おいしい美活習慣Vol.023 1日1個の「高野豆腐」習慣【基礎知識編】

そろそろ「なんとなく食べる」は卒業。体によくて身近な食材の、栄養素や効果的な食べ方をプロが分かりやすくレクチャーします。「OZ美活レポーター」の読者たちと学びながら、“未来のきれい”を作る食の活動を始めませんか?

更新日:2017/09/26

高野豆腐

1日1個の「高野豆腐」習慣で、ダイエットと美容をサポート!

日本の伝統的な食材・高野豆腐。出汁たっぷりの煮物はおいしいけれど、自炊するにはハードルが高いという人も多いはず。しかし高野豆腐は年々改良が進み、食感が柔らかくもどし方も簡単なものが続々登場。パンの代わりにサンドイッチにしたり、炒めものや砕いて衣にしたりと、和洋中さまざまな料理ができるとSNSなどでも話題に。またそのアレンジの多様さだけでなく注目されているのが、豊富な栄養素。その成分は、約半分が大豆からできた植物性タンパク質。「タンパク質は皮膚や筋肉を作る重要な成分で、健康と美容に欠かせません。成人女性に必要なタンパク質は1日約50gで、すべて肉類から摂ると脂肪やカロリーの摂り過ぎに。高野豆腐は植物性で代謝を助けるミネラル類も豊富なので、ヘルシーにタンパク質不足を解消できます」(管理栄養士・金丸絵里香さん)。また糖質も少ないので、ダイエットにも強い味方。さらに女性ホルモンと同様の働きをするイソフラボンや、美肌を作るビタミンEも摂れる優秀食品。この伝統食品の価値を再発見して“美と元気を作る”食生活を始めよう。

高野豆腐DATA

【1日の摂取量】
高野豆腐1個で約8gのタンパク質が摂れる。タンパク質は1日に50g摂ることが推奨されるが、全量摂るのは難しいもの。1個でその20%近く補給できるので、1日1個以上取り入れたい。

【栄養素】
高野豆腐は肉類などと比較してもタンパク質量が多く、脂肪は少ないので健康的なタンパク源。また、亜鉛や鉄分などのミネラル、肌や髪のツヤもサポートするイソフラボン、ビタミンEなども豊富。

《高野豆腐1個(16g)に含まれる栄養素》
エネルギー85kcal、タンパク質8.1g、カルシウム105.6mg、鉄1.09mg、亜鉛0.09mg、ビタミンE0.32mg、マグネシウム19.2mg
(文部科学省 食品成分データベースによる)

【種類&保存方法】
伝統的な7~8cmサイズのほか、ひと口サイズや細切りなど多くの種類が登場。開封前なら半年ほど冷暗所で保管可。もどしたものは水気を絞って冷凍すれば食感はほぼそのまま一カ月ほど持つ。

読者の高野豆腐の疑問Q&A

Q.カロリーは低いの? 
A.カロリーは要注意だけど、ダイエットをサポートする成分がたっぷり

栄養豊富なほか、高野豆腐のタンパク質には基礎代謝を上げ、脂肪の燃焼を助けるアミノ酸が多い。また「レジスタントプロテイン」も含まれ、食物繊維と同様に脂肪や糖の吸収を抑える効果も。ただカロリーは特別低くはないので、食べ過ぎはNG。また味付けに砂糖やみりんなどを使うと、高カロリーになるので気を付けて。

Q.水で戻すと、栄養が逃げちゃうの?
A.もどしてももどさなくても栄養価は変わらない

もどす温度や水にさらすことで、栄養価に変化はない。ただし、もどし方にはポイントが。7~8mmの伝統的タイプの高野豆腐なら、50℃くらいのぬるま湯でもどすのがコツ。熱湯よりも食感がよくなる。最近売っているひと口サイズのものなどは、もどさずに汁物に直接入れてもOKで便利。どのように調理にしても栄養素豊富な食材。

Q.一緒に食べると美に役立つ食材は、やっぱり野菜?
A.野菜と一緒に摂るとバランスGOOD!

ニンニクやチーズも好相性栄養豊富だがビタミン類は少ないため、野菜類と一緒に摂りたい。特にビタミンC豊富なブロッコリーやサツマイモなどは、高野豆腐の鉄分の吸収率もUP。またビタミンB6の多いニンニク、亜鉛の多いチーズや卵などの食材も、一緒に摂ると、高野豆腐の良質なタンパク質の代謝をサポート。

Q定番の煮物以外の料理には向かない?
A和洋中、幅広い料理に合う料理界の万能選手!

大きさも形状も多くのタイプが登場。和洋中どんな味にもなじみやすいうえ、形で食感も変化するのでメニューは無限大。サンドイッチのパンの代わりにしたり、焼きそばなど麺類の代わりに入れても、噛み応えあり満足感大。またタンパク質豊富なので肉や魚の代わりに炒め物などに入れても。

Q.肌アレにも効果あるんですか?
A.肌を作るタンパク質の宝庫!肌を強くするビタミンEも

人間の皮膚や髪、爪などは大部分がタンパク質から作られる。そのため不足すると新陳代謝が下がり、肌アレや老化のもとに。高野豆腐は成分の半分がタンパク質なので、肌細胞をサポートする栄養素を効率よく摂れる。また肌を老化から守り、血行促進するビタミンEが豊富なのも嬉しい。

◆高野豆腐の先生 
(左)金丸絵里香さん
料理研究家、管理栄養士。テレビや書籍、雑誌など幅広く活躍。著書に『高野豆腐でやせる!きれいになる!』(主婦の友社)ほか。

◆OZ美活レポーター
(中)近藤恵利香さん
(右)平野綾乃さん
今まで高野豆腐を調理したことのなかったふたり。栄養成分と、簡単にできるレシピに興味津々!

撮影/竹内一将 スタイリング/檀上 曜 料理製作/金丸絵里香 取材・文/黒木博子

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※記事は2017年9月26日(火)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります

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