流行のトリセツ ~トレンドも自分の言葉にできたらいいよね~ Vol.015「ギー」
耳にしたことがあったり、気になってはいるものの、本当は何がいいのかまだ知らないトレンドのキーワードをピックアップ。分かりやすい紹介と気軽に取り入れられる方法を提案していきます。
更新日:2017/03/27
「ギー」とは?
インドなどでは古くから作られていて、アーユルヴェーダではマッサージに使ってもよし、食べてもよしといった感じで万能油として重宝されてきました。その名前を聞いても全くイメージがつかない方も多くいると思いますが、実はこの「ギー」は自分で手作りすることができるのです。なぜなら「ギー」は、無塩バターから水分とタンパク質を取り除いたものだから。そのため、最も純粋な油とイメージするのがいいでしょう。乳製品特有の甘い香りは、どんな料理とも相性がよく、まさに万能油といったところ。
「ギー」が注目されている理由
料理上手でも知られる人気モデルのローラが使っていることから、その存在が知られ、今ではココナッツオイルの次に注目されている油「ギー」。それもそのはず、「ギー」には、肌のエイジングケアが期待できるビタミンAやEが豊富なだけでなく、肥満を構成する中鎖脂肪酸といった脂肪細胞を分解し、燃焼する働きまで期待できるのです。
「ギー」の作り方
「ギー」の作り方はとっても簡単です。用意するものは、300g以上の無塩バターだけ。やや底の深い鍋に無塩バターを入れ、ごく弱火でじっくり溶かします。この時に菜箸などで触れる必要はありません。しばらくすると、フツフツと煮立ってきますが、ここで混ぜてしまうと透明な「ギー」にはならないので、じっと待ちます。煮立ってから20分くらいすると、グツグツと大きなドーム状の泡が出てきて、水分が蒸発と共に無くなっていきます。40分くらいすると水分が抜けきるので、大きな泡から細かな泡に変化します。そうしたら、ヘラを使って表面に浮いた泡を避けてみて鍋の底を覗いてみましょう。鍋の底に沈んでいるタンパク質と澄んだ液体の二層に分かれていたら、完成です。透明な液体の方が「ギー」になります。
「ギー」の保存方法と賢い使い方
出来上がった「ギー」を密閉できるガラス瓶などにキッチンペーパーで濾しながら移し替えれば、常温で長期保存可能です。1日大さじ2杯を目安に摂るのがおすすめ。野菜炒めの油として、トーストやホットケーキのバター代わりに、そのほかミルクに溶かしてそのまま飲むのもいいでしょう。「ギー」の持つデトックス効果で便秘予防が期待できたり、消化を促すので胃腸への負担を減らせたりできますよ。また、市販品と違って手作りした「ギー」は、目に疲れを感じた時にまぶたの上に薄く塗ったり、体の熱さましになるので炎症性のある赤ニキビに塗ったりするのもOK。ぜひ試してみてくださいね。
濱田文恵
【ビューズ所属】日中美容研究家。自身の人生を変えた「美容」に魅了され、今では13種類のビューティー系資格を取得。現在は出身地である中国の中医学を基にした東洋美容や食事法を中心に研究中。その他、美のスペシャリスト集団 beaus 所属、MAQUIA 専属ブロガー、各美容メディアにて連載記事執筆、初心者向けメイクレッスンやコスメ動向などのセミナー講師までマルチに活動。