平和どぶろく兜町醸造所

和歌山の名門酒蔵が手がける日本橋のどぶろく醸造所_MEETS SAKEBITO 最終回

更新日:2022/06/20

日本の酒が生まれる地を訪ねる連載「MEETS SAKEBITO」。昨今話題のどぶろくシーンに新たなニュース! 和歌山の名門酒蔵が手がける、東京・日本橋の醸造所へ

最終回 東京・日本橋 「平和どぶろく兜町醸造所」 醸造家・田村浩貴さん、宿南俊貴さん

平和どぶろく兜町醸造所
醸造担当の田村さん(一番右)は2013年入社の31歳、宿南さん(中央右)は2018年入社の27歳。若手を積極採用する「平和酒造」らしい、フレッシュなメンバーで運営していく。一番左は「平和酒造」社長の山本典正さん、中央左は店舗マネージャーの檀上絢子さん

日本酒「紀土」で知られる「平和酒造」が、東京・日本橋にバー併設のどぶろく醸造所をオープン。

「平和酒造」と言えば平均年齢31歳、伝統に革新性を融合した酒造りで業界を牽引する存在です。

となれば、こちらも最新設備が揃うハイスペックなものに? 驚くなかれ、醸造室は約4坪。

極狭空間に、麹室代わりのスチーム機能付きオーブンと冷蔵庫がぎゅっと詰め込まれ、発酵タンクは冷蔵庫内に並ぶ10ℓサイズのホーロー鍋!

平和どぶろく兜町醸造所
左上/できたてのどぶろくは70mlで550円前後 右上/一度に醸造できるどぶろくは約7ℓと超少量。仕込みや設備の洗浄には、すべて和歌山の蔵から運んだ井戸水を使う 左下/店内奥には、醸造室をのぞける特等席も 右下/和歌山県特産の金山寺味噌や山椒を使ったフードや、鯖寿司などを提供

「手造り感がすごいですよね(笑)。でもお酒は元々農家の台所でこんな風に造られていたもの。日本酒文化の源流を感じてもらえたら」と話すのは、社長の山本典正さん。

曰く、ここはどぶろくの“ラボ”。通常の400 分の1という規模だからこそできる実験的な醸造に挑み、香り付けにホップを使ったり、小豆と一緒に仕込んだりしたユニークなどぶろくが次々登場。

郷土色豊かなフードを提供するバーでは、若き醸造家も自ら接客。飲んで食べて語って、日本の酒カルチャーを体感してみて。

平和どぶろく兜町醸造所

「平和どぶろく兜町醸造所」で生まれたどぶろく

どぶろく各種
3000円前後(720ml)

毎度仕込み量が少ないため、レギュラー酒は設けず、その時々にあるどぶろくを限定販売。一期一会の味わいに出会えるのもここならでは!

平和どぶろく兜町醸造所 

TEL.03-6264-9457 
住所/東京都中央区日本橋兜町8-5
営業時間/13:00~22:00 
定休日/無休

直売あり。醸造所内部の見学不可(一部イートインスペースより外からの見学は可能) 

PHOTO/SAORI KOJIMA TEXT/RIE KARASAWA
※メトロミニッツ2022年7月号「MEETS SAKEBITO」より転載

※記事は2022年6月20日(月)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります