保健室ウィーク_心

保健室ウィーク_心

外出自粛が続くなか、知らず知らずのうちにたまっている心の疲れ。目に見えにくいものだからこそ、この機会に自分の状態を見つめてみては? どれくらい心が疲れているのかセルフチェックしてみよう。

更新日:2020/05/19

心の疲れ度

体の疲れに比べて、わかりづらくコントロールしにくい心の疲れ。東洋医学では、心の疲れにはさまざまなタイプがあると考えられていて、それぞれに適したセルフケア法があるのだそう。心に元気が足りないと感じるなら、どれくらい心が疲れているのかチェックしてみて。

心と体は表裏一体。体の状態から“心の疲れ度”がわかる

心の健康は体の健康とは別の問題だから、自己管理がしづらい・・・そう思っている人も少なくないかも。でも漢方では心と体は密接につながっていて、体の不調が心の回復を遅らせることがあると考えるのだそう。
A~Cすべて合わせてチェックが1~3個の場合はやや心が疲れている状態、4~6個の場合は心の疲れがたまっている状態、7個以上の場合はかなり心が疲れていて今すぐケアをしたほうがいい状態に。

心の疲れの改善のポイントは?

【Aが多い人】イライラや怒りっぽい状態は、気(き=エネルギー)の巡りをよくすることで改善

【Aが多い人】イライラや怒りっぽい状態は、気(き=エネルギー)の巡りをよくすることで改善

漢方に詳しいカガエ カンポウ ブティック漢方カウンセラーの成田さんによると、チェックリストのうちAの項目が多かった場合は、ストレスが原因で気(き=エネルギー)の巡りが滞っていると考えられそう。

「ストレスが原因で頭部周辺の気の巡りが滞ると、ちょっとしたことでもカーッと頭にきてしまいやすくなります。また、気の滞りは情緒不安定や夢をよく見るなどの原因にも。気を巡らせるセルフケアを行なって、心を落ち着かせましょう」(成田さん)

筋肉を伸ばすと気の巡りが促されるため、このタイプは体を大きく伸ばすストレッチを習慣にしてみて。仕事の合間のちょっとした息抜きの時間に、腕や足を伸ばすだけでもOK。また、好きな香りも気の巡りをよくするので、アロマやハーブティなどを気分転換に活用しよう。

食事面では、香りのよい食材を少量ずつ種類を多く取ることを意識して。シソ、セロリ、ニラ、パクチー、春菊、ネギ、柑橘類、ショウガなどがおすすめ。

【Bが多い人】胸苦しい、ドキドキする、不安などの状態には血液を補う食材を

【Bが多い人】胸苦しい、ドキドキする、不安などの状態には血液を補う食材を

Bの項目が多かった場合、心機能(心臓の機能)が関連していると考えられるとか。

「漢方で考える心機能とは大きくふたつあり、血液を全身に巡らせる機能と、精神、意識、思考などを支える機能が挙げられます。血液が不足するとこうした心機能も乱れてしまい、ドキドキしたり不安になったりしやすくなるのです。そのためこのタイプの人は、血液を補う食材をしっかり取るようにしましょう」(成田さん)

血液を補う食材には、ニンジン、ホウレンソウ、レバー、赤身肉、黒豆、黒米などがあるので、食事に取り入れてみて。

また、このタイプの心の疲れは気の滞りが関連する場合も多いのだと成田さん。そのため、気の巡りをよくするミントティやローズティなどもおすすめ。

【Cが多い人】くよくよと思い悩む場合は、胃腸機能を高めることが大切

【Cが多い人】くよくよと思い悩む場合は、胃腸機能を高めることが大切

Cの項目が最も多かった人は、胃腸機能の低下が起こっているといえそう。漢方では、胃腸機能が弱くなるとくよくよと思い悩みやすくなり、また、くよくよ思い悩むと胃腸機能が弱くなりやすいと考えられているのだとか。

「胃腸機能が低下すると、気を生み出す力も低下します。気は肉体面のエネルギーになるだけでなく、精神面を支えるためにも欠かせないもの。胃腸を強化すると食べものから気が多く作られ、心の疲れが取れやすくなるでしょう」(成田さん)

胃腸機能を助ける食材には、イモ類、豆類、穀類、キャベツなどがある。スープやおかゆなどの温かく消化のよい料理で取り入れよう。

なお、チェックリストで当てはまるタイプが複数あった場合は、それぞれの傾向がある複合タイプと考えて。
心は体の状態を映す鏡のようなもの。心に元気がないときは、体の状態を整えることを意識してみて。

教えてくれた人

成田かおるさん

漢方ビューティブランド「カガエ カンポウ ブティック日本橋髙島屋S.C.店」店長、漢方カウンセラー。同店にて、漢方薬からハーブティ、スキンケア、アロマまで、からだの内外からのトータルビューティケアを提案している。店舗は東京(上野・日本橋)、仙台、名古屋、京都で展開し、商品は銀座ロフトでも取り扱い中。

心の疲れに。編集部おすすめリラクゼーションサロン6選

lifess(自由が丘)

自由が丘の閑静な住宅街に、ひっそりと佇む自然光あふれるプライベートサロン。「ニールスヤード レメディーズ」講師も務める熟練セラピストが、1人ひとりの体調や肌質に合わせたオーダーメイド施術を提供する。

千の香(日暮里)

ハーブカフェ&アロマショップを併設するアットホームなサロン。植物のパワーを借りながら、ボディをくまなくほぐした後には、ハーブやアロマを日常生活に取り入れる方法なども気軽に相談できるのが嬉しいポイント。

アロマセラピーサロン T's room(吉祥寺)

英国式アロマセラピーを基に、筋膜リリースやスウェディッシュトリートメントなど、筋肉の深部にまでアプローチする手技を提供。妊婦さんも受け入れ可能、経験&知識豊富なセラピストを心強い味方につけて。

Gem Light(自由が丘)

年間口コミTOP3にランクインした高評価サロン。プロ養成スクール講師も務めるオーナーセラピストが、25種類のドイツ産オーガニックアロマを体調や悩みに合わせて調合。心と体がほぐれていくのを感じて。

テルメフェリーチェ代官山(代官山)

肌の人間ドッグのように肌悩みの原因を紐解いて、素肌の美しさを追求していく「肌悩み解決サロン」。世界中のオーガニックブランドからセレクトし、自分だけのトリートメントを施してくれる。ナチュラル空間にも癒されて。

花と月(祐天寺)

按摩マッサージ指圧師、鍼灸師免許の国家資格を持つオーナーセラピストによる一軒家サロン。フラワーエッセンスを配合したオイルを体の上にのせ、体の変化を観察して最適なものを使用。日々の不調を解消に導いて。

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ILLUSTRATION/CHIKA SHIBA

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※記事は2020年5月19日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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