保健室ウィーク_お腹・お尻

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免疫力アップのためにも大切と言われる腸内環境や、寒い季節に限らず悩んでいる人が多い冷え。まずは自分のタイプをチェックリストで確認して、効果的な腸活・温活を行おう!

更新日:2020/05/19

腸活

腸内環境を整える腸活。食物繊維や乳酸菌を多く取る方法がよく知られているけれど、東洋医学ではそれらに加えて、腸内環境のタイプに合わせた腸活をすることがおすすめなのだとか。あなたの腸内環境はどのタイプかセルフチェックをして、ぴったりの腸活方法を見つけてみて。

便の状態などから腸内環境をセルフチェックしよう

ひとくちに腸内環境といっても、人によってさまざまな違いがある。漢方に詳しいカガエ カンポウ ブティック漢方カウンセラーの成田かおるさんによれば、一般的に腸にいいといわれる食材でも、人によっては効果的な場合もあれば、逆効果になることもあるのだとか。
A~Dのうち、チェックが最も多かったものが自分の腸内環境のタイプと考えて。当てはまるタイプが複数あった場合は、それぞれの体質を持つ複合タイプととらえよう。

腸内環境改善のポイントは?

【Aが多い人】腸内に熱が過剰にこもっている「熱タイプ」

【Aが多い人】腸内に熱が過剰にこもっている「熱タイプ」

Aが最も多かった人は、腸内に熱が過剰にこもっている「熱タイプ」。脂っこいものや辛いものの食べすぎ、お酒の飲みすぎなどによって腸内に熱がこもり、腸の水分が不足して便が硬くなってしまっている状態なのだそう。

「このタイプは、腸内の余分な熱を取ることと、腸に潤いを与えることが腸活のポイントです。熱を冷まして腸を潤すバナナを毎朝食べることを習慣にするといいでしょう」(成田さん)

また、白菜、コンニャク、パイナップルなども余分な熱を取って便通をよくすることが期待できるので、積極的に取ってみて。

【Bが多い人】腸内が冷えているために腸の動きが低下している「冷えタイプ」

【Bが多い人】腸内が冷えているために腸の動きが低下している「冷えタイプ」

Bに該当した人はAとは反対で、腸内が冷えているために腸の動きが低下している「冷えタイプ」。体自体がもともと冷えやすい人に多いタイプなのだそう。

「お腹を温めることが腸活をする上で最も重要です。ショウガ、ネギ、トウガラシ、ニンニクなど、体を温める食材を適度に取るようにしましょう」(成田さん)

このタイプは食事を温かい料理中心にすることも大切。生野菜や冷たい飲みものはできるだけ控えよう。バナナ、キウイフルーツ、メロンなどは冷やす性質があるため、食べすぎないように注意して。

【Cが多い人】腸が乾燥しているために便通が悪くなっている「乾燥タイプ」

【Cが多い人】腸が乾燥しているために便通が悪くなっている「乾燥タイプ」

Cが最も多かった人は、過労や睡眠不足などによって体内の水分が不足し、腸が乾燥しているために便通が悪くなっている「乾燥タイプ」の可能性がありそう。このタイプは、腸に潤いを与えることが腸活につながるのだとか。

「まずは、こまめに水分を取ることを心がけてください。そしてゴマ、クルミ、松の実などの潤いを補う食材を食事に積極的に取り入れましょう」(成田さん)

トウガラシやショウガなどの辛い食べものは水分を発散させるため、腸内の乾燥につながることも。「乾燥タイプ」の人は控えめにして。

【Dが多い人】ストレスによって腸の動きが鈍くなっている「緊張タイプ」

【Dが多い人】ストレスによって腸の動きが鈍くなっている「緊張タイプ」

Dが最も多かった人は、ストレスによって腸が緊張状態になってしまい、腸の動きが鈍くなっている「緊張タイプ」。腸を動かす気(き=エネルギー)の巡りが悪くなっている可能性が高いので、気の巡りをよくすることが腸活につながるはず。

「このタイプの腸活は、リラックスがなにより大切です。夜はアロマバスに浸かるなどして、ゆったりと過ごすように意識してください」(成田さん)

気の巡りをよくして腸の働きを整える食材には、大根、ラッキョウ、シソ、ニラ、柑橘類などがあるので、日々の食事にプラスしてみて。

腸活におすすめのツボ「大腸兪(だいちょうゆ)」のツボ押しを

腸活におすすめのツボ「大腸兪(だいちょうゆ)」のツボ押しを

腸活をするうえで、すべてのタイプにおすすめしたいのが大腸兪(だいちょうゆ)のツボ押し。腸の働きを活性化させるツボで、左右の骨盤の一番上を横一線に結んだライン上の背骨から左右それぞれ指2本分外側にある。あおむけになって膝を曲げ、腰の下に両手の握りこぶしを入れ、中指の突起がツボに当たるようにして。膝を左右に倒すと、左右それぞれのツボが刺激される。1回10秒、10回刺激しよう。

「大腸兪のツボを押すと、おなかの違和感が緩和されます。便秘、腰痛、月経痛などのときに押すといいでしょう」(成田さん)

腸内環境は肌の状態や免疫力にも影響するため、美容と健康の要となるもの。定期的にセルフチェックをして、自分に合った方法で整えていこう。

教えてくれた人

成田かおるさん

漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。

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冷え

寒い季節に限らず、春や夏でも冷えに悩んでいるという人は少なくないはず。強すぎる冷房が大きな要因ではあるものの、慢性的な冷えの場合、生活習慣や体質にも冷えを招く原因が隠れているかも。その原因をチェックして、冷え体質を改善する食材を取り入れてみて。

冷え方や冷える部位によって、原因も対処法も異なる

ひとくちに冷えといっても、冷えの感じ方は人によってさまざま。漢方に詳しいカガエ カンポウ ブティック漢方カウンセラーの成田かおるさんによれば、東洋医学では、冷える部位によって冷えの原因が異なると考えるのだそう。冷えを改善するためには、まずその原因を知ることが大切。
A~Dのうち一番多くチェックが多かったものが自分の冷えタイプ。当てはまるタイプが複数あった場合は、それぞれの体質を持つ複合タイプと考えて。

冷え対策のポイントは?

【Aが多い人】体全体を温める“熱源”が不足

【Aが多い人】体全体を温める“熱源”が不足

Aに当てはまった人は、体全体を温める“熱源”が不足しているために全身が冷えやすく、特に足腰に強い冷えが生じやすいタイプ。体には“熱源”を貯める働きがあるけれど、虚弱体質、過労、慢性病、加齢などの原因で弱くなりやすいのだとか。

「水分を取りすぎると “熱源”を貯める働きが弱まってしまうので、過剰な水分摂取は控えてください。毎日の入浴で体をよく温め、特に腰周りをしっかり温めることが大切。おしりの上にある仙骨付近にカイロを貼るのもおすすめです」(成田さん)

この働きをサポートする食材には、ニラ、ネギ、トウガラシ、クルミ、海老、羊肉、シナモンなどがあるので、毎日の食事に取り入れてみて。

【Bが多い人】胃腸機能が弱ってエネルギーが生まれにくい

【Bが多い人】胃腸機能が弱ってエネルギーが生まれにくい

Bに当てはまった人は、胃腸機能が弱っているために食べものの消化吸収がスムーズに行われず、エネルギーが生まれにくいために体が冷えているタイプ。おなかや手足の冷えが目立つ傾向があるのだとか。

「このタイプは、胃腸機能を強くすることが冷えの改善に欠かせません。胃腸機能の低下は暴飲暴食や不規則な食生活、過労、ストレスなどによって起こることが多いので、こうした生活習慣を見直すことも大切です」(成田さん)

食生活を見直す際は、穀類、イモ類、キャベツ、シイタケ、鶏肉、牛肉、ナツメなどの胃腸機能を高める食材を多く取るように意識してみよう。

【Cが多い人】水分代謝が悪くなって、その水が体を冷やしている

【Cが多い人】水分代謝が悪くなって、その水が体を冷やしている

Cに当てはまった人は、水分代謝が悪くなって体内に余分な水がたまり、その水が体を冷やしている可能性が高そう。冷えを改善するためには、体を温めて水分代謝を高める食材を取ることがポイントに。

「ハトムギ、ショウガ、ネギ、大豆、小豆、トウモロコシなどは、余分な水分の排出を促して冷えの改善をサポートしてくれます」(成田さん)

なお、このタイプの場合は水分や水分をため込む塩分の取りすぎにも注意しよう。

【Dが多い人】手先や足先などの末端まで血液が十分に巡らない

【Dが多い人】手先や足先などの末端まで血液が十分に巡らない

Dに当てはまった人は、手先や足先などの末端まで血(けつ=血液)が十分に巡らないために冷えているタイプ。血のドロドロ化や運動不足で血行が悪くなっている、血の量が不足して末端まで巡らないといった原因が考えられるみたい。

「このタイプは、血行を促進する黒い食材と、血を補う赤い食材をよく食べることが効果的です。黒い食材には黒豆、黒ゴマ、黒キクラゲ、レーズンなどが、赤い食材にはニンジン、赤身肉、レバー、ナツメ、クコの実などがあります」(成田さん)

月経前や月経中は特に血の巡りが悪くなりやすいので、これらの食材をしっかり取るのがおすすめ。

冷たい飲食物や冷やす性質のある食材を控えることも重要

冷たい飲食物や冷やす性質のある食材を控えることも重要

すべての冷えタイプに共通する注意点は、体を冷やす食べものや飲みものを控えること。冷たい飲食物、生野菜、冷たいスイーツなどはできるだけ控え、温かい飲みものや食べものを取ることを食事の基本と考えて。

また、熱を冷ます性質のある食材も控えめにして、温める食材を合わせることも大切。

「トマト、ナス、キュウリ、バナナ、スイカなどの食材は熱を冷ます性質があるため、冷えが気になる人には向いていません。また、白糖は体を冷やすといわれているため、甘いものを食べたいときは黒糖やハチミツを使ったものを取るといいでしょう」(成田さん)

冷えは月経痛や月経不順、頭痛、肩こりなどのさまざまな不調の原因になるもの。食事や生活習慣を見直して、冷えの根本原因となる体質を改善しよう。

教えてくれた人

成田かおるさん

漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。

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ILLUSTRATION/CHIKA SHIBA

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※記事は2020年5月19日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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