シャンプーの成分について解説!自分に合う成分のチェック方法も

毎日のように使うシャンプーは、自分の髪にぴったりな成分のものを選びたい。とはいえ、成分の合う合わないには個人差があるうえ、自分で成分を解析するには知識がないと難しいもの。そこで今回は、スタイリストの元十郎さんに、シャンプーの成分についてインタビュー。成分表のチェック方法も紹介するので、自分に合うシャンプー選びの参考にしてみて。

更新日:2024/07/25

今回お話を聞いたのは・・・

代官山の美容室 Door(ドゥーア)のスタイリスト 元十郎さん

代官山の人気実力派サロンDoor(ドゥーア)のスタイリストとして活躍。髪質、履歴を見極め丁寧につくるヘアスタイルが人気。

1.シャンプーに含まれる主な成分は、水と界面活性剤

シャンプーを構成する成分の7~9割は、水と界面活性剤であることが多い。そもそもシャンプーの役割は、皮脂を水になじませて洗い流しやすくすること。界面活性剤は水と油の両方になじみやすい性質を持つため、洗浄成分として使われている。

界面活性剤の種類は、大きく分けて「陽イオン(カチオン)界面活性剤」「陰イオン(アニオン)界面活性剤」「非イオン(ノニオン)界面活性剤」「両性界面活性剤」の4つ。このうち、シャンプーで主に使われるのは、陰イオン界面活性剤と非イオン界面活性剤。同じ界面活性剤と呼ばれる成分でも種類によって特徴が異なり、シャンプーの効果や使い心地を大きく左右するポイントだといえる。

ほかにも、毛髪を補修する成分や保湿成分、香料など配合されている成分はさまざま。成分構成を全体的にチェックしながら、自分に合うシャンプーを見つけよう。

2.界面活性剤による汚れ落ちの仕組み

洗浄成分である界面活性剤には、水になじみやすい部分(親水基)と、油になじみやすい部分(親油基)がある。シャンプーに配合された界面活性剤の親油基が、皮脂汚れやスタイリング剤といった油性の汚れに付着。汚れをしっかりキャッチしたあと、親水基が水となじんで浮き上がり、一緒に洗い流す。

3.シャンプーに使われる代表的な4種類の洗浄成分

シャンプーの成分というと、「高級アルコール系」や「石けん系」などになじみがある人も多いはず。しかし、厳密には活性剤の親水基の構造で区別するのが好ましい。分類やその特徴を以下で解説するので、参考にして。

アミノ酸系

アミノ酸系界面活性剤の多くは、肌と同じpH5~6の弱酸性。デリケートな肌や髪、頭皮にも使いやすく、保湿性が高い。

人の髪や皮膚のもとになるタンパク質はアミノ酸で構成されているため、肌のうるおいを保ちつつ汚れを落とせるのが嬉しい。

硫酸系

多くのシャンプーで用いられている硫酸系界面活性剤。泡立ちがよく、洗浄力も高いのがポイント。皮脂の多さで悩んでいる人や、洗い上がりにすっきりとした爽快感がほしい人におすすめ。

スルホン酸系

硫酸系と同じく、泡立ちのよさと洗浄力の高さが特徴。硫酸系に比べると、肌や髪への刺激性は低い傾向がある。

メインの界面活性剤として使われるほか、アミノ酸系などマイルドな洗浄力の成分の助剤として配合されている場合も。

カルボン酸系

高い洗浄力がありながら、肌や髪への刺激を軽減できる界面活性剤。乾燥肌や敏感肌の人でも使いやすい。泡立ちに優れているので、デリケートな肌に配慮しつつ洗浄力にもこだわりたいならおすすめ。

4.シャンプーの成分表でチェックしたい4つのポイント

シャンプーに含まれる洗浄成分やその他の成分を確認するには、成分表を見る必要がある。シャンプーを選ぶときにチェックしたい4つのポイントを紹介するので、参考にして。

どの洗浄成分がメインで使われているか

化粧品に分類されるシャンプーの場合、成分表では全成分が配合量の多い順に記載されている。順番に注目しながら、どの種類の洗浄成分がメインで使われているかチェックしよう。

基本的にシャンプーには、メインの役割と補助的な役割を担う複数の界面活性剤が配合される。例えば、硫酸系やスルホン酸系の洗浄成分が上位に書かれている場合、洗浄力がある程度高いと予想でき、アミノ酸系がメインであればしっとり感が見込める。

ただし、医薬部外品のシャンプーには全成分表示の義務がないうえ、成分を順不同で記載できるため、メインの洗浄成分を見分けにくい。

自分の肌に合わない成分が含まれていないか

使い心地をよくしたり品質をキープしたりするために、シャンプーには香料、着色料、防腐剤、シリコンなどが添加されることがある。必ずしも髪や頭皮に悪い成分というわけではないが、肌質によっては刺激となりうる可能性も。

肌に合う成分には個人差があるので、自分に合わない成分が含まれていないかチェックして。防腐剤は「パラベン」や「フェノキシエタノール」、着色料であれば「青色〇号」、シリコンは「ジメチコン」「ジメチコノール」などと表記されることが多い。

また、敏感肌の人は、できるだけシンプルな成分構成のシャンプーを選ぶのがおすすめ。

肌荒れを防ぐ成分が配合されているか

フケや頭皮のかゆみが気になるなら、肌荒れ防止成分が配合されているかをチェックしてみて。なかには、「グリチルリチン酸ジカリウム」などの肌荒れ防止有効成分を配合した薬用シャンプーもあり、頭皮を健やかに保つ効果が期待できる。

なお、肌荒れが気になるときには高級アルコール系の洗浄成分をなるべく避けたほうがよい。

乾燥肌の人は、保湿成分が充実しているかもチェック

髪がパサつきやすい人や、頭皮の乾燥が気になる人は、保湿成分の充実度を確認しよう。シャンプーに使われることが多いのは、「ヒアルロン酸」「セラミド」「グリセリン」など。

保湿成分を種類豊富に含むものなら、髪や頭皮の潤いを守りながら使える。なかには、最近話題の「CICA」が配合されたものも。保湿はもちろん、傷んだ髪を補修したり、頭皮の環境を整えたりする効果が期待できる。

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5.シャンプーの成分に関してよくある質問

シリコン成分は毛穴詰まりの危険があるって本当?

シャンプーに含まれるシリコン成分が毛穴詰まりを引き起こすという明確な根拠はありません。シリコンには、髪の毛をコーティングして指通りをなめらかにしたり、ツヤ感を出したりする役割があります。ドライヤーの熱によるダメージを防ぐ効果も見込めますよ。

ただし、シリコンシャンプーを使うとトリートメント剤の浸透を妨げてしまうことも。一方で、ノンシリコンシャンプーはシリコン配合のものより洗浄力は期待できるものの、洗い上がりにきしみを感じやすいのがデメリットです。

シリコンシャンプー、ノンシリコンシャンプーのいずれにもメリットやデメリットがあり、どちらがよいとは一概にいえないため、自分の目的に合うものを選びましょう。

洗浄力の高い界面活性剤を使ったシャンプーは、毎日使わないほうがいい?

頭皮の状態や髪のダメージによりますが、必ずしも洗浄力の高いシャンプーが肌の負担になるとは限りません。洗い上がりにつっぱり感がないか、パサつきが気にならないか確認しながら使うのがおすすめです。

高級アルコール系は、汗をかきやすい梅雨などは向いているかもしれません。逆に乾燥が気になる季節には、アミノ酸系のシャンプーで頭皮や髪をいたわるとよいでしょう。

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※記事は2024年7月25日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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