1月7日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります