扱う食材がすべてサステナブル! SDGsに挑戦する「ab restaurant」でいただく、サステナブルフレンチ

扱う食材がすべてサステナブル! SDGsに挑戦する「ab restaurant」でいただく、サステナブルフレンチ

更新日:2022/07/07

OZmallと始めるSDGsアクション「国産を食べよう」。国産食材を選ぶことは、新鮮で安心なことはもちろん、食糧自給率のアップや、輸送にかかるCO2排出量の削減にも貢献。今回は、食材の選び方をはじめ、さまざまな視点からSDGsに挑戦する「ab restaurant」の季節の国産食材を堪能できるサステナブルフレンチをご紹介。

ビーツ、ビーツ、ビーツ
ビーツ、ビーツ、ビーツ

さまざまな人の手を経て届けられる食材を最後まで食べきりたい。そんな思いから生み出される料理の数々

2019年のオープン当初からさまざまな観点でサステナブルな取り組みに力を入れている「ab restaurant」。料理に使用する食材は、持続可能(サステナブル)な漁業・農業・畜産業で生産されたもののみ。形が悪い、傷があるなどの理由で市場に出回らないものも含め、“いまいちばんおいしい食材“を各地から仕入れ、その日届いた食材を見ながら、料理を考えるという。

「実際に産地へ行って畑を見せていただいたり、生産者の方からお話を伺う中で、こんなに大切に育てているのにひとつも無駄にできないな、と思うんです」とオーナーシェフの大村隆亮さん。

「一つひとつの食材は、生産者さんだけでなく運送業者さんなどたくさんの方の手を経てお店に届けられます。その方たちの努力も無駄にしたくない。そう考えると、自然と料理を作るときにも気持ちが入ります」

食材はすべて使い切っているため、「ごみが少ないんですよ」と大村シェフ。どうしても出てしまう野菜の皮や端などの部分も、コースのアミューズに登場する「サスティナブルスープ」に使うのだとか。

富士山サーモンのミキュイ 杉正農園の野菜
富士山サーモンのミキュイ 杉正農園の野菜

食材に触れるたびに、各地の生産者の顔が思い浮かぶ

基本的に食材は各地の生産者から“お任せ”で届くため、どんなお料理がいただけるかは行ってのお楽しみ。毎日、食材を見ながら料理を考えるのはシェフにとって楽しみでもあるという。

取材当日は、その名の通り富士山のふもとで養殖されている“富士山サーモン”をはじめ、伊豆で採れた食材だけで仕立てた「富士山サーモンのミキュイ 杉正農園の野菜」や、4日間かけて仕込んだビーツを丸ごと、ステーキのように味わう「ビーツ、ビーツ、ビーツ」、天然に負けないおいしさを追求して生まれた養殖真鯛“鯛一郎クン”を使った「愛媛県宇和島の鯛一郎クンのヴァプール その旨みの出汁」などが並んだ。

愛媛県宇和島の鯛一郎クンのヴァプール その旨みの出汁
愛媛県宇和島の鯛一郎クンのヴァプール その旨みの出汁

「富士山サーモンのお皿は、緑に囲まれた山の中でサーモンがきれいなお水で養殖され、麓では野菜が育てられていて・・・と僕が現地で見た景色を表現しています。「ビーツ、ビーツ、ビーツ」には、乾燥させたビーツの皮のパウダーをクランブルに使ったり、ヘタもソースにしています。鯛一郎クンは水質を汚さない餌を開発されるなど、生産者の方が思いを込めて育てている養殖魚で、毎日『愛してるよ~』と声をかけているそうですよ」と一つひとつの食材について丁寧に説明してくれる大村シェフ。

スペシャリテには季節の野菜を添えた「青森県産 銀の鴨のロースト」が登場。シェフは鴨調理専門資格「メートル・カナルディエ」を世界最年少で取得している。

「生産者の畑中さんは、初めてレストランでフランス産の鴨を食べたときに、日本でもこのクオリティの鴨を育てたいと思われたそうです。飼育環境や餌をはじめ、最後までストレスを与えないように考えながら飼育されています。肉の旨みがしっかりと感じられておいしいんですよ」

店内
上:クロードモネの睡蓮の絵が眺められるダイニング
下:キッチンの中が見える完全個室

届けたいのは、単に“おいしい”だけでなく、記憶に残る料理と時間

さらにお料理以外にも、壁にコーヒーかすが練り込まれていたり、ワインセラーの柱に立木を活用する、廃材を圧縮した板で手作りしたテーブルを使うなど、店内随所にサステナブルな取り組みが。

「ただ、決してお客様に押し付けたくはないんです。おいしく、楽しく食事していただいた結果としてSDGsの取り組みについて知っていただき、興味を持っていただけたら嬉しいですね」とシェフ。

お客様一人ひとりに喜んでもらいたいという思いから、ゲストは1日3組限定のオートクチュールスタイル。訪れる人の好みや体調などさまざまなニーズに合わせた細やかな気配りに、くり返し足を運ぶファンが多いのも納得。それぞれの食材にまつわるストーリーに耳を傾け、その情景を思い浮かべながら、特別なひとときを過ごそう。

【極上フレンチディナー】季節の国産食材を堪能!スペシャリテ「銀の鴨のロースト」が味わえるコース全10皿

■料理の一例

【アミューズ】埼玉県武蔵麦豚のサンド 

【アミューズ】愛媛県宇和島の鯛一郎クンのクロケット

【アミューズ】青森県 銀の鴨をタルタルで パニプリに乗せて

【アミューズ】サスティナブルスープ 

【冷前菜】富士山サーモンのミキュイ 杉正農園の野菜

【温前菜】ビーツ、ビーツ、ビーツ

【魚料理】愛媛県宇和島の鯛一郎クンのヴァプール その旨みの出汁

【肉料理】青森県 銀の鴨のロースト その日の仕立て

【デザート】アブサンを使ったブランマンジェ

【デザート】フェアトレードチョコのガナッシュモンテ
      4種のフルーツのジンマリネ

【焼き菓子】焼きたてフィナンシェ


■価格
12100円(税・サ込)

ab restaurant

DATA

スポット名
ab restaurant
電話番号
0364575898 0364575898
住所
東京都新宿区市谷本村町2-19 美術出版アカデミービル1F Map
営業時間
ランチ 12:00~15:00(13:00L.O.)
ディナー 18:00~23:00(21:00L.O.)
交通アクセス
JRほか「四ツ谷」駅2番出口より徒歩6分
JRほか「市ヶ谷駅」7番出口より徒歩6分
都営地下鉄新宿線「曙橋駅」A4出口より徒歩10分
OZmallの「ab restaurant」予約ページを見る
ホームページ
公式ホームページ

【特集】国産を食べよう!サステナブルレストラン

【特集】国産を食べよう!サステナブルレストラン

SDGsやサステナブルは今や身近なテーマだけれど、まだ何をすればいいのかわからない人も多いはず。そこで今回は「国産食材×SDGs」に注目。国産食材を食べることがSDGsにつながる理由を学び、あらためて日本が誇るおいしい食材に目を向けてみませんか。一流シェフの目利きで選ばれた東京産ビーフからオーガニック野菜まで、おいしく食べて、未来につなげよう。

WRITING/MINORI KASAI

※記事は2022年7月7日(木)時点の情報です。内容については、予告なく変更になる可能性があります